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大河ドラマ 青天を衝け 第22回「篤太夫、パリへ」を見た感想とネタバレあらすじ

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NHKで放送中の吉沢亮さん主演の大河ドラマ『青天を衝け』。7月11日に第22回が放送されました。www.nhk.or.jp

前回、第21回の感想はこちら。↓

 

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おもな登場人物

  • 渋沢栄一(篤太夫):吉沢亮さん…渋沢家中の家(なかんち)の長男。剛情に自分の意思を通す強さがある。よくしゃべる。成長して商売の面白さを知り意欲的に働く一方で、百姓が武家に虐げられる社会の仕組みに疑問を持ち、世の中を変えたいと考えだす。長七郎から聞く江戸の話を聞いているうち、尊王攘夷の考えに目覚め、喜作も江戸に行った時かされたところで自分も江戸に行きたいと父に願い出て、江戸に出る。江戸で出会った志士たちに影響を受け、攘夷志士となる。惇忠が立てた横濱焼き討ち計画を長七郎に命がけで止められ中止。八州廻りから逃れるために喜作と旅立ち、以前知り合った一橋家家臣の平岡のおかげで無事京に入り長七郎に文を送って呼び寄せる。が、長七郎が上京途中で殺人事件を起こして捕らわれ、幕府に攘夷の思いを書いた文が幕府に渡ってしまう。栄一と喜作が上京の際に、平岡の家臣として上京したため幕府から一橋に問い合わせが来て、平岡から改めて一橋に仕官するかどうか?の決断を迫られる。長七郎を助ける手立てが見つかるかもしれないと思い、一橋家の仕官することになった。成一郎と関東へ出張し一橋の兵を集めて来る間に恩人の平岡が水戸浪士に殺害される。同じ頃筑波山で挙兵した水戸天狗党が上洛するという知らせを聞き、征討する慶喜に集めた兵と一緒に随行。成一郎が慶喜の密書を武田耕雲斎に届けたことで天狗党は降伏。征討せずに済む。攘夷運動の終わりを見た成一郎が武士として一橋と慶喜を守ると決断したのとは別に、篤太夫は自分の長所を生かして一橋家の勘定を任せてほしいと慶喜に提言し、受け入れられた。一橋家での自分の進む道が見えはじめた時、将軍家茂が逝去。慶喜が徳川宗家を継ぐことになり、篤太夫は成一郎、伝蔵と共に幕臣となり自暴自棄となる。が、パリ万博へ行くことになった慶喜の弟・昭武に随行することになった。

渋沢家・中の家

  • 渋沢市郎右衛門:小林薫さん…栄一の父。中の家を立て直すために婿養子に入る。勤勉家で一日中働いている。栄一が幕府批判し出したことを何度も叱る。栄一が家を出る時に認めてくれた。
  • 渋沢ゑい:和久井映見さん…栄一の母。「みんなが嬉しいのが一番」と栄一に教える。
  • 渋沢千代:橋本愛さん…栄一の従妹で惇忠、長七郎の妹。栄一の妻。口数少なく控えめだが芯は強い。
  • 吉岡なか:村川絵梨さん…栄一の姉。はっきりとした物言いをする。同じ村の人に嫁ぐ。
  • 渋沢てい:藤野涼子さん…栄一の年の離れた妹。お兄ちゃん子。
  • 渋沢うた:三井絢月さん…栄一の娘。

渋沢家・新屋敷

  • 渋沢よし:成海璃子さん…けんかの仲裁をした喜作に一目惚れし、自ら結婚を申し出る。結婚後は喜作を尻に敷き、栄一と喜作が上京してからは千代を支え夫の留守を守る。

渋沢家:東の家

  • 渋沢宗助:平泉成さん…栄一の伯父。東の家の当主。血洗島村の名主として市郎右衛門と共に村をまとめる。
  • 渋沢まさ:朝加真由美さん…栄一の伯母。一言多いが根はいい人。

