2024年2月11日日曜から、TBS系列でドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』5話が放送されました。
前回、第4話の感想はこちら。↓
おもな登場人物
- 夏目俊平(西島秀俊)…20代の頃から海外のオーケストラで活躍してきた元指揮者。大好きな音楽に対して、アパッシオナート(情熱的)だが、音楽以外はポンコツ。5年前のできごとをきっかけに家族の前から姿を消し、音楽の世界からも離れる。が、数十年ぶりに帰国。晴見フィルハーモニーで指揮をすることになる。
- 響(芦田愛菜)…俊平と志帆の娘。晴見市役所の総務課で働く実家暮らしの20歳。5年前の出来事で父親と決別。父と違い音楽を嫌い音楽のない人生を送る。突然の父の帰国で、気まずさを抱えながら同居することに。職場では、総務課から応援で文化振興課に異動。晴見フィルの活動拠点のあおぞらホールで、廃団が決まった晴見フィルの後片付けを命じられる。
- 志帆(石田ゆり子)…響と海の母。率直な物言いをする性格。俊平と結婚後は画家になる夢を捨てポンコツな俊平の世話をしていたが、5年前のできごとをきっかけに子どもたちを連れて夫の元を去る。実家の晴見市で暮らし俊平と連絡を断っていたが、晴見フィルハーモニーの指揮者として、団長の古谷に俊平を推薦。自分がいなくなることで俊平と響が交わることを期待し、フランスまで仕事に行くと嘘をついて俊平を帰国させ、強引に子供たちと同居するように持って行く。本当は日本にいて、古谷だけが居場所を知ってる。ということだったが…。
- 海(大西利空)…俊平と志帆の息子。フランスからの帰国子女で高校2年生。コミュニケーション能力が高く、父と姉のあいだに立ってフォローする役割をしてくれる。フランスに行ったはずの母らしき人物を近所のスーパーで目撃する。
<<晴見フィルハーモニー>>
- 古谷悟史(玉山鉄二)…晴見市役所観光課職員。晴見フィルハーモニーの団長。ファゴット担当。誠実で心優しい。楽団の廃団を阻止するために俊平を指揮者として迎えようと奮闘。志帆がフランスに行かず日本にいることを俊平に秘密にしている。
- 森大輝(宮沢氷魚)…晴見市役所観光課職員。晴見フィルハーモニーではトラペットを担当。小学生の時から吹奏楽をやり、持ち前のポジティブさで人一倍練習熱心。だが、感情が表に出てしまい音程が安定せず。同僚の響とは職場仲間で、次第に関係を深める。
- 近藤益夫(津田寛治)…建設会社社長。晴見フィルハーモニーのコンサートマスター。バイオリオン担当。クラシックが大好きで、指揮者になるのが夢。楽団ではボスだが、家族には相手にされていない。
- 谷崎天音(當真あみ)…高校2年生。クラシックに憧れ、音楽経験ゼロで晴見フィルハーモニーに入団。楽天的で楽器演奏を甘く見ているところがある。しかし明るさの裏に秘密あり。
- 内村菜々(久間田琳加)…大学生。プレッシャーに弱いティンパニー担当。真面目で練習熱心。高校時代にトラウマがあり、自信が持てていない。欠員が出ているチェリストに、自信が推している羽野蓮を俊平に紹介する。
- 羽野蓮(佐藤緋美)…工場勤務をする寡黙でクールな青年。幼い頃からの才能に恵まれていたチェリスト。かつてCDデビューまでして活躍していたが、儲け重視でやりたい音楽ができなくなったことと、自分が音楽をやることで父の会社のお金を母が使い込み、不仲になったこともきっかけで音楽活動を辞めていた。俊平と出会い、晴見フィルハーモニーに誘われる。
- 倉科瑠李(新木優子)…プロのオーケストラを渡り歩いてきたフルート奏者。恋愛絡みで問題を起こし、数々のオケをクビになって来た過去がある。狙った獲物は逃がさない"カルメン"。晴見フィルからの誘いを何度も断っている。が、また恋愛沙で問題を起こし、所属していた楽団を試用期間のあいだに解雇されてしまう。古谷のスカウトで、廃団が決まった晴見フィルに次の楽団が決まるまでと決め入団する。次は俊平を狙っている。
<<その他>>
- 白石一生(淵上泰史)…晴見市長。前市長が建てた晴見市あおぞら文化ホールをお荷物だと考えており、音楽もお金にならないものだと言い、晴見フィルハーモニーの俊平と対立する。市議会で晴見フィルの助成金をの打ち切りと廃団が決議されたことで、晴見フィルへの圧力を強める。
