コナリミサトさんの漫画『凪のお暇』11巻が、2024年2月16日に発売されました。
この漫画は、2019年黒木華さん主演でドラマ化もされてます。
11巻のネタバレ感想を書いていきます。
欲の核に近づこうと行動する夕
前巻の10巻で、大好きな東京で羽を伸ばして、隣人のゴンさんといい雰囲気になりつつあった夕は、みすずさんに
「あなたがこのお暇で満たされないのは 欲の核から目を逸らしてるからじゃないですか?」と指摘されていました。
満たされた女だと思っていたみすずさんが、実家の親と断絶し、一人で働きながら娘を育てている人だと知って、みすずさんに対し態度を改めた夕。
一方。
自分の理想の結婚が出来ると思っていた同僚の円にプロポーズした慎二は、その円が慎二に家庭に入ってもらい、自分が働きたいと思っていると知る。
職場にも、小中からいつも一緒のメンバーのなかでも居場所をなくしていく慎二。
凪との復縁を求めて、凪のいる北海道へ!
慎二の動きをSNSで知った円。凪の存在にも気づく。
凪のことが好きなゴンさんも、北海道にいる慎二と凪のことが気になってしまう。
北海道にはスナックバブルのメンバーも来ていて……。
突然の慎二の登場に凪はーーー??
…というところで10巻は終わっていました。
凪が北海道にいてくれることで、大好きな東京で羽を伸ばす母・夕の行動が気になった前巻・10巻!
ゴンさんも無自覚に女を引き寄せてしまう体質。
どうにかならんのか!と思いました。
そんな10巻の感想はこちら。↓
北海道で距離が近付く凪と慎二?
凪との復縁の下心を隠して、北海道に飛んだ慎二。
しかし凪のそばにはスナックバブルの仲間がいて、常連客のタロさんの別荘に車でみんなを送ることになった凪と慎二。
慎二はずっと凪を意識しているのに、凪は、慎二が何か悩みがあることには気づけても、自分に向けられた思いには気づかない。
凪が、おばあちゃんを一人家に残して、スナックバブルの仲間に会いに来たことを知った慎二は、すがる祖母を振り切って出てきた凪の思い切った行動に驚く。
凪の
「今まで選んだことないルートにしか 突破口はないのかもと思って。」
と言う言葉に、慎二は、自分との関係も含め、
「ちょっとは後ろ髪引かれても良くね?」
と、寂しさを募らせる様子が切なかったです。
全く慎二の気持ちに気付かない凪がカッコよかったです!
まー、散々素直に自分の気持ちを言ってこなかった慎二が悪いから、仕方ないです。
でも、その慎二も婚約者に自分の世界を壊されてかわいそうなんですけどね~。
夕とみすずが凪の父・南野武をさがす
みすずさんに、欲の核からめをそらしていると気づかされた凪の母・夕。
夕は、凪の父親・南野武をさがすために、まずはネット検索を始めます。
しかし、音楽をやっていたはずの武の影は全く見つけられず。
ヒットしたのは、南野武という同性同名のアニメ映画のキャラ。
2階の住人・緑さんがDVDを持っていたの観てみると、記憶に残っていた凪の父・武とは全く違うキャラ。
タイムリープもののキーパーソンだった。
ネットで見た感想と、内容が全く違うことに混乱する夕。
特に、タイムリープものの「あの日あの時に戻ってやり直せたら」の考えが気に入らない夕。
「一度選択したことは取り消せないのに。」
冷静な感想。
---うわ!カッコいいこと言うやん!夕!
私は夕のキャラが好きじゃなかったんですが、この言葉はグッときました。
本当、その通り!リセットして元に戻せないよ。人生は!とめちゃくちゃ共感しました。
しかし!
そのすぐあとに緑さんが、
「後悔してる瞬間があるのね あの日あの時にやり直せたらって。」
と言われていて、「ないわ。」と即答する夕が痛々しかったです。
あるくせに〜!
あるからそんな言葉が出てくるんでしょうが〜。
漫画にツッコみながら読みました。
そのあと、夕は武と過ごした思い出の場所をみすずさんと一緒にたどります。
たどるうち、自分の中でだんだんはっきりしてくる記憶。
みすずさんと一緒にいるうちに心開いてきた夕が、記憶の底に隠してきた武への思いを告白!