尾高家

  • 尾高惇忠(新五郎):田辺誠一さん…栄一の従兄。尾高家の長男。従弟である栄一たちに剣術などを教える。水戸の斉昭の尊王攘夷の考えに傾倒。各地から来る若者らを受け入れて尊王攘夷の考えを広めている。老中安藤を討つ計画に走ろうとしていた弟・長七郎を引き留め、自分の計画に参加するよう説得した。その後、逆に長七郎に自分の計画を命がけで止められる。上京の途中で殺人事件を起こした長七郎を救おうと動いてる。水戸の騒乱に関わりがあると疑われ、岡谷の陣屋に捕らえられる。村の人たちの訴えのおかげで放免された。
  • 尾高やへ:手塚理美さん…栄一の伯母。惇忠、長七郎、千代、平九郎を育てた母。
  • 尾高長七郎:満島真之介さん…栄一の従兄。神道無念流の剣豪として名をはせるようになっていく。剣術修業しに来た真田に誘われ江戸に行き、尊王攘夷を掲げる若者たちと交流する。志士の河野と共に坂下門外の変に加わるつもりだったが、惇忠の説得により断念。上州に逃れたのち京へ逃れていたが故郷に帰ってきて惇忠らが立てた横濱焼き討ち計画を知り、命がけで中止させた。以後、情緒が安定しない様子。上京した栄一からの文で上京する際、気の迷いから人を斬ってしまい、幕府に捕らえられる。
  • 尾高平九郎:岡田健史さん…栄一の従弟。
  • 尾高きせ:手塚真生さん…惇忠の妻。
  • 尾高勇:和田葵さん…惇忠の娘。 

 

一橋家

  • 美賀君:川栄李奈さん…慶喜の正室。気性が激しい一面がある。
  • 徳信院:美村里江さん…一橋家当主・徳川慶寿の正室となるが死別。徳信院と名乗る。慶寿の後継が亡くなり、養子に来た慶喜にとっては養祖母となる。
  • 中根長十郎:長谷川公彦さん慶喜の側用人。
  • 平岡円四郎:堤真一さん…慶喜の側近。安政の大獄で甲府にやられたのち、一橋家に戻りたいと懇願。慶喜のもとに戻る。その後、川村が見つけてきた栄一と喜作を一橋家の家臣にスカウト。一度は断られたが、長七郎の事件をきっかけに再び誘い、一橋家に仕官させた。黒川と共に政で慶喜が有利になるよう働く。池田屋事件をきっかけに尊攘派弾圧をする慶喜をたぶらかす存在と恨まれ、水戸浪士に命を奪われる。
  • 平岡やす:木村佳乃さん…円四郎の妻。
  • よね:高野渚さん平岡家で働く女性。
  • 猪飼勝三郎:遠山俊也さん…代々続く一橋家家臣。
  • 黒川嘉兵衛:みのすけさん…慶喜の側近。平岡と一緒に慶喜が公家たちに動く。
  • 伝蔵(須永虎之助):萩原護さん…中の家の作男で、栄一らと共に勉学や武芸を学ぶ仲。のちに一橋家の家臣となった栄一と喜作に呼ばれ、一橋家家臣となる

