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大河ドラマ 麒麟がくる 第43回「闇に光る樹」の感想とネタバレあらすじ

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HK総合で放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』。1月31日に第43回が放送されました。

 

前回・第42回の感想はこちら。↓

 

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おもな登場人物

  • 明智光秀(十兵衛):長谷川博己さん…美濃の国境にある明智家に生まれる。鉄砲を知り、堺で松永久秀、京で三淵藤英・細川藤孝兄弟と出会い誼を通じる。道三から家督を譲り受けた高政に同調する態度を取っていたが、高政が正室の子である弟の孫四郎と喜平次を殺害。十兵衛と光安は長良川の対決で道三側についたが、道三は討死。明智城で光安に家督と明智家の旗印を託され、左馬助、牧、煕子とともに落ち延びる。伊呂波太夫の導きで越前の朝倉義景に謁見。越前で匿ってもらった。義景の使いで京の義輝に謁見。将軍の頼りなさを目の当たりにし、道三に買われていた信長という人物に徐々に引かれていく。今川義元が尾張侵攻の先鋒に松平元康を据えると知り、左馬助を通じて、帰蝶に元康の母・於大の方と伯父の水野を使って戦をやめさせる作戦を伝えた。桶狭間の戦い直後の信長に会い、大きな可能性を感じる。越前に藤孝が来て将軍・義輝に会って欲しいと頼んできて京へ行ったが、力になれず越前に戻る。義輝討死の知らせを受け大和にいた久秀を責めた。細川と三淵から次の将軍と推されている覚慶を、将軍の器でないと判断。義景に報告。国の中がまとまっていない義景に見切りをつけて、信長に義昭を奉じて上洛するよう説得。応じた信長と武装なしで義昭を上洛させた。15代将軍となった義昭につき、幕臣となる。政所の摂津晴門に悩まされる。織田の朝倉攻めに従軍したが、浅井長政から挟み撃ちにあい、藤吉郎と共に殿を務めて信長を京へ逃がした。比叡山を味方につけた朝倉・浅井を倒すために覚恕に会って、対策を考え、帝に和睦の勅命をもらうよう信長の助言して成功。姉川の戦いで朝倉・浅井軍に勝利したのち、比叡山の僧兵たちや幕府を倒そうと考える。比叡山を焼討ちにした信長のやり方に疑問を持ち、自分の軍だけ女子供を逃がした。信長からは近江志賀の地を与えられ、坂本に城の築城。武田信玄をはじめ、朝倉浅井に上洛を促し信長討伐を目論む義昭に、信長から離れろと命じられ訣別した。信長から丹波攻略を任されつつ、本願寺との戦いにも参陣し体調を崩し生死をさまよった。回復したのと入れ替わるように妻・煕子が胸の病で伏せるようになり、天正4年秋に亡くなった。

<<明智家>>

  • 牧:石川さゆりさん…光秀の母。家族より先に美濃に戻った。家族が京に行っても美濃に留まる。

  • 明智左馬助(秀満)間宮祥太朗さん…光安の息子。第12回から登場父と一緒に道三に味方するために鶴山へ行ったが、父とともに敗走。明智城に戻り父の遺志を継ぎ十兵衛らと共に落ち延び越前へ。美濃へ行った後、十兵衛のいる京へ上った。

  • 岸:天野菜月さん…光秀の長女。荒木村重の息子に嫁いでいたが離縁され明智家に戻る。
  • たま芦田愛菜…光秀の二女。駒から薬の調合を習っていた。信長のすすめで細川忠興に嫁いだ。
  • 十五郎:石塚陸翔さん…光秀の嫡男。
  • 煕子:木村文乃さん…光秀の正室。十兵衛のやることに全て付いてきてくれたが、病で亡くなる。
  • 常:生越千晴さん…明智家の侍女。
  • 木助:水野智則さん…明智家の家来。
  • 藤田伝吾:徳重聡さん…明智家の家臣。
  • 斎藤利三:須賀貴匡さん…元稲葉一鉄の家臣。逃げてきて十兵衛の家臣となる。