- 鏑木晃一(満島真之介)…謎の男。5年前の俊平の事件を知っている様子で晴見フィルハーモニーへ近づく。この男の存在が楽団に波紋を呼ぶ。
- 小村二朗(西田敏行)…大輝の祖父。「うたカフェ二朗」と店主。晴見フィルハーモニーの最古参で、ほとんどすべての楽器を演奏した経験がある音楽好き。俊平の過去を知っているらしく、俊平の良き相談相手。
5話のあらすじ
レストランの出張コンサートを終えた晴見フィルに、俊平(西島秀俊)の元マネージャー・鏑木(満島真之介)が駆け寄る。
世界的に活躍する指揮者である俊平の復帰を喜ぶ鏑木だったが、その復帰が日本の小さなアマオケであることに不満を隠さない。
鏑木の失礼な物言いに腹を立てる晴見フィルの面々。
演奏を間違え、志帆(石田ゆり子)にプロポーズした男とバレてしまった古谷(玉山鉄二)はそのあとの打ち上げに参加せず帰って行った。
その夜。
両親の離婚話に無関心を装う響(芦田愛菜)だったが、志帆が誰かにプロポーズされていたことに少なからずショックを受けていた。
さらに翌日。
今度は、父・俊平(西島秀俊)が、フルートの瑠李(新木優子)と晴見フィルの練習室でキスしていたと誤解し、家出した響。
「瑠李と俊平がキス」の現場は、響のほかに大輝(宮沢氷魚)と古谷も見ていた。
古谷は、志帆にプロポーズしたことを隠していたのに、怒りに任せて
「やっぱり志帆さんを渡せません。」
と宣言してしまう。
志帆のアトリエに捜しに来た俊平だったが、響は現れず。
志帆に、帰国前よりこじれている娘の関係に呆れられてしまう俊平だった。
響は、ホテル代がもったいないと、あおぞらホールの倉庫で寝ていたところを、大輝に見つかる。
友達もいない響を見かねた大輝は、自分の家に来るよう誘う。
大輝は、自宅の納屋を響に貸してくれたのだ。
志帆には、男友達の家に世話になっていることを伝えたが、俊平の電話には出ない響。俊平に心配させる。
大輝は、両親のほか、父方の祖父母と、母方の祖父である二朗(西田敏行)と同居。響を歓迎してくれた。
二朗は、大輝と響が仲が良いことをからかうのだった。
そんななか。
自宅では、俊平がゲーム配信をして寝オチしていた海(大西利空)のパソコンを触ってしまい、海の顔をさらしてしまい、海は大激怒。
これをきっかけに海は、これまで家族の調整役をした結果が両親の離婚となったことに、怒りを爆発させる。
「もう解散しよう!解散!」
と言い放ち、家出してしまった。
うたカフェ二朗に駆け込んだ俊平は、二朗から、響は大輝の部屋にいると伝えられる。
大輝と響はデキでいるという二朗の言葉に、大慌てで阻止しようとする俊平。
「人の恋路を邪魔するもんじゃない。」
「二十歳の娘さんに、父親にしてやれることなんてそうないのよ。」
二朗に諭された。
響をかくまっている大輝は、響の父親への態度についてチェリストの羽野蓮(佐藤緋美)に相談。
羽野は、5年前のウィーンで、響がコンクールのセミファイナルで、メンデルスゾーンの「ヴァイオリン・コンチェルト」を弾いているのを見たと話す。
第二楽章の演奏が素晴らしく、皆優勝すると思っていたが、なぜか決勝を棄権。
そのコンクールを最後に響はヴァイオリンを辞めたのだろうと想像。
上手なのにもったいないとつぶやく大輝。
だが羽野は
「10代でとてつもない緊張感にいて、10代で空っぽになって。」
「そのあとそれ以上の興奮も喜びも見つけられないだとしたら。」
「ファーストキャリアがピークで人生が終わる。」
「なのに父親は現役で音楽の世界にいる。しんどいんじゃない?」
と、外野の人間には分からない本人の辛さがあるのだろうと推測するのだった。
一方。
響は、泊めてもらう代わりに大輝の家の農業を手伝うことになったが、虫が出ただけで大騒ぎ。
海は、ゲーム配信の顔バレで学校で噂される存在になりイライラしていたところ、一人ヴァイオリンの練習をする天音(當真あみ)と遭遇。
お互い、親との関係の悩みを打ち明け合う。
しかし、俊平を好きなのは海でなく響の方。
響は、幼い頃から俊平と離れず。
小さい時はヴァイオリンのコンクールで簡単に勝てていたのが、成長するにつれ勝てなくなっていった。
レベルが違うバケモノの演奏者がいたのだ。
ーーーそのバケモノはどういう人か?