水戸藩

  • 吉子(登美宮):原日出子さん…水戸藩の元藩主・斉昭の妻で慶喜の母。公家出身。
  • 徳川慶篤:中島歩さん…斉昭の跡を継いだ水戸藩藩主。慶喜の兄。

江戸幕府

  • 徳川慶喜:草彅剛さん…水戸藩藩主・徳川斉昭の七男で徳川幕府最後の将軍となる。父・斉昭の期待を一身に受け、厳しい教育を施される。一橋家当主の後継が亡くなったことで、老中阿部正弘の推薦で一橋家に養子に入る。刑部卿となった自分を政界に復帰した父・斉昭が頼ってくるが将軍になる望みはないと言い切るが、いざ家茂が将軍となると寂しさを感じる。井伊直弼から隠居を言い渡され邸内の一室に籠る。謹慎中に父斉昭が亡くなり、親不孝をしたと泣いた。井伊大老が亡くなったことで政界復帰。将軍後見職に就き京に入ったが、攘夷ばかり口にする公家や天皇をどう説得すればよい分からない。自分を政界復帰に推してくれた島津久光とは合わない。栄一と出会ったことで徳川を守ると覚悟を決め、薩摩の政治介入を阻止しようと、中川宮の前で久光、春嶽、伊達を「天下の大愚物」と言って朝議参与を解散させてしまう。その後禁裏御守衛総督となる。家茂逝去で徳川宗家を継ぎ、家茂に代わり長州征伐をしたが敗戦の色が濃くなると退却。孝明天皇の強い願いに応え、征夷大将軍となる。パリ万博に派遣する弟の昭武の一行に篤太夫(栄一)を加えた。
  • 徳川昭武(民部公子):板垣李光人さん…斉昭の十一男。慶喜の異母弟。清水家の養子となり徳川昭武となる。将軍となった慶喜の代わりにパリ万博へ行き、随行する栄一と特別な絆を結ぶことになる。明治になると慶篤の急逝で水戸藩主になる。
  • 天璋院:上白石萌音さん…第13代将軍・家定の正室。薩摩藩主島津斉彬の養女として慶喜を将軍後継にする密命を持っていた。家定の急逝で天璋院と名乗る。
  • 歌橋:峯村リエさん…家定の乳母。家定から信頼が厚く、慶喜を後継にするのを反対し、紀州藩の慶福を推す。
  • 和宮(静寛院宮):深川麻衣さん…公武合体の政策で14代将軍家茂に嫁いだ。
  • 川路聖謨:平田満さん…勘定奉行。師と慕う人の息子・平岡円四郎を慶喜の側近に推薦する。将軍継嗣問題で敗れ、西丸留守居役を命じられる。その後また外国奉行に復帰。
  • 永井尚志:中村靖日さん…ペリー来航後海防掛となる。海防参与となった徳川斉昭の過激さに振り回される。将軍継嗣問題で処分される。その後大目付となり慶喜を支える立場となる。
  • 土方歳三:町田啓太さん新撰組副長。栄一とはある任務で一緒になり、同じ百姓出身と言うこともあり意気投合。鳥羽伏見の戦いで敗れた後、各地へ転戦したのち、榎本武揚や喜作と共に箱館に渡り五稜郭を占領。新政府軍と戦って壮絶な戦死をする。
  • 渋沢喜作(成一郎):高良健吾さん…栄一の2歳年上の従兄で幼馴染。渋沢一族「新屋敷」の長男。千代との結婚を望んでいたが、千代と栄一が思い合ってると知り身を引き、自分はよしと結婚。江戸に出て尊王攘夷の考えに触れ攘夷志士となる。惇忠が立てた横濱焼き討ち計画を長七郎に命がけで止められ中止。八州廻りから逃れるために栄一と京へ旅立つ。栄一共に一橋家に仕官する。上洛しようとする水戸天狗党に慶喜の密書を届けに越前に行った時に、天狗党の軍が疲弊しているのを目の当たりして攘夷運動の成れの果てを見たとショックを受け、これからは一橋と慶喜を守るために生きると決断する。
  • 原市之進:尾上寛之さん…慶喜の側近。
  • 川村恵十郎:波岡一喜さん…一橋家の家臣。
  • 栗本鋤雲:池内万作さん…奥医師から蝦夷地へ左選され、箱館奉行組頭となり功績が認められ目付となり、さらに外国奉行になる。
  • 阿部正外:眼鏡太郎さん…老中。
  • 小栗忠順:武田真治さん…勘定奉行。幕府の戦力増強を図る。フランスとコンパニー設立を目指す。
  • 柴田剛中:江端英久さん…旗本。外国奉行。
  • 板倉勝静:永井秀樹さん…老中首座。
  • 松平乗謨:西海健二郎さん老中
  • 福地源一郎:犬飼貴丈さん…外国奉行支配。
  • 田辺太一:山中聡さん…外国奉行支配組頭。外交官。フランスに行った経験があることから昭武のパリ派遣に随行。幕府とは別に薩摩が独立して万博に出品しようしたことに猛抗議する。
  • 福沢諭吉:中村萬太郎さん…
  • 向山一履:岡森諦さん…幕臣。漢詩人。外国奉行。
  • 杉浦愛蔵(譲):志尊淳さん…外国奉行支配調役。徳川昭武のパリ派遣随行員の一人。栄一と親交を深めて維新後は静岡に行き、のちに栄一が明治政府で栄一が立ち上げた民部省改正掛の一員となる。
  • 山髙信雄:山本浩司さん…徳川昭武の傅役でパリへ随行。その後のヨーロッパ諸国の訪問にも同行。
  • 高松凌雲:細田善彦さん…一橋家軍制所の医師だったが、慶喜が将軍となったことで奥医師に。徳川昭武のパリ派遣に随行し、留学生となってフランスで医学を学び帰国。箱館の戦いでは敵味方関係なく治療に当たった。
  • 山内文次郎:渋谷謙人さん…通訳。パリの昭武一行の随行員。武士の為篤太夫が値切り交渉を拒む。
  • 山内六三郎:松永拓野さん…通訳。文次郎が拒む値切り交渉を代わりにやってくれた。
  • 菊池平八郎:町田悠宇さん…水戸藩士。昭武の護衛。
  • 井坂泉太郎:林雄大さん…水戸藩士。昭武の護衛。
  • 保科俊太郎:後藤田しゅんすけさん…通訳。
  • 加治権三郎:尾関伸次さん
  • 三輪端蔵:川端康太さん
  • 服部潤次郎:石川啓介さん