これまでの話を見てみると、武がダメ男で夢見る少女の夕をだまして子供だけ作って逃げた。という話でしたが、実は…。
11巻では、凪の両親がなぜ別れることになったのか?の真相が明かされます!!!
ーー若い頃から夕は夕だな。と思いました。
でも!!
今回はちゃんと向き合おうとしてる!
夕は、思い出の地で撮った写真を次々にアップする。
そこで思わぬ展開がーーー!!!!!!!
何が起こったのか?
それは11巻を読んでお確かめください!
マサルくんがハブられた理由
凪のご近所さんの高校生・マサルくん。
サッカーをやってて将来にも希望を持っていたのに、途中からほかのサッカー部員たちからハブられて、キレて辞めてしまっていました。
なぜ急にハブられることになったのか?
マサルくんの小中からの友達・連くんが登場。
その連君の登場により、真相が明らかになります。
何でそうなる?
と思う理由でしたが、田舎のずっと同じコミュニティーで親子代々付き合いのある地域なら、あることなのかもしれない。
理由が分かったマサルくんは荒れます。
凪の同級生・フセくんが荒れるマサル君の扱いに困り、凪にSOS!!
スナックバブルと仲間たちの集まりに無理矢理マサルくんも合流させるのです。
よくある登場人物全員集合!
凪が先輩風を吹かせ、マサルくんを励まそうとするが
「いつも勝手に語り出して、一人で気持ちよくなってる感じもきもい。」
と言われて大失敗!!!
いや~。
とっくに大人になって地元の関係性を達観した凪の気持ちも分かるし、今真っただ中にいて苦しんでるマサルくんの気持ちも分かる!
凪は10年待って解決できた地元への気持ちだけど、今苦しんでるマサルくんにはきれいごとにしか聞こえないよな~~。
28歳の凪と、高校生のマサルくん。
両方の気持ちを丁寧に描いていて、どっちの気持ちにも感情移入できる!!
『凪のお暇』って漫画は、本当に面白い!と思いました。
選んだことないルートしか突破口ない
そんな腐ったマサルくんの気持ちを癒したのは、あろうことか慎二でした。
慎二も小中からのいつメンと関係が崩れたばっかり。
マサルくんに何があったのか聞かず、自分の四面楚歌な状態を軽く明るく話します。
自分より大変な状況にある慎二に、押される一方のマサル。
慎二は、凪が言っていた
「選んだことないルートにしか突破口ない。」
という言葉を信じて、行動すると言い出す。
<<マサルには、誰が言ったかは伏せていましたが…。>>
凪は、2人の会話を立ち聞きしていて、前に慎二から言われた「お前は絶対に変われない。」を思い出します。
そんなこと言っていた慎二自身が、「いい風に変わったから。最近。」と凪のことを評し、認めてくれていたのです。
選んだことないルートに行ったから、凪は変わった。
凪は、慎二も変わったと実感。
凪と違って、慎二は出来もしない唐揚げを作って失敗してみせ、自分を下げることで相手の気持ちを楽にしてあげます。
最初は慎二を警戒していたマサルくんも、最後は笑顔になっていました。
そんな慎二を見て、凪の気持ちにも変化がーーー。
選んだことないルートを行って、変われた凪。を認めた慎二。
前の慎二は、自分から離れて欲しくなくて、凪の言うことを全部全否定して傷つけるヒドイ男でした。
変われば変わるもんだ。
ゴンさんと円がタッグ?!
遠く北海道にいて、凪と慎二が楽しげに過ごしているのを、スナックバブルの仲間のSNSに上がってる写真を見て、嫉妬に駆られる円とゴンさん。
二人は、少しでも情報を得ようとして出かけたスナックバブルで偶然出会います。
円もゴンさんも、諦めるつもりは毛頭なし!!!
ゴンさんは、円に一緒に組んで二人のお邪魔虫をしようと提案するのです。
どうする円!?
気になる終わり方でした。
私は、ゴンさん派だったから慎二とはうーん、と思うけど。
それにはまず、夕がお父さんとのことを決着つけて、凪が東京に戻らないといけません。
凪のお父さんの現在も早く知りたい!!!
ゴンさんと円がどんなお邪魔虫をするのかも気になる!!
12巻出るのが楽しみ。
前の10巻が出たのが2022年8月。
11巻出るまでが長かったから、次もなかなか出ないんだろうな~~。
気長に待とうと思います。
以上、『凪のお暇』11巻を読んだ感想でした。
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これまでの『凪のお暇』の感想です。↓