毎週日曜夜9時からTBS系列で放送していたドラマ『グランメゾン東京』。12月29日に第11話(最終回)「マグロ」が放送されました。
前回の第10話「キジバトのドゥミ・アンクルート」の感想はこちら。
おもな登場人物
尾花夏樹:木村拓哉さん…パリのレストラン「エスコフィユ」の元二つ星シェフ。3年前、日仏首脳会談でアレルギー食材混入事故を起こし、以来落ちぶれる。人の話を聞かない性格で元同僚から嫌われている。早見家のガレージから、京野のアパートに転がり込んでいたが、平古まで転がり込んできたことで、早見家に戻った。
<<グランメゾン東京>>
早見倫子:鈴木京香さん…星を目指す料理人。食べただけでレシピが分かる舌の持ち主。真面目な性格。パリで尾花と出会い、一緒に東京でレストランを開くことになる。尾花が信頼する京野を「gaku」から引き抜く為、京野の借金を肩代わりする。
京野陸太郎:沢村一樹さん…かつて料理人で尾花のパリ修業時代の元同僚。エスコフィユを一緒にやっていた。尾花に対して事故の件で怒りを抱えていたが、早見の行動に心動かされ、「gaku」から「グランメゾン東京」に移ることになった。尾花が早見家にいることに苛立ち、思わず早見に思いを告白してしまう。
芹田公一:寛一郎さん…元居酒屋店員。グランメゾン東京の求人を知り応募。実直で明るい。江藤からお金を受け取り「グランメゾン東京」の新作レシピを渡し、「gaku」へ移ろうとする。が、レシピ通りに作っても同じものを作れない一流料理人のスゴさを思い知り、「グランメゾン東京」に戻る。今は立ち上げメンバーとして、新人の指導もしている。
相沢瓶人:及川光博さん…人気WEB料理研究家だった。頑なに尾花の誘いを断ってきたが、メニュー開発を手伝ったことをきっかけに、早見から正式に「グランメゾン東京」に迎えられる。失踪していた妻・エリーゼが現れ、娘・アメリーをパリへ連れていかれる。「グランメゾン東京」が三つ星を取れば、パリに戻ると約束した。
松井萌絵:吉谷彩子さん…元ホテルブッフェのパティシエで、数々の賞を取っている。「グランメゾン東京」のプレオープンのデザートの改良を手伝ったことで、尾花たちの真剣な仕事ぶりを目の当たりにし、自ら頭を下げて「グランメゾン東京」に移った。強気で、発言が鼻につくところがある。
岩城淳:池岡亮介さん…新スタッフ見習い。
金井勝也:池田航さん…新スタッフ見習い。
<<レストランgaku>>
丹後学:尾上菊之助さん…レストラン「gaku」のシェフ。尾花のパリ修業時代の元同僚。東京No.1のレストランを目指してる。尾花の「グランメゾン東京」を脅威に感じている。平古と新メニュー作りをしていたが、3年前の事故の件で出ていかれ、一人でやることになる。さらに江藤が連れてきた新しいシェフ・結月(馬場徹さん)の登場で、自ら身を引いた。
江藤不三男:手塚とおるさん…レストラン「gaku」のオーナー。「グランメゾン東京」のことを目障りに感じ、妨害行為に出る。丹後では三つ星が取れないと判断し、丹後を解雇。結月というシェフを新たに入れたが、この判断が「gaku」を追い込むことになる。
柿谷光:大貫勇輔さん…「グランメゾン東京」の部門シェフだった。プレオープンの日、魚料理の下ごしらえをせずにそのまま姿を消す。江藤から指示されたスパイで、現在は「gaku」にいる。平古ばかり頼りにする丹後の態度に苛立っていた。新しく入ってきた結月シェフの力に期待、付いていこうとしたが、自分に代わるスーシェフを連れてきたり、他の従業員を勝手に辞めさせたり、傍若無人な態度にボイコットを決行する。
平古祥平:玉森裕太さん…「エスコフィユ」にいた尾花の後輩。融資の口利きを婚約者の美優の父・西堂に頼んだが、融資先が「グランメゾン東京」と知られ、破談。料理長を務めていたホテルを退職。3年前のアレルギー食材を混入した張本人。「gaku」にいたところ、フランス大使館から事故の追及を受け出て行った直後、尾花から誘われグランメゾンに入る。
<<ホテル>>
蛯名美優:朝倉あきさん…都議会議員・蛯名西堂の一人娘。一流ホテルのコンシェルジュ。平古との婚約破談を尾花のせいだと逆恨みし「グランメゾン東京」の乗り込んできた。平古がアレルギー食材混入した犯人だと報道で知り心配していたが、「グランメゾン東京」で働く平古を見て安心した。さらに平古のことを思い、別れを決意する。
<<グルメ雑誌「マリー・クレールダイニング」>>