 

朝廷

  • 孝明天皇:尾上右近さん…幕府より攘夷を訴える水戸を頼りにする。家茂に和宮を嫁がせる事で幕府に攘夷を要求する。家茂の逝去後、慶喜に将軍に就かせる。
  • 中川宮:奥田洋平さん
  • 岩倉具視:山内圭哉さん…公武合体のメリットを孝明天皇に説く。政争に負け浪人生活。
  • トメ:梅沢昌代さん…岩倉の家で働く女性。
  • 三条実美:金井勇太さん…攘夷志士たちに押され、幕府に攘夷せよと言う。
  • 二条斉敬:森敬一朗さん
  • 正親町三条実愛:置鮎龍太郎さん…薩摩寄りの公家。
  • 睦仁親王:犬飼直紀さん…のちの明治天皇。

長州藩

  • 井上聞多(馨):福士誠治さん…尊王攘夷派の長州藩士だったが、伊藤俊輔らとロンドンに渡り開国派に。維新後は大蔵省に入り、栄一はその右腕となる。
  • 伊藤俊輔(博文):山崎育三郎さん長州藩士。

 

薩摩藩

  • 島津久光:池田成志さん薩摩藩の国父。公武合体を成すため軍を率いて上洛。雄藩による政治参画を実現するため「参与会議」を発足。慶喜とは横濱鎖港の件で対立する。政治の裏工作をことごとく一橋に潰され、次第に徳川打倒へと考えを変えていく。
  • 西郷吉之助(隆盛):博多華丸さん…薩摩藩士。公武合体実現のため、流罪を赦免されて藩政復帰。一橋家の命で大坂に来ていた栄一と出会う。
  • 大久保一蔵(利通):石丸幹二さん…久光の側近として公武合体のために上京。腹の内が読めない慶喜を警戒。明治の新政府では大蔵卿となり、部下となる栄一と意見が対立する。
  • 五代才助(友厚):ディーン・フジオカさん…薩摩藩士。長崎遊学の経験から世界情勢に精通。貿易による富国強兵を唱えてイギリスに留学中、フランス万博の情報をいち早く得て薩摩藩として参加を実現。幕府の威信を落とす。この時幕府側として参加していた栄一とは、のちに「西の五代、東の渋沢」と呼ばれる実業家となる。
  • 川村純義:日向丈さん…
  • 新納刑部:藤井宏之さん…薩摩藩士。
  • 岩下佐次右衛門:俵木藤汰さん…薩摩藩士。