<<織田家>>

  • 織田信長:染谷将太さん…信秀の嫡男。尾張に戦をしかけようとしていた三河の松平広忠を山中で暗殺。両親特に母からあまり好かれていないことに気づいていて、寂しさを抱えていたが、帰蝶から父・信秀の真意を聞いて笑顔を取り戻す。聖徳寺の会見で道三に気に入られ、良好な関係。道三の援軍を受け、今川軍を村木砦の戦いで破る。帰蝶の働きで、守護の斯波義統を殺した織田彦五郎を叔父の信光に殺させるよう仕向け、頼ってきた斯波義銀を擁して清須城に入り、さらに周辺の城も従わせる。信長の勢いは各地に伝わる。道三が高政と戦うと知り援軍に駆けつけたが、高政軍に阻まれ尾張へ帰る。信勝の重臣・柴田勝家から信勝の謀反の兆しを告げられ帰蝶の助言で直接会う。が、信勝が毒入りの水を自分に飲ませようとした事を知り激高。信勝に飲むよう迫り、結果殺すことになった。上洛して将軍・義輝に謁見し、尾張平定を報告。今川の尾張侵攻を阻止して欲しいと義輝に頼んだが、官位を授けるぐらいで何もしてくれない義輝にがっかりする。桶狭間で今川義元を討つ。後ろ盾になって上洛して欲しいという義輝の願いを聞き入れなかった。美濃から斎藤龍興を追い出し稲葉山城に入り岐阜城と名前を改めた。十兵衛の話に乗り義昭を奉じて上洛することにし、美濃へ招き入れる。義昭の頼りなさに不安を覚えたものの、十兵衛の言う通りに義昭を奉じて上洛を果たす。二条城普請で将軍の力を実感する。帝から若狭の武藤を討てという勅命をいただく。実際は越前朝倉を攻めに行ったが、浅井に挟み撃ちにされ、京に逃げ負ける。のちに朝倉・浅井に姉川の戦いで勝つ。朝倉・浅井に味方した比叡山を焼討ちにした。武田信玄の死で援軍が来なくなった義昭を捕らえて幕府を終わらせ、朝倉・浅井も滅ぼす。朝廷から権大納言右大将の位を授けられた。本願寺との戦いで苛立ちを募らせ、家臣との距離が出来始める。大和の守護に筒井順慶を据えたことで松永久秀に謀反を起こされ、狙っていた久秀所持の平蜘蛛の茶釜が十兵衛の手に渡っていることを秀吉から聞かされる。

  • 帰蝶(濃姫):川口春奈さん…道三の娘。光秀のいとこ。信長の正室。以前十兵衛が好きだった。信長を裏でプロデュースしている。信長の子・奇妙丸を清須で9年育て、その奇妙丸と共に美濃の岐阜城に入った。信長の元を去る。
  • 土田御前:檀れいさん…信長、信勝の母。かわいがっていた信勝を殺した信長を恨む。
  • 織田信忠(奇妙丸):井上瑞稀さん…側室吉乃が産んだ信長の嫡男。桶狭間に向かう信長が突然帰蝶に預けた。帰蝶と岐阜城にいる。信長に家督を譲られる。
  • 柴田権六勝家:安藤政信さん…信勝の重臣だったが、美濃の高政、駿河の今川義元と通じる信勝が信長へ謀反の兆しがあるのを見逃せず、信長に報告。今は忠実な織田家の家臣。農民出身の藤吉郎を武将と認めていない。
  • 丹羽長秀:松田賢二さん…織田家の家臣。
  • 前田利家:入江甚儀さん…信長の家臣。
  • 佐々成政:菅裕輔さん…信長の家臣
  • 佐久間右衛門尉信盛:金子ノブアキさん…織田家譜代の家臣。第21回から登場。
  • 羽柴秀吉(木下藤吉郎):佐々木蔵之介さん…尾張の最下層農民だった。第13回から登場。三河と遠江の国境で文字を学びながら足止めをされていたところ、東庵と駒に会う。駿河で駒と再会し字を習いたいと懇願。信長の噂を聞いて今川に仕官するのをやめて尾張へ行った。信長の家臣となり、いまや百人組の頭。信長の命に従い京で三好勢に情報で混乱させる。金ヶ崎の戦いでは、十兵衛と共に殿を務めた。その後数々の戦で活躍。出世して羽柴秀吉と名を変える。十兵衛が自害した松永久秀から平蜘蛛の茶釜を預かったことを忍びから聞き、信長に報告。播磨表の総大将を任される。次に毛利攻めをしている。
  • 細川藤孝:眞島秀和さん…幕臣として十兵衛と一緒に働いていたが、義昭不利と見て信長に味方する。
  • 細川忠興:望月歩さん…細川藤孝の嫡男。
  • 森蘭丸:板垣瑞生さん…信長の小姓。