久住栞奈:中村アンさん…フリーのフードライター。リンダの依頼で尾花を調べるため倫子と接触。料理の知識と語学力を買われ「グランメゾン東京」にホール係として入った。父が外務省で日仏首脳会談で「エスコフィユ」を選定した人物。父が事故の責任を問われ僻地にやられたことで、尾花と「エスコフィユ」に恨みを持っていた。復讐をやめ「グランメゾン東京」に留まる。
リンダ・真知子・リシャール:冨永愛さん…グルメ雑誌「マリー・クレールダイニング」の編集長。尾花の事件を久住に調べさせる。尾花の元恋人。過去のアレルギー食材混入事故の犯人・平古とそれを隠した「グランメゾン東京」を潰そうとしている。しかし一方で「グランメゾン東京」の味は認めており、上司との間で気持ちが揺れている。
第11話のあらすじ
ミシュランの審査に入る2週間前になっても、魚料理のメニューが決まっていない「グランメゾン東京」。
そんな切迫した状況でも尾花は、相変わらずマグロにこだわっていた。
尾花に苛立ちを募らせる早見。尾花に自分で作ればいいと言い返され、さらにスーシェフも祥平に任せると言われた。早見は自分でも魚料理を作ることになった。
また、デザートを考えていた萌絵も三つ星を取るためのデザートと考えるとプレッシャーが半端ではなく、焦っていいアイデアが浮かばない。
尾花に相談すると、モンブランの時のように祥平に相談すればいいとアドバイスする。
祥平も快く引き受け、デザートメニューを一緒に考えることになった。
出来たデザートを褒めるグランメゾンの人たち。
その感想に納得できない尾花は、もっと厳しい指摘を求め、祥平の彼女・美優がかつてスイーツを食べ歩いたという話を思い出し、萌絵を連れて試食をお願いした。
萌絵と祥平合作の味を褒める美優。そして、萌絵と祥平が料理で分かり合っていることに嫉妬していたと告白。萌絵の腕を絶賛した。
そんな美優の態度に腹を立てた萌絵は、平古シェフを応援してあげなよ。と言う。
尾花も美優が応援する事で祥平のメンタルが安定し、味も良くなるはずだからと言って、援護する。
美優は早速祥平に連絡を取り、祥平に笑顔が戻った。
一方で「gaku」でも変化が起きていた。
江藤の方針で丹後が出て行ったあとに入ってきた結月(馬場徹さん)シェフの、強引なやり方に厨房が大部分が反発。
職場をボイコットする事態にまで発展する。そして「話が違う。」とお金だけ取って結月も出ていき、江藤はその場に泣き崩れる。
そんな時、現れたのが丹後だった。丹後は柿谷から連絡を受けて戻って来たのだ。
丹後はかつてパリで失敗し、誰もいなくなった時助けてくれた江藤に恩を感じており、「今度は俺が救ってやる。」と舞い戻ってきてくれたのだ。
柿谷も丹後が残していた食材を全部戻し、これまでの無礼を頭を下げ、他のメンバーも呼び戻すと言う。
丹後も柿谷の考えたメニューを採用し、江藤はこれまでの態度を改め、丹後の指示通りに食材を集めるようになった。
丹後を中心に一致団結をした「gaku」。ミシュラン三つ星獲得のため、今までは見違えたように活気のある厨房で動き出したのだった。
その丹後が江藤に頼んだのが“和セリ”。
江藤は、グランメゾンにも食材を卸している峰岸(石丸幹二さん)に頼み込むが、峰岸は逃げ回ってなかなか承知しなかった。
ミシュラン審査まで2日と迫ったある日。早見が、新メニュー“ハタのロティノアゼットアンショア”を完成させる。
早速みんなで試食。皆絶賛するほどの素晴らしい魚料理だった。新メニューはもうこれで決まったかと思われた。
しかし尾花だけが「その料理で三つ星取れると思う?」と反対。自信を持って返事できない早見。尾花はマグロ料理の開発を続けると言うのだった。
ミシュランの調査員と思われる、1人での予約のお客様が来ないことを不審に思う京野。
尾花はリンダに直接会いに行き、リンダのフーディーとしてのプライドをくすぐるような言葉を投げかけ、グランメゾンに食べに来るよう迫る。
明らかに動揺したリンダは、後日グランメゾンにやって来た。
はじめ頑なだったリンダの表情が、相沢のレバーを使った料理。早見の魚料理、祥平のキジバトと次々運ばれる料理を食べるたびにゆるんでいき、笑顔になっていた。
そして萌絵のデザートの時には、上を見上げて涙した。
リンダは上からの圧力より自分の舌を信じ、日本を去っていった。
グランメゾンにようやくミシュラン調査員の予約が入ったのだった。
一方の「gaku」にも調査員が入る。
「グランメゾン東京」と「gaku」は、三つ星を獲得する事が出来るのか?
食材を分け合い真っ向勝負をした結果は?
…というお話でした。
最後まで丹後さんカッコよすぎ!!
