2024年3月17日日曜から、TBS系列でドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』最終楽章(10話・最終回)が放送されました。
前回、第9楽章(9話)の感想はこちら。↓
おもな登場人物
- 夏目俊平(西島秀俊)…20代の頃から海外のオーケストラで活躍してきた元指揮者。大好きな音楽に対して、アパッシオナート(情熱的)だが、音楽以外はポンコツ。5年前のできごとをきっかけに家族の前から姿を消し、音楽の世界からも離れる。が、数十年ぶりに帰国。晴見フィルハーモニーで指揮をすることになる。
- 響(芦田愛菜)…俊平と志帆の娘。晴見市役所の総務課で働く実家暮らしの20歳。5年前の出来事で父親と決別。父と違い音楽を嫌い音楽のない人生を送る。突然の父の帰国で、気まずさを抱えながら同居することに。職場では、総務課から応援で文化振興課に異動。晴見フィルの活動拠点のあおぞらホールで、廃団が決まった晴見フィルの後片付けを命じられる。
- 志帆(石田ゆり子)…響と海の母。率直な物言いをする性格。俊平と結婚後は画家になる夢を捨てポンコツな俊平の世話をしていたが、5年前のできごとをきっかけに子どもたちを連れて夫の元を去る。実家の晴見市で暮らし俊平と連絡を断っていたが、晴見フィルハーモニーの指揮者として、団長の古谷に俊平を推薦。自分がいなくなることで俊平と響が交わることを期待し、フランスまで仕事に行くと嘘をついて俊平を帰国させ、強引に子供たちと同居するように持って行く。本当は日本にいて、古谷だけが居場所を知ってる。ということだったが…。
- 海(大西利空)…俊平と志帆の息子。フランスからの帰国子女で高校2年生。コミュニケーション能力が高く、父と姉のあいだに立ってフォローする役割をしてくれる。フランスに行ったはずの母らしき人物を近所のスーパーで目撃する。
<<晴見フィルハーモニー>>
- 古谷悟史(玉山鉄二)…晴見市役所観光課職員。晴見フィルハーモニーの団長。ファゴット担当。誠実で心優しい。楽団の廃団を阻止するために俊平を指揮者として迎えようと奮闘。志帆がフランスに行かず日本にいることを俊平に秘密にしている。
- 森大輝(宮沢氷魚)…晴見市役所観光課職員。晴見フィルハーモニーではトラペットを担当。小学生の時から吹奏楽をやり、持ち前のポジティブさで人一倍練習熱心。だが、感情が表に出てしまい音程が安定せず。同僚の響とは職場仲間で、次第に関係を深める。
- 近藤益夫(津田寛治)…建設会社社長。晴見フィルハーモニーのコンサートマスター。バイオリオン担当。クラシックが大好きで、指揮者になるのが夢。楽団ではボスだが、家族には相手にされていない。
- 谷崎天音(當真あみ)…高校2年生。クラシックに憧れ、音楽経験ゼロで晴見フィルハーモニーに入団。楽天的で楽器演奏を甘く見ているところがある。しかし明るさの裏に秘密あり。
- 内村菜々(久間田琳加)…大学生。プレッシャーに弱いティンパニー担当。真面目で練習熱心。高校時代にトラウマがあり、自信が持てていない。欠員が出ているチェリストに、自信が推している羽野蓮を俊平に紹介する。
- 羽野蓮(佐藤緋美)…工場勤務をする寡黙でクールな青年。幼い頃からの才能に恵まれていたチェリスト。かつてCDデビューまでして活躍していたが、儲け重視でやりたい音楽ができなくなったことと、自分が音楽をやることで父の会社のお金を母が使い込み、不仲になったこともきっかけで音楽活動を辞めていた。俊平と出会い、晴見フィルハーモニーに誘われる。
- 倉科瑠李(新木優子)…プロのオーケストラを渡り歩いてきたフルート奏者。恋愛絡みで問題を起こし、数々のオケをクビになって来た過去がある。狙った獲物は逃がさない"カルメン"。晴見フィルからの誘いを何度も断っている。が、また恋愛沙で問題を起こし、所属していた楽団を試用期間のあいだに解雇されてしまう。古谷のスカウトで、廃団が決まった晴見フィルに次の楽団が決まるまでと決め入団する。次は俊平を狙っている。
<<その他>>
- 白石一生(淵上泰史)…晴見市長。前市長が建てた晴見市あおぞら文化ホールをお荷物だと考えており、音楽もお金にならないものだと言い、晴見フィルハーモニーの俊平と対立する。市議会で晴見フィルの助成金をの打ち切りと廃団が決議されたことで、晴見フィルへの圧力を強める。
- 鏑木晃一(満島真之介)…謎の男。5年前の俊平の事件を知っている様子で晴見フィルハーモニーへ近づく。この男の存在が楽団に波紋を呼ぶ。俊平の元マネージャーということが分かる。
- 小村二朗(西田敏行)…大輝の祖父。「うたカフェ二朗」と店主。晴見フィルハーモニーの最古参で、ほとんどすべての楽器を演奏した経験がある音楽好き。俊平の過去を知っているらしく、俊平の良き相談相手。
海が一番大人!