<その他>

  • 伊呂波太夫:尾野真千子さん…旅芸人一座の女座長。東は常陸、西は薩摩へと芸を披露しながら旅して回り、京へ5年ぶりに戻って来た。松永久秀から十兵衛の話を聞いたり、尾張の信秀からは東庵に双六で勝ったとことを聞いたりしていて顔が広い。駒が武家の人に火事から救われ、母である先代の伊呂波太夫のもとへ連れられてきた時のことを覚えていた。織田信秀とも生前関わりがあり、尾張に弔い興行で滞在。帰蝶から金を積まれ傭兵を世話した。帰蝶から頼まれ、道三のために越前までの逃げ道を用意したが断られた。帰蝶の命令で明智家を越前へ連れて行き、朝倉義景に匿って欲しいと頼んでくれた。義景との会話から、近衛家の血縁の者で、関白の近衛前久とはおむつの世話をしていたこともあり仲が良い。有力な大名から公家まで顔が広く、お金次第で人と人とを結びつける役をしている。

 

美濃

  • 稲葉良通(一鉄):村田雄浩さん…美濃三人衆の一人。高政の死後息子の龍興に見切りをつけ、信長に従っている。

大和

  • 松永久秀:吉田鋼太郎さん…三好長慶の元家臣。覚慶が大和から脱出する手助けをする。三好の息子らと大和でぶつかったことが認められ、信長に受け入れられた筒井順慶と対立。筒井に味方する幕府から出て行き信長からも離れたが、多聞山城明け渡し信長に許され戻ってきた後は、本願寺攻めにも参陣。しかし信長が新しい大和の守護に筒井順慶を据えると決めたことで本願寺攻めから離反。信貴山城で自害した。
  • 筒井順慶:駿河太郎さん…大和土着の豪族。元興福寺の衆徒。松永久秀と対立。信長から新しい大和の守護を任されることになる。

 

  • 望月東庵:堺正章さん…医者。かつて名医と呼ばれ、大名家にも駆けつけていた。光秀に連れられ道三の妻・小見の方を診るため美濃に入る。尾張の織田信秀とも通じている。小見の方の症状が落ち着き、駒と共に帰京。その後、織田信秀に呼び出され尾張へ向かったが、死に目に間に合わなかった。一時期駿河で太原雪斎を診ていたが、雪斎が他界したことで臨済寺に軟禁されしばらく駿河に滞在。現在は京に戻っている。伊呂波太夫に銭を見せられ、駒が作る丸薬の商売を了承する。正親町天皇や藤吉郎の母・なかも診ている。本願寺攻めで生死をさまよった十兵衛を救った。
  • 駒:門脇麦さん…望月東庵の助手。3歳の時に戦に巻き込まれ家が火事となり、大きな手の武家の人に助け出され麒麟の話を聞く。東庵と駿河にいた時、十兵衛が戦に巻き込まれてると知り、菊丸に三河と美濃の国境まで連れて行ってほしいと頼み美濃へ。越前までの逃亡に同行する途中、自分を助けた人が十兵衛の父と知る。京に戻り、かつて駿河で芳仁(ベンガルさん)に教えてもらった丸薬を作っている。伊呂波大夫について行った大和で覚慶(のちの足利義昭)と出会う。伊呂波大夫の仲介で、寺に丸薬を売る商売をはじめ、堺の商人・今井宗久にも、三好勢への手助けをしないことと、義昭と信長に武装させずに上洛させることを条件に取引をはじめた。将軍となった義昭と親しく会うようになり、義昭が建てようとしている貧しい人たちや病気の人たちを救う施設の資金を稼ぐため、丸薬づくりに一層取り組んでいる。義昭にとっての癒しの存在。今でも密かに十兵衛を助けている。義昭が京を追放されたのに伴い離れた。薬草のことを偶に教えている。