先週の丹後さん、一人になってしまって心配していたら、あっという間に戻ってきました。
新しいシェフってのが酷い人で、次々と従業員をやめさせてお金だけしっかりもらってドロン!でした。
何だったんだ、あの人は?って感じでした。
あと、丹後さんがどうしてあんな卑怯な江藤に従ってきたのか?理由が最終回になってやっと分かりました。
過去に江藤に救われたことを、ずっと恩に感じていたんですね!!
なんて義理堅いお方…!!
人柄が素晴らしいです!
それから、最後は丹後さんを中心に「gaku」が一つにまとまって、孤独じゃなくなって本当によかったです。
柿谷さんも褒められてて笑顔になってたし、江藤も…まぁいちよ丹後に救われてちゃんと丹後のために動いてたし。
もう丹後さんは孤独じゃないです!!よかった!
颯爽と現れた姿に…
そして、なんといってもミシュランの審査が迫って、和ゼリがないってグランメゾンが困っていた時に、「gaku」で多めに仕入れていた和ゼリを持ってきた丹後。
「借りは返した。またこれで心置きなくこの店を潰せる。」
な~~んて!!
それも尾花が、丹後さんは信頼できる料理人だからって、取引を嫌がる峰岸さんを説得したという話で、その借りを返しに来てくれたという事でした。
江藤に対してもそうでしたけど、本当丹後は義理堅い人です!
最後の最後までカッコよかったですね!!素敵!
前から思ってましたけど、特に黒いコートを着てる姿が素敵!!
平古祥平がホテルを辞めた時に「gaku」に誘った時も、丹後さん黒いコート着てましたよね?
最初、コートの裾だけが映ってて、女性もののコートだと思ってたんです。
それが丹後さんだったと後でわかって、びっくりしました。
それもそのはず。
丹後を演じる尾上菊之助さんは、歌舞伎で女性の役もされる方だそうで、立ち姿が女性っぽい感じに見えたのも納得しました。
どれが?何が?って言えないですけど、コートの裾が映っただけで、女性っぽい雰囲気を感じたんです。不思議です。
だからあの時は、女性もののコートに見えたから、事故のことで恨みがあった久住栞奈が、祥平のところに直接取材しに行ったのか?と思ってました。
気配だけで男性か?女性か?って分かる時あるでしょう?
それが菊之助さんが登場すると、頭が混乱するんです!
って、尾上菊之助さんに対して入り込んで見すぎですよね?
もう丹後さんとして見られないのかと思うと残念です!
菊之助さん本人と丹後と重なるところ
12/14のEテレ『SWITCHインタビュー』で、尾上菊之助さんが吉本新喜劇の小藪千豊さんと対談したのもバッチリ見ました!
若い時に座長になった小藪さんの立場に興味を持って、熱い質問をされていました。
お笑いは、歌舞伎の公演で大阪に行った時の空き時間に、なんばグランド花月に行ってみてるそうです。
大好きなんですって。
この番組で菊之助さんは、出来ない自分といつも戦っていて、常にモチベーションとしては「何か足りない。」といつも思ってやっているとおっしゃっておられました。
そんなお仕事に対する姿勢が、このドラマの丹後の料理を追求している姿に、重なって見えました。
あ~、でももうこのドラマ終わってしまったんですよね。
まだまだ観たかったな。
恋は二の次だった
京野が告白したり、リンダが尾花の倫子さんに対する態度にちょっと横やり入れたりして、色々動くかと思われた恋模様。
最終回で動いたのは、もともと婚約までしてた祥平くんと美優ちゃんだけで、これといった目立った動きはありませんでした。
料理人同士、店同士のつながりがあるから、倫子さんと尾花はずっとつながっていくんだろうなぁ。
私としては、京野の方がいいと思ってたんですけどね~。
倫子さんが、尾花に会いに働いているお店におめかしして行ったってところで、察しなさいよ!ってことですか?
相沢の涙が一番感動した
それから、相沢もよかったですね~!
みんな泣いてましたけど、相沢の涙が一番感動しました。一番しんどそうでしたから。
やっぱりミッチーは辛そうな顔より、笑顔の方が似合います。
あと、美優さんのお父さんの態度がコロッと変わったのが面白かったです。
お父さん役の岩下尚史さんは『5時に夢中!』で見る岩下さんと全然違って、感じ悪くて嫌でしたけど、最後のコロッと変わった感じはかわいらしくて、岩下さんぽくなってました!
楽しそうな岩下さんが見れて嬉しかったです。
色々言ってきましたが、全体的に丸く収まってよかったです。
やっぱドラマはハッピーエンドじゃないと面白くないです。
しんどい話は現実の話で十分です。こういう話がいいんですよ!
2019年のドラマ視聴をスッキリした気持ちで終わらせられました。
2019年最後のギリギリまでドラマが観れて楽しかったです。
ありがとうございました。
以上、『グランメゾン東京』第11話(最終回)を観た感想でした。