俊平(西島秀俊)のピアノで一緒に演奏し、すっかり仲直りした響(芦田愛菜)。
朝食を一緒に作り、すっかり仲のいい親子に戻っていました。
そんな二人の姿を見た弟の海(大西利空)。
両親が離婚をしたと報告を受けても、「ほどよくバラバラで誰かが何かあったらこうやってみんなで集まればいいし。」と言っていて、寂しがっていたのも今は昔。
天音ちゃん(當真あみ)という色々話せる友だちも出来たし、急速に成長した海くんが見れました。
ちなみに俊平は、志帆(石田ゆり子)にプロポーズしていた古谷(玉山鉄二)に、志帆には古谷さんのような人の方がいいと言って、志帆を頼んでいました。
なんだか上から目線だな~とは思いましたけど、最初の結婚は相手に尽くす結婚だったけど、古谷さんとなら対等で、なんなら尽くされる結婚になるかもしれない。
志帆にとっても離婚はよかったのでは?
別れても家族は家族。
子供たちもこれから家を旅立つ人たちだし、個人を大事にしていく結論。
よかったんじゃないでしょうか?
仙台フェスへの遠征資金
仙台フェスへの遠征資金。
古谷が市長にバレないようにコソーっと市の施設の前で募金活動をするも、小銭しか集まらず。
70万円には程遠い。
そこで現れた救世主は、やっぱり二朗(西田敏行)でした!
これまで集めてきた楽器のコレクション。
すべて高級品でほとんどが未使用。高く売れたそうです。
これで資金はOK!!
仙台フェスに行くお金は確保できました。
初回から、この楽器の山はありえない設定だな~と思い、何の意味があるのだろう。
と思っていましたが、まさか最終回で売り飛ばされるために温存されていたとは!
ちゃんと売られるために張っていた伏線だったんですね。
納得。
晴見フィル存続に動く羽野くん
大輝(宮沢氷魚)や内村(久間田琳加)に演奏のダメ出しをして、一番晴見フィルを冷めた目で見ていたチェロ担当の羽野(佐藤緋美)。
この人が、以前世話になった地元のFM局に頭を下げてスポンサーになってくれとお願いしていました。
地元企業にスポンサーになってもらって、晴見フィルの存続できないか?と動いてくれたのです!!
意外でしたね!
自宅の工場を、練習場に提供してくれたり、意外に熱いものを持っていました。
見てて嬉しくなりました。
響が俊平のために動く
シュナイダー先生が病気に倒れます。
なんとか助かったものの、心配する俊平。
恩人のもとに駆けつけたい。でも晴見フィルと演奏をしたい。
仙台オケフェスに一緒に出たい。
俊平は自分の夢と今の気持ちの板挟みになって苦しみます。
そんな俊平に、ドイツに行かせてあげたいと動いたのが響。
仙台まで駆けつけて、晴見フィルの人たちを説得してました。
響の訴えに心打たれた楽団員たちは、俊平を送り出す決心をしたのです。
これまでこじらせて態度の悪かった響の、急な路線変更に戸惑いましたよ!
急にパパ思いになっちゃって!
最初からこうだったらもっとこのドラマ見やすかったのに!!!
さよならの意味
仙台オケフェスのリハ会場に寝坊して遅刻した俊平。
リハの場所に楽団員がいない。
みんばボイコットしたと言って、俊平の家族が俊平を空港まで連れて行きます。
空港にいた楽団員たちは、俊平への愛を表しながらも、自分たちには立派過ぎる。
自分たちが成長して、マエストロに見合う楽団になったらまた一緒に演奏しましょう。と泣きながら訴え、俊平をクビにしました。
さよならマエストロ、の意味は、前向きなさよなら。
俊平をドイツに旅立たせるさよなら。でした。
まー、そうなると思っていました。
新しい指揮者は天音ちゃん。新しいコンマスは響。
指揮者は近藤さん(津田寛治)がよかったけどな~~。
もう天音ちゃんを指揮者にする??
最後に空港で俊平の指揮で演奏して、俊平をドイツに送り出した晴見フィルでした。
市長が許して存続するかと予想していましたが、自力で存続する努力をするようです。
どう成長するのか?
また続編がありそうな終わり方でした。
響役の芦田愛菜さんを嫌いになったまま終わらなくてよかったです。
最後はいい子でした。
イマイチどこに感情移入していいか分からないドラマ。ずっとイライラするドラマでしたが、最後は大団円。
よかったと思います。
以上、『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』最終楽章(10話・最終話)のネタバレ感想でした。