諸藩

  • 松平春嶽:要潤さん…前福井藩主。慶喜の優秀さを見抜き、将軍後継に推すために奔走したが敗れ、井伊に隠居、謹慎を命じられたのち、政界復帰。
  • 伊達宗城:菅原大吉さん…第8代宇和島藩主。将軍継嗣問題で慶喜を推して隠居謹慎に処されたが、久光の公武合体運動で政界復帰。朝議参与に任命される。久光や春嶽と共に開国を唱え、慶喜と対立。
  • 山内容堂:水上竜士さん…第15代土佐藩主。将軍継嗣問題で慶喜を推して隠居謹慎に処されたが、のちに朝議参与に任命される。慶喜に大政奉還を建白する。
  • 松平容保:小日向星一さん…会津藩主。幕府から命じられて攘夷派が多くいる京の治安維持のため、病をおして上京。京都守護職に就く。市中警護のため浪士隊「新選組」は容保のもとで活躍。
  • 松平定敬:小日向春平さん…桑名藩主。同い年だった家茂からの信頼され、家元と共に上洛。京都所司代となり、兄・容保共に京の警護にあたる。

 

海外

  • アーネスト・サトウ:カイル・カードさん…イギリスの通訳。
  • ハリー・パークス:イアン・ムーアさん…イギリス公使。
  • レオン・ロッシュ:ディディエ・ケアロックさん…フランスの外交官。
  • アレクサンダー・シーボルト:アレキサンダー・サガラさん…フォン・シーボルトの息子。イギリス側の人間で、昭武の一行に通訳として怪しまれずに入り込む。薩摩と通じている様子。
  • カション神父:ド・ランクザン望さん…フランス政府からの正式な通訳。シーボルトが昭武一行に加わってるのを見て警戒する。
  • モンブラン伯爵:ジェフリー・ロウさん…薩摩が幕府とは別に博覧会で展示物を出すことに協力。
  • フリュリ・エラール:グレッグ・デールさん…フランスの日本総領事。
  • ナポレオン三世:ジュリアン・ジョランさん…
  • ウジェニー皇后:マリーモリエットさん…
  • 式部官:ラファエル・マグナボスコさん
  • ポルスブルック:ダニエル・マナシエフスキーさん

 

第22回のあらすじ

慶応3(1867)年。

パリへ向かう船に乗っていた篤太夫は、船酔いに悩まされ旅の記録となる日記が書けない状態でいた。

それを通りかかった異人たちに笑われ腹を立てていたが、親切に水を差し出してくれたのは、使節一行に加わっていたアレクサンダー・シーボルト(アレキサンダー・サガラさん)だった。

また、外国奉行支配調役の杉浦(志尊淳さん)の真似をして、パンにバターをつけて食べれば美味。コーヒーを飲めば爽やかな気持ちになるのだった。

 

篤太夫たちが乗っていた船は上海、香港、サイゴン、セイロンを経由してインド洋を抜け、スエズ運河が建設中のため汽車に乗り換えて地中海へ出た。

建設中のスエズ運河を見た篤太夫は、それが国ではなく商人が造っているということにえらく感銘を受けた。

そして55日目にパリへ着き、凱旋門の石段を上りパリの街を見た昭武ら使節一行は言葉を失った。

 

使節一行は、パリ・カピュシン街のグランドホテルに投宿。

篤太夫が物の1つ1つの値段を詳しく記録している一方で、向山(岡森諦さん)ら外国奉行は幕府より2か月前に薩摩がパリに到着したと聞き対応に追われていた。

昭武の護衛で来ていた水戸藩士の菊池平八郎(町田悠宇さん)らは、異国の地でも日本のしきたり通り給仕は自分たちがやると聞かず、昭武が口にするものは毒見をした。

 

そしていよいよ万国博覧会の見学へ。

通訳をしていたシーボルトから、イギリスの蒸気機関の技術の説明をされ、万博も16年前のロンドンで始まったと教えられた。

篤太夫と医師の高松(細田善彦さん)は、他の見物者と共にエレベーターに乗り、一気に最上階へ運ばれ、屋上に駆け上り屋根の上からパリを見渡し笑い出した。

「参った。物産会どころか何日かけても見切れねえ品ばかりだ。にもかかわらず、ちっぽけな俺は言葉も通じず。その品々を見定める目も考える頭すらねえや。夢のなかにいるみてえだ。」と嫌っていた異国の力に感服する篤太夫だった。

