2024年2月18日日曜から、TBS系列でドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』第6楽章(6話)が放送されました。
前回、第5楽章(第5話)の感想はこちら。↓
おもな登場人物
- 夏目俊平(西島秀俊)…20代の頃から海外のオーケストラで活躍してきた元指揮者。大好きな音楽に対して、アパッシオナート(情熱的)だが、音楽以外はポンコツ。5年前のできごとをきっかけに家族の前から姿を消し、音楽の世界からも離れる。が、数十年ぶりに帰国。晴見フィルハーモニーで指揮をすることになる。
- 響(芦田愛菜)…俊平と志帆の娘。晴見市役所の総務課で働く実家暮らしの20歳。5年前の出来事で父親と決別。父と違い音楽を嫌い音楽のない人生を送る。突然の父の帰国で、気まずさを抱えながら同居することに。職場では、総務課から応援で文化振興課に異動。晴見フィルの活動拠点のあおぞらホールで、廃団が決まった晴見フィルの後片付けを命じられる。
- 志帆(石田ゆり子)…響と海の母。率直な物言いをする性格。俊平と結婚後は画家になる夢を捨てポンコツな俊平の世話をしていたが、5年前のできごとをきっかけに子どもたちを連れて夫の元を去る。実家の晴見市で暮らし俊平と連絡を断っていたが、晴見フィルハーモニーの指揮者として、団長の古谷に俊平を推薦。自分がいなくなることで俊平と響が交わることを期待し、フランスまで仕事に行くと嘘をついて俊平を帰国させ、強引に子供たちと同居するように持って行く。本当は日本にいて、古谷だけが居場所を知ってる。ということだったが…。
- 海(大西利空)…俊平と志帆の息子。フランスからの帰国子女で高校2年生。コミュニケーション能力が高く、父と姉のあいだに立ってフォローする役割をしてくれる。フランスに行ったはずの母らしき人物を近所のスーパーで目撃する。
<<晴見フィルハーモニー>>
- 古谷悟史(玉山鉄二)…晴見市役所観光課職員。晴見フィルハーモニーの団長。ファゴット担当。誠実で心優しい。楽団の廃団を阻止するために俊平を指揮者として迎えようと奮闘。志帆がフランスに行かず日本にいることを俊平に秘密にしている。
- 森大輝(宮沢氷魚)…晴見市役所観光課職員。晴見フィルハーモニーではトラペットを担当。小学生の時から吹奏楽をやり、持ち前のポジティブさで人一倍練習熱心。だが、感情が表に出てしまい音程が安定せず。同僚の響とは職場仲間で、次第に関係を深める。
- 近藤益夫(津田寛治)…建設会社社長。晴見フィルハーモニーのコンサートマスター。バイオリオン担当。クラシックが大好きで、指揮者になるのが夢。楽団ではボスだが、家族には相手にされていない。
- 谷崎天音(當真あみ)…高校2年生。クラシックに憧れ、音楽経験ゼロで晴見フィルハーモニーに入団。楽天的で楽器演奏を甘く見ているところがある。しかし明るさの裏に秘密あり。
- 内村菜々(久間田琳加)…大学生。プレッシャーに弱いティンパニー担当。真面目で練習熱心。高校時代にトラウマがあり、自信が持てていない。欠員が出ているチェリストに、自信が推している羽野蓮を俊平に紹介する。
- 羽野蓮(佐藤緋美)…工場勤務をする寡黙でクールな青年。幼い頃からの才能に恵まれていたチェリスト。かつてCDデビューまでして活躍していたが、儲け重視でやりたい音楽ができなくなったことと、自分が音楽をやることで父の会社のお金を母が使い込み、不仲になったこともきっかけで音楽活動を辞めていた。俊平と出会い、晴見フィルハーモニーに誘われる。
- 倉科瑠李(新木優子)…プロのオーケストラを渡り歩いてきたフルート奏者。恋愛絡みで問題を起こし、数々のオケをクビになって来た過去がある。狙った獲物は逃がさない"カルメン"。晴見フィルからの誘いを何度も断っている。が、また恋愛沙で問題を起こし、所属していた楽団を試用期間のあいだに解雇されてしまう。古谷のスカウトで、廃団が決まった晴見フィルに次の楽団が決まるまでと決め入団する。次は俊平を狙っている。
<<その他>>
- 白石一生(淵上泰史)…晴見市長。前市長が建てた晴見市あおぞら文化ホールをお荷物だと考えており、音楽もお金にならないものだと言い、晴見フィルハーモニーの俊平と対立する。市議会で晴見フィルの助成金をの打ち切りと廃団が決議されたことで、晴見フィルへの圧力を強める。