<<朝廷>>

  • 正親町天皇:坂東玉三郎さん…第106代天皇。信長に頼っていて官位を与えた。しかし東大寺正倉院の蘭奢待を信長が所望したことをきっかけに関係が崩れ始める。
  • 誠仁親王:加藤清史郎さん…正親町天皇が譲位しようとしている東宮。信長を信頼している。
  • 近衛前久:本郷奏多さん…関白だった。近衛家で一緒に暮らしたことのある伊呂波大夫と仲が良い。義栄を将軍に推挙したことで追われる身に。十兵衛に幕府が本来の役目である帝を守ることもせず私利私欲に走ってると苦言を呈する。丹波にいたが、信長の使いで九州に行ったりしている。
  • 三条西実澄:石橋蓮司さん…大納言。伊呂波太夫から頼まれ、正親町天皇と十兵衛を引き合わせる。
  • 二条晴良:小藪千豊さん…関白。二条家の当主。幕府が倒れ力を失いかけ、帝の譲位を早めて生き残りにかける。

  • 今井宗久:陣内孝則さん…堺の商人。駒の要求に応じ、信長に武装せずに上洛する事を条件を出し、三好から手を引いた。十兵衛と畿内の大名との引き合わせをしてくれる。

大坂

  • 本願寺顕如:武田幸三さん…本願寺宗主。本願寺の地を明け渡せという信長に門徒と共に抗う。

 

三河

<<徳川家>>

  • 徳川家康(竹千代):風間俊介さん…のちに徳川幕府を開く。幼少期(岩田琉聖くん)。竹千代。人質として尾張の熱田に幽閉されていた。自分を生んですぐ母・於大の方を離縁して刈屋に戻した父・広忠のことを嫌っていた。信長に自ら駿河へ人質に行くと申し出て、信長の兄・信広と人質交換された。桶狭間の戦いでは今川軍に従軍していたが、今川軍の扱いに憤慨。動かなかった。金ヶ崎の戦いでは織田勢として戦に参加。その後織田から援軍を受け三方ヶ原で武田信玄と戦し、大敗する。織田とは武田を倒すのに力を貸してもらっている。
  • 築山殿:小野ゆり子さん…家康の正室。

 

  • 菊丸:岡村隆史さん…三河の忍び。かつて美濃にいたこともあり、駒たちと十兵衛を助けたこともあった。のち、今川に人質に行った家康について駿河にも潜伏していたこともあり、明智家が越前に逃げ延びるのを駒と共に手助けをした。三河周りの情報を十兵衛に知らせてくれる。京に来て駒のもとで薬づくりをしていたが、秀吉の母の近くをうろついているのを秀吉に警戒され、三河に戻っていった。

 

第43回のあらすじ 

天正7年(1579年)夏。丹波の八上城と黒井城が落城し、丹波平定を成し遂げた十兵衛。

最後まで抵抗を続けていた波多野とその兄弟を信長のいる安土に送る際、命は助けるようお願いをしていた。

しかし十兵衛が細川藤孝と丹波、丹後平定の挨拶に行ったときには、波多野兄弟は磔にされた後で、塩漬けにされた波多野兄弟の首を見せられた。

信長は十兵衛と藤孝を褒める一方で、未だ本願寺を制圧できない佐久間や毛利攻めの最中の秀吉に、早く平定するよう叱りつけたのだった。

 

信長から、帝にお願いして十兵衛に"従五位上"の官位を授けてもらえるよう申し入れようと思うと明かされた十兵衛。

しかし十兵衛が信長自身が官位を辞したことを理由に断ると、信長は帝から下された官位だから辞したと言い、春宮に譲位してもらって春宮から授かれば受けると言う。

どうしても帝を譲位してもらいたい信長は、春宮に御所から新しく造った二条の住まいに移ってもらい、そこを朝廷にしたいと言い出す。

そして春宮の移動の件を、御所と親しい十兵衛と藤孝に命じた。

 