 

次に各国の展示品の見物をする篤太夫たち。

日本からの品を見ていたところ、高松が日本とは区切られて『琉球王国』として、薩摩が出品をしていた。

篤太夫たちが驚いていたところへ、薩摩の琉球王国博覧会委員長と称したモンブラン伯爵(ジェフリー・ロウさん)が挨拶にやってきた。

 

モンブランは、薩摩の島津家中の岩下佐次右衛門と共に幕府の田辺太一(山中聡さん)と会談。

田辺は、薩摩が琉球国王名義で品物を出品していること、日の丸ではなく薩摩の島津の紋を国旗として掲げていることに対して、日本の旗をないがしろにしていると抗議。

岩下は、モンブラン伯爵が一手にしたことなので、モンブランに聞いてくれと話をかわす。

モンブランは田辺に、貿易も万博も助けたかったのに、幕府の人たちはみんな自分の申し出を断ってきた。しかし薩摩の五代才助(ディーン・フジオカさん)は全てを自分に任せてきたと言う。

五代は日本で新しい国を作る手伝いをして欲しいとモンブランに依頼し、モンブランはそれに応えたのだ。

田辺は、琉球の文字と国旗として掲げた薩摩の紋を下げて日の丸の下に全ての品を並べて欲しい。出品者も琉球国王ではなく大君(将軍)として欲しいと要求。

しかし岩下は薩摩が出品する形でないと承服しないと言う。

モンブランは「"琉球国王"ではなく、"薩摩太守"にしましょう。」と提案。田辺はそれならばと承知し、落ち着いた。

 

日本の展示がフランスの新聞で報道されたが、"大君"のフランス語表記は『GOUVERNEMENT DU TAICOUN』。"薩摩太守"のフランス語表記は『GOUVERNEMENT DU TAICHIOU DE SATSOUMA』だった。

GOUVERNEMENT は政府という意味で、日本は一つの国家ではなく連邦国。

大君=将軍と薩摩太守が同格とされ、将軍はそのほかの大名と同じ一つの領主であると伝えられた。

将軍が治める政府は他よりやや広くやや力があるに過ぎない。

そして幕府が派遣した田辺を、シャンペンを飲み過ぎて化けの皮がはがれた。と事実とは異なる情報まで付け加えられていた。

 

さらに、行動を共にしていたシーボルトがイギリス外務省に幕府一行に怪しまれずに同行できている。と報告する内容の書簡を密かに送っていた。

その書簡で、薩摩がモンブランを雇って幕府を貶めていることも漏らさず報告していた。

 

色んな思惑が渦巻く中、昭武はテュイルリー宮殿でナポレオン三世との謁見の儀式に臨んでいた。

徳川将軍の権威を世界に示すまたとない機会。昭武は将軍・慶喜の言葉をナポレオン三世に伝え、歓迎された。

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日本では、慶喜が大坂城でフランス公使・ロッシュ(ディディエ・ケアロックさん)に政の改革に対する意見を求めていた。

ロッシュは、日本の生糸を最優先でフランスに売ることを条件に望みの物を用立てると約束。慶喜には、ナポレオンのように振る舞うよう助言した。

慶喜はオランダ、フランス、イギリスの公使を呼び、それぞれ相手の国の言葉を使って条約通り開港し大坂で市場が開かれると説明した。

イギリス公使・パークスはこれまでの徳川将軍とは違うと慶喜を評価した。

 

ロッシュの助言で次々と幕府の改革をする慶喜に対抗するため、薩摩の国父・島津久光(池田成志さん)はかつての朝議参与である、松平春嶽(要潤さん)、伊達宗城(菅原大吉さん)、山内容堂(水上竜士さん)を二条城へ集めた。