- 鏑木晃一(満島真之介)…謎の男。5年前の俊平の事件を知っている様子で晴見フィルハーモニーへ近づく。この男の存在が楽団に波紋を呼ぶ。俊平の元マネージャーということが分かる。
- 小村二朗(西田敏行)…大輝の祖父。「うたカフェ二朗」と店主。晴見フィルハーモニーの最古参で、ほとんどすべての楽器を演奏した経験がある音楽好き。俊平の過去を知っているらしく、俊平の良き相談相手。
第6楽章(6話)のあらすじ
久しぶりに家族4人で食事をした俊平(西島秀俊)たち。
志帆(石田ゆり子)は、響(芦田愛菜)と海(大西利空)が眠ったのを確認してアトリエに戻っていった。
翌朝。
子どもたちの弁当を準備し、送り出した俊平。
「なーに張り切ってんだか。」と言いつつ、ちゃんとお弁当を持って行く響はどこか嬉しそう。
そんな素直じゃない響。家出のあいだ世話になっていた大輝(宮沢氷魚)に軽くあしらわれ面白くない様子。
毎年あおぞらホールでやっている梅まつりは、今年は2月24日に開催。
閉館が決まっているので今年が最後か?と大輝は寂しそうに言う。
3月末に廃団が決まっている晴見フィルは、ずっとあおぞらホールを無償の練習場として使っていたが、3月末を待たずに2月いっぱいで追い出されてしまう。
しかし大輝は、追い出された後も違う形で晴見フィルの活動を続けられないか?と言い始める。
せめてさよならコンサートをしたいと言う二朗(西田敏行)。
古谷(玉山鉄二)よると、あおぞらホールで新規イベントを申請しても白石市長(淵上泰史)の方針で許可してくれないという。
そこで二朗は、梅まつりを乗っ取ろうと提案。
俊平を助けたいという鏑木(満島真之介)と、大輝、楽団員の蓮(佐藤緋美)、内村(久間田琳加)は、晴海フィルの名前を変え、申請者の名前をコンマスの近藤(津田寛治)としてシレっと申請。
おかしな名前に気付いた響を、大輝が必死に説得。
晴見フィルとは気づかれず、なんとか使用許可は下りた。
名前が使われたコンマスの近藤は、1984年の晴見フィル結成の時からのメンバー。
当時の晴見フィルはプロオケだったので、ステージには立てない高校生楽団員。
ヴァイオリン初心者で下手だったが、めげずにコツコツ練習して現在コンマスにまで上り詰めた。
しぶとく粘り強い近藤。いつも楽器の搬入を手伝ってくれ、出張コンサートの時は会社のトラックを出してくれた。
俊平は、晴見フィルが最初に演奏した曲・ビゼー『カルメン組曲』をさよならコンサートでもやろうと提案。
二朗は、うたカフェで瑠李(新木優子)が歌ったことがある「ハバネラ」は演奏して欲しいとリクエストした。
会場を押さえ、最後のコンサートがやれると決まった晴見フィル。
いつも強気で男の人を誘惑するカルメンだと言われている瑠李は、幼い頃からフルートの発表会の場所は、いつもあおぞらホールだったと俊平の思い出を語る。
両親が離婚した瑠李にとってフルートの発表会は、別れた両親が揃って見に来てくれ家族3人に戻れる大切な場所だった。
そのことが、フルートを頑張るようになったきっかけなのだという。
両親との思い出を語る瑠李を見て、瑠李が悪女を演じてきたのでは?と感じるのだった。
さよならコンサートに向け、俊平は古谷と一緒に志帆を訪問。
志帆にチラシの絵を頼むのと同時に、来てほしいともお願いし、了承してもらった。
コンマスの近藤も、最後だからと妻子に来てほしいとお願いした。
あおぞらホールを使っていたのは、晴見フィルだけではない。
いつもあおぞらホールのオーディオルームを借りにくる女性・富子(白石加代子)も、二朗から、梅まつりで晴見フィルのさよならコンサートがあることを聞かされていた。
富子は、亡くなった夫との思い出の曲がなんという曲か分からないので、さよならコンサートでリクエストできないと響に打ち明けていた。
富子の鼻歌から、「ハバネラ」だろうと推測する響だが、違う曲らしい。
曲名が分からず寂しそうにする富子を見て、なんとか曲名を知りたいと躍起になる響。
歌詞に「カズオさん」と出てくることから、昭和歌謡を片っ端から聞いて、探すのだった。
梅まつり・さよならコンサート前日。
いつものように椅子をセッティングする近藤は、一人感傷にふけっていた。
夢だった指揮台に立ったところで、俊平登場。
2月24日。梅まつり当日。
近藤の家族、志帆は聞きに来てくれるのか?