春宮になんとか移動することを承知してもらった十兵衛と藤孝。

しかし武家が帝の譲位をとやかく言うものではないし、二条へのお渡りも行きすぎだと思い直した十兵衛は、藤孝に同意を求めた。

信長に大きな誤りだと指摘して春宮のお渡りをやめてもらおうと言い出す十兵衛を、今は事を荒立てるべきではない。と止める藤孝。

信長は、譲位を求める限り次々手を打ってくる。帝がどう思っているかを知ることが先。信長に行き過ぎだと止める時は、自分も一緒に言う覚悟がある。と十兵衛を思いとどまらせた。

 

11月。春宮は二条の新しい御所へ移った。

三条西実澄の館では、伊呂波太夫と近衛前久そして細川藤孝が集まって話をしていた。

春宮が二条へ移ることを、三条西実澄が生きていたなら止めていただろうと嘆く伊呂波太夫を、近衛前久が、所詮実澄も信長の力を借りて朝廷を立て直そうとしていたと言って止めていた。

崩れた御所の塀を直せなかった幕府に比べて、信長は塀を直してくれたし、公家も大事にしてくれているとかばう。

しかし伊呂波太夫は公家も武家だけでなく、商人百姓芸人皆がいいと思える世でなくてはならないと言う。

細川藤孝は、幕府を見限って信長ならとついてきたが戦が終わらないことを嘆く。

前久は信長ではなく、信長も一目置く明智が頼りになると言い出し、同意する藤孝。

しかし藤孝は、荒木村重が謀反を起こした際に備後にいる将軍・義昭に会いに行き頼りにしている十兵衛のことを、秀吉が不満に思っていたことを明かす。

武家の棟梁は足利将軍だという十兵衛の気持ちもわかるし、百姓出身の秀吉が、武家の棟梁である将軍を敬う気持ちが分からないと言うのもよく分かる。とどちらの気持ちもわかると板挟みに悩む藤孝。

秀吉は帝に譲位させようとしている信長をやり過ぎだと感じて藤孝に相談しており、秀吉と藤孝の仲も深くなってきている様子だった。

 

天正8年(1580年)4月。

本願寺顕如は5年に渡る籠城を解き、大坂の地を信長に明け渡した。

その直後、信長は本願寺攻めの総大将だった佐久間信盛を追放したのだった。

 

同じ頃。

十兵衛は、月に向かって伸びる光る大きな樹を切る夢を何度も見るようになっていた。

その樹にのぼって月に行こうとする信長にみえる男がいる。月にのぼると二度と帰れないという昔話があるので、そうならないように樹を切っている。

その樹を切れば信長の命はないことは分かっている。分かっているのに切り続けているのだ。同じ夢を見続ければいつか信長を切ってしまうのでは?と危惧する十兵衛。

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この奇妙な夢のことを相談しようと東庵に会いに行った十兵衛は、帰蝶が目の病気で東庵の知り合いの曲直瀬という医者に診てもらいに京に来ていると聞いた。

 

十兵衛が帰蝶に会いに行くと今井宗久も一緒にいた。

宗久が、帰蝶が亡くなった斎藤道三の気性に一番似ていると言うと、十兵衛は帰蝶を道三と見立てて相談したいことがあると言い出す。

宗久が席を外した後で、早速帰蝶が信長のことで相談したいのだろうと見抜く。

信長の最近の行動について危ぶんでいた帰蝶は、道三様ならどうするか?と聞く十兵衛に「毒を盛る。」と答えた。

信長あっての十兵衛。信長の毒を盛るのは自分に毒を盛るのと同じという十兵衛。

帰蝶を信長に嫁がせたときから全てが始まった。今の信長を作ったのは道三と十兵衛なのだ。その信長が一人歩き始め思わぬことになった。

「万つくった者がその始末をなすほかあるまい。違うか?」と道三に成り代わり答える帰蝶。

そんな答えを出す道三のことを、帰