2019年12月25日に発売された漫画『3月のライオン』15巻。
私はセブンネットショッピングで予約して購入し、早速読みました。
次の16巻のネタバレ感想はこちら。↓
14巻の流れ
まず前の14巻はどんな話だったか?
前回の14巻は、川本家の長女・あかりさんと林田先生か島田八段、どちらかと結婚させようと裏で工作していた桐山零と、高校の先輩の野口。
子供の勝手な計画は、大人の林田と島田にバレバレで、2人を不機嫌にさせ、傷つけていた。
そんななか行われた職業団体対抗将棋大会。大会前から林田先生や校長、教頭らが出場する為、ずっと特訓してきた零。
大会当日。順調に勝ち進んだが、同じ日に高校3年の零にとって、最後の文化祭が行われていた。
文化祭には、零が思いを寄せる川本家の二女・ひなちゃんが零の帰りを待っている。
零は、大会の付き添いを先輩棋士の島田と横溝に任せ、急ぎ駒橋高校へ戻っていった。
高校で待っていたのは、寂しさで泣いて顔がぐちゃぐちゃになっていたひなちゃんだった。
ひなちゃんは、零の顔を見るなり階段を走っておりてきて、足を踏み外しかける。
慌てて支える零だった。
ーーーというところで14巻は終わっていました。
14巻の感想も書いてます。↓
15巻のあらすじ
教室で、ひなちゃんが残しておいてくれた、冷やし白玉とあべ川もちを食べる零。
楽しそうに文化祭の様子を語るひなちゃんの話を笑顔で聞く。
足を怪我したひなちゃんの腕を自然に支える零。一緒にファイヤーパーティーに行くことにした。
そんな二人を、ひなちゃんのクラスメイトのつぐみちゃんと杏奈ちゃんは、これで付き合ってないの?とハラハラしながら見守る。
ファイヤーパーティー会場には、零のクラスメイトの小池君と山下君がいて、二人が腕を組んで歩く様子を見てはやし立てる。
ファイヤーパーティーの火を見ながら、零とひなたはたくさん話をしたのだった。
零は、獅子王戦の準決勝に残っていた。
準決勝の相手は、同じB級2組の野火止あづさ21歳。
高校生で棋士となり、桐山と二海堂が入って来るまで「天才棋士」ともてはやされた棋士だ。
あとから来た2人の若い棋士に激しい嫉妬心を燃やすあづさ。
これといった弱点のない零に勝つため、零の棋譜を並べて研究を重ね、粘り強く勝負を挑んできた。
受けて立つ零。
盤上の戦いは決し、川本家で夕食をごちそうになるのだった。
獅子王戦4組決勝の相手は、あづさの師匠・田中七段。
これまで知らなかった田中七段の将棋人生も明らかになり、背負っているものの重さと田中七段の強さに圧倒され、対局中に追い詰められていく零。
お互いボロボロになりながら対局が終わる。
獅子王戦に勝ち、宗谷と再び対局する事が出来るのか?
強い相手との対局で精神的に追い詰められながらも、成長していく零の様子にいち早く気づく林田先生。
変わらない態度で接してくれる優しい川本家。
厳しい世界で戦う零には、前とは違う支えが出来ていっていた。
…というお話です。
恋は実ったの??
15巻の前半に、やっとひなちゃんにちゃんと思いを伝えた桐山零。
作中に出てくる零とひなちゃんのクラスメイトじゃないけど、言うのが遅いよ!!
とツッコみたくなりました。
二人だけの時間なのに、少女漫画みたいにしっかりロマンティックにどっぷり漬かって描かないのが『3月のライオン』らしかったです。
恋の告白までツッコミ付き。
15巻を読み始めてすぐに大笑いしました。
でもまぁ振り返ってみると、ひなちゃんの修学旅行先の京都まで行ったところでもう零の気持ちは固まってましたよね?
あとはあかりさん。
15巻では全くあかりさんの恋のことが描かれてなかったので、進展が気になります。
どうなってるのかな?
私は林田先生がいいと思ってます!
島田さんだと、あかりさんが寂しい思いをしそう。
映画では島田さんは佐々木蔵之介さんが演じてて、林田先生は高橋一生さんでした。
男前さで選ぶなら島田さんだな…。
<あくまで役の上でのことです。顔の事じゃありません。>
林田先生なら、零のこともあかりさんのことも、優しく受け止めてくれると思います!!
これからの展開に期待です。
新キャラ・あづさに爆笑!
15巻はほとんどが獅子王戦の戦いのお話でした。
特に前半に出てきた“元天才”野火止あづさ六段のキャラが面白かったです!!
集中したら服を脱いでしまう癖があり。
しかもその服を無意識にキチンと畳んでいるだなんて、めちゃくちゃ面白いキャラですね!!
それを横で対局していた師匠の田中七段に指摘されて、怒りながら服を着るシーンはめちゃくちゃ笑いました。
こんなキャラがまだ残ってたなんて、思いもしませんでした。
零が強くなって上に上がっていったら、また個性的なキャラが出てくるんでしょうか?
楽しみです。
田中七段のご家族の話に驚き
15巻で一番驚いたのは、田中七段のご家庭の話でした。
これまで、スミスさんと対局しててテレパシーで会話してる田中七段のシーンはよく見てました。
なので癒しキャラというか、とても優しい先輩棋士だとしか思っていませんでした。
ところが今回の15巻で、田中七段のご家庭の事が描かれており、いつも落ち着いた感じの田中七段からは思いもよらない話で驚きました。
零も抱えているものが大きいと思っていましたが、田中七段も背負っているものが大きかったです。
15巻の表紙も田中七段が真ん中に出ているし、帯に「背負うもの、戦う理由はそれぞれちがう それでも熱い闘志は誰もが持つ、戦う者たちの物語」とありますが、まさにその通り!!
読んでいたら涙が出て、胸が熱くなりました。
あと、田中七段が零のお父さんと奨励会で一緒だったという話が出てきていました。
師匠の幸田さん以外に、零のお父さんのことを知ってる人が身近にいたことに、読んでる私まで嬉しくなりました。
私も幼い時に父が亡くなっていますが、その父を知る人にどういう人だったか聞かされるのは、とても不思議な感じがします。
自分もよく覚えていない身内を、今目の前で生きてるかのように語ってくれるのが、なんだか気恥ずかしくて、とても嬉しい気持ちになります。
特に、田中七段の手をお父さんの手のように感じる零のシーンは、漫画ですが羨ましく思いました。
『3月のライオン』は、どこか自分と重なる部分を見つけることが出来て、あたたかい気持ちにさせてくれるいい漫画です。
ーーー
私は将棋の事は詳しくないので、対局シーンは棋士のキャラの面白さの方ばっかりに目がいってしまいました。
将棋漫画なんだからもっと将棋を!と思ってらっしゃる方にも、面白い巻になっているのでは?
少年の成長物語として読んでいる私のような読者にも、将棋漫画として読まれている方にも満足できる内容になっていると思います!!
以上、『3月のライオン』15巻を読んだ感想でした。
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