「何かを表現するために生きてる人っているんだよ。」
「その人の中にいくらでも湧き出る泉がある。」
「それを外に出す方法をさがして、勝手に疑問を持って勝手に研究して。とことんのめりこむ。」
「知識もテクニックの表現力も、どんどん吸収して化け物になる。」
しかし、5年前の響の泉はカラッカラ。
表現したいことなどないのに、ただ勝ちたい一心でコンクールに挑み、セミファイナルで最高の演奏を見せ、心が折れた。
俊平の指揮で『ヴァイオリン協奏曲』を奏でるのが夢だった響。
志帆は練習に打ち込んでおかしくなっていく響に気付いていたが、俊平は全く気付ていなかったのだ。
俊平は、町で落語家の柳亭小痴楽と遭遇。娘がファンだと言い、サインをもらう。
一方で、農作業の合間に小痴楽の落語を聞いていた響に、大輝が話しかける。
小痴楽は二朗と仲が良く、近くで独演会があると寄ってくれるのだと言う。
いったん家に帰って着替え、うたカフェに急行する響。
大輝たちが演奏するジャズ風にアレンジした出囃子で小痴楽が登場。
落語が終わったあとには、握手をしてもらった。
憧れの人との出会いに酔いしれる響。
小痴楽は、あっという間に帰って行ってしまった。
その後、ジャズの曲『Look for the Silver Lining』を演奏し、歌う大輝の姿に釘付けになる響。
音楽を楽しむ人たちを見て、心が和んでいくのだった。
小痴楽のサインを手に入れた俊平は、響と仲直りできるのか?
言い過ぎてしまったと反省する海は?
バラバラになった家族のゆくえはーー?
…というお話でした。
響の反抗理由
初回から引っ張ってきた、芦田愛菜さん演じる響の父・俊平への反抗の理由。
「10代でとてつもない緊張感にいて、10代で空っぽになって。」
「ファーストキャリアがピークで人生が終わる。」
という羽野さんの言葉。
トップの演奏者の人たちの気持ちなんて、分かりません!
ただ、それって別に俊平のせいじゃないと思うんだが。
響が、自分から俊平がいる音楽の世界に飛び込んで行っといて、それでもうだめだと分かったら、今も現役でいる父親を逆恨みって。
怖すぎるんですけど!
ファーストキャリアで人生のピークが終わって、ショックを受けるところまでは感情移入できる話でした。
が!
そのイライラを父親にぶつけるのは違うんじゃないか?
まぁ、父親から離れるのも手段の一つだけど、響の場合は、それも敏感な母親が気を回して切り離してくれて、自分で決めて父親から離れたわけじゃないですからね。
なんでも人のせいにしていれる立場にいるわけだ!
甘えとるな~~。
全く共感できん!!
海自身も言ってたけど、弟の海が一番大人だ。
志帆も俊平が好きだと思う
響が俊平のこと大好きなのはわかったけど、志帆も俊平のこと好きですよね。
古谷からプロポーズ受けても揺らがないし。
瑠李とのキス事件も、俊平に気持ちがないことを見抜いていたし。
古谷は怒ってたけど、志帆はハナから俊平からキスしたと信じていなかった。
なんだかんだで、俊平のことが大好きで尽くしていて。
俊平さえちゃんと妻の変化に気付いていければ、また夫婦に戻れると思うんだが。
古谷さんはかわいそうだけど!
なーんだ、結局平和か!
と拍子抜けした5話でした。
意外な事実が判明
あと!
どういうこと?
以上、『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』5話のあらすじと感想でした。