政治の主導権を慶喜から奪おうと、久光が長州征討の不備を慶喜に指摘。

慶喜は「国内の一小事より日本国の大事。この先からは万事私にお任せください。」と一蹴。

逆に皆に長崎から取り寄せた写真機で記念撮影をしようともちかけて楽しませ、久光のもくろみは崩れた。以降、薩摩は倒幕へと急速に舵を切るのだった。

 

血洗島では、尾高家と中の家の者が集まり、栄一のフランス行きに伴う『見立て養子』を平九郎に定めたと、平九郎本人に伝えていた。

平九郎の母・やへは、平九郎が今まで武士になりたい気持ちを押さえ、家のために働いてくれていたことに礼を言い、養子に出すことを了承してくれた。

惇忠は、栄一の養子となることで直参になれるのだと後押し。

千代は栄一の懐剣を見せ、栄一がようやく見つけた道を途絶えさせるわけにはいかない。養子になって欲しいと頭を下げ、市郎右衛門も一緒に頭を下げた。

栄一の妹・ていは、平九郎が同じ渋沢姓を名乗ることで夫婦みたいだと密かに喜ぶのだった。

 

パリでは、使節団の滞在費用がかさみ始め、経費節約のためホテル暮らしをやめ、篤太夫がさがしてきたアパルトマンに住むことになった。

しかし、民部公子にと見つけた部屋の家賃が高く、篤太夫が通訳の山内文次郎(渋谷謙人さん)に値切って欲しいとお願いすると、武家が商人に頼めないと断られた。

値切れず困っていたところを、アパルトマンの住人と親しく話せるもう1人の通訳・山内六三郎(松永拓野さん)に目を付け、値切りを依頼。

無事家賃を値下げしてもらうことに成功した。

昭武たちが引っ越せるよう手配したが、水戸藩士で昭武の護衛を務める井坂泉太郎(林雄大さん)が部屋に難癖をつけてきた。

篤太夫と水戸藩士たちの小競り合いが始まろうとしたところを、昭武が「兄上がお住まいなられるところよりずっと立派ではないか。私にはもったいないくらいだ。ここでよい。」と言ってくれ、引っ越してもらうことが出来た。

 

篤太夫たちは、公務の間を縫ってパリの街を見物に出かける。

初代ナポレオンの墓を見て、水戸藩士たちはナポレオンが3代に対して、日本の天皇の2500年には及ばないと笑う。

見物に行ったもののなか、篤太夫と医師の高松が感銘を受けたのが廃兵院。戦争で傷を負った兵士たちの治療のために暮らす場所。

暮らしや治療代が国から出ていると知り、篤太夫は「これなら家で寝ているよりよほど早く治るし、兵たちも少しは心安んじて戦に出られるかもしれねえ。」と言い、帳面に書き留めた。

 

次に見学したのは舞踏会。

男女が舞う姿を見て見惚れる篤太夫。男女が互いに容貌を認め、言葉を交わしながら見合いの相手を探すとはいい仕組みだと大絶賛し、帳面に書き留めた。

 

杉浦から、日本で慶喜が外国公使たちとの接見を成功させたというニュースペーパー情報を聞いた篤太夫は「さすが上様だ。」と大喜び。

だが杉浦は、昭武の諸国訪問が迫っても江戸からの用状が届かないことを不安視。篤太夫も預かっている金子がなくなってしまうと不安に感じていた。

 

日本では、五代才助が大久保一蔵(石丸幹二さん)に会っていた。

五代は、フランスの昭武一行の記事が載った新聞を見せながら、モンブランの働きでフランス政府と幕府の結びつきが切れたと笑って話す。

慶喜の頭の良さを警戒している一蔵に、五代は「頭はあっても、金がなければ政は動きもはん。」と一蹴。

京の事は一蔵と西郷に任せて、長崎に戻っていった。

 

一方幕府では、小栗と栗本がフランスでの「将軍が一大名に過ぎない」という風聞でこのままでは借款が下りない。と焦っていた。

小栗も薩摩がここまですると思わなかったと焦ったが、何も出来ないでいた。

 