晴見フィルさよならコンサートがはじまるーーーー!!!
…というお話でした。
瑠李さんが切なかった!
俊平を誘惑していて、ちょーっと空気が読めていなかったカルメン・瑠李さん!
フルートを頑張るきっかけになったのが、離婚したご両親と家族に戻れる時間がほしいから。というものでした。
それぞれ再婚して、家庭を持っているご両親とは今は一緒に暮らしていない様子。
そんな話が潜んでいたとは!
これまで迷惑な人だな~と思っていたのが、見る目が変わりました。
志帆と復縁したい俊平にとっては、すり寄って来る瑠李がうっとうしいと思うと思うのに、俊平は、瑠李がカルメンという悪女を演じてるのでは?と見抜いたのが素晴らしかったです。
私なら、面倒くさい相手のことを考える余裕なんてないと思うのに、俊平は優しいですね。
瑠李さんも、俊平に恋愛相手のとして見られなかったのは寂しいと感じたでしょうが、心の内の優しさを引き出してくれたことは、嬉しかったんじゃないかなぁ?
でも、こんなことされたら、俊平のこともっと好きになってしまいそう!
これが志帆が言っていた、無自覚の優しさかな?
志帆は本当に俊平のこと、よく分かってますね!
瑠李さんのことで感想を書こうと思ったのに、結局志帆のこと書いてしまいました。
響が変わってきている
いやぁ本当に私は、芦田愛菜さんが演じている響のキャラが嫌いでした。
でも!
6話の響は、毛嫌いしていた音楽に富子さんのために真剣に向き合ってちゃんと富子さんの思い出の曲を見つけていました。
音楽が嫌だと逃げていた響が、大輝に言われて俊平に富子がさがしてる曲が何か?を聞こうとしたり。CDを聴きまくっていました。
これまでは落語ばっかりだったのに、変わってきましたね!!!
大輝が前に俊平から聞いた言葉。
「音楽は人の心を救うことができる。」
その言葉通りに、響は音楽で富子さんの心を救った。
金井克子さんの『他人の関係』って曲でしたね!
鼻歌と全然違う!ハバネラじゃない。面白かったです。
音楽って、クラシックだけじゃないし。
もしかしたら、ヴァイオリンでポップミュージック演奏するかも?
大輝と『他人の関係』を聴いて笑い合ってる表情を見て、初めて響がかわいいと思いました。
津田寛治さんよかった
正直、合ってないな~と思ってました。
でも!
高校生の時から指揮者に憧れて晴見フィルに入ったといういきさつを知って、見る目が変わりました。
指揮者を目指してヴァイオリンをするって、まんま天音ちゃんですね!!
さよならコンサートで、指揮棒を情熱的に振っている姿に感動しました。
いい話を見せてもらった。
実は海ってスゴイ?
前回、市長の娘と分かった天音ちゃん。
お父さんに隠れてやりたいことをやれている今、一生懸命ヴァイオリンを練習しています。
それを聞いているのが、俊平の息子の海!!
海はピアノも弾けて、天音がヴァイオリンを弾けるよう編曲までこなしています。
初心者でヴァイオリンを弾けるようになってきた天音ちゃんもすごいけど、サラッと編曲できる海もスゴイ!!!
ヴァイオリンをずっと続けてきた響よりも、もしかして海の方が音楽の才あり?
コンマスさんの情熱。
瑠李さんの優しさ。
天音ちゃんの一途さ。
そして、海の音楽の才能。
6話にして一気に情報が溢れすぎて頭がついて行かない!
鏑木の暗躍
あと!
鏑木が勝手に俊平の就職先の交渉をしようとしてるのが気になる。
「さよならマエストロ」のタイトルは、廃団寸前のオケを立て直したマエストロが本来いるべき場所に帰るから「さよなら」?
病気で亡くなるかも?と思っていたけど、そういう線もあるのか?と思い始めました。
うーん、先が気になる!
以上、『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』第6楽章(6話)のあらすじと感想でした。