そしてフランスにいた使節団に、日本領事のフリュリ・エラールから、フランスから日本への600万ドルの借款が消滅したとの連絡を受けたのだったーーー。

 

…というお話でした。

 

フランスに参った篤太夫

攘夷の考えはなくなったとはいえ、異人たちへの敵意はなくなっていなかった篤太夫。

フランスへ行くための船に乗っている間に、憎き異人のシーボルトに親切に水を差し出してもらったり、船ではおいしい食事を出してもらったり。

フランスに着いて、広大なパリの街に圧倒され、博覧会では最新の工業技術を見せつけられ、とうとう「参った。」と言ってしまってました。

あんだけ異国に対して敵耐震をむき出しにしていたのに、ここでもまた考えを改める篤太夫に笑いました。

攘夷だったのが幕府側の一橋家に仕官して、嫌いなものでも受け入れられる柔軟さをフランスでも発揮していて、本当に面白い人だなと思いました。

渋沢栄一という人が、この先どれだけのものを吸収できる人なのか、これから楽しみになってきました。

 

昭武のここぞという時の言葉

昭武の護衛の水戸藩士の人たちのフランスでの振る舞いが、コントみたいで面白かったです。

カフェの店員さんに昭武に直接話しかけるなと怒り出したり、コーヒーの毒見をした時には「オエ!」と吐き気をもよおしたり。

昭武にダンスを誘いに来た女性たちに怒鳴ったり。

原市之進が異人と見れば切りかかる連中。と言っていた意味がよく分かりました。

この水戸藩士の上に立つ昭武さんは大変だっただろうな~~。と思います。

慶喜から「渡欧の一行は、一和に円満に努めること。」と言いつけられているし、叱りつけるわけにもいかない。円満になるよう言葉を何度も飲み込む様子が表情で伺えました。

色んな考えの人が使節団にいて、意見のぶつかり合いが始まる。

篤太夫は調整役で入ったけれど、結局は昭武が最後おさめなければいけない。

アパルトマンの部屋選びの時、いよいよ言わなければいけない時を見計らってしっかりと意見を言う昭武さんのタイミングが絶妙だなと感心しました。

しかもその意見が「兄上がお住まいなられるところよりずっと立派ではないか。」だなんて!

昭武の兄・慶喜は、武家の棟梁である将軍。

将軍の事を出されたら、もう何も言い返せないですよね。

水戸藩士たちの怒りが部屋を選んだ渋沢に向かないし、質素倹約を実行している慶喜を立てることにもなる。

色んな所に配慮が行き届いた言葉を、ここぞという時のズバッと言える。

なんて優秀な人なんだろう。昭武という人は!!!

素敵!

 

昭武役の板垣李光人さんに釘付けになった

話はズレますが。

昭武役の板垣李光人さんは、中性的な美しさがある男性として前クールのドラマ『カラフラブル』に出演されていました。

このドラマの時は、板垣さんの美しさにばかり目がいってしまってましたが、こんな表情ひとつで我慢している感情を表現したり、ナポレオン三世に謁見している時には強さを感じさせたり。

私はこのパリ編で、すっかり板垣さんの表情に完全に魅了されました。

何を考えてるんだろう?何を言いたいんだろう?と思いながらじーっと画面越しの表情を見つめてしまいました。

草彅剛さんの慶喜役も素晴らしい配役だなと思いましたが、板垣李光人さんの昭武役もとても素晴らしい配役!!

昭武のアップがくると、どうしても感情をさぐりたくなって見てしまう。

今回、昭武のアップ多かったし。

これからは昭武に注目ですよ!!!

徳川昭武の登場はいつまでなんだろう??

 

ーーーと思っていたら、次週の予告にはもう大政奉還をしている様子が映っていて、パリ編は早々に終わってしまうかも??

昭武さんとはお別れになってしまうんでしょうか??

もうちょっと長く昭武さんの表情を見ときたいなぁ!!

 

…と、篤太夫の柔軟さと昭武の表情にばかり注目してしまった回でした。

 

以上、『青天を衝け』第22回の感想でした。

 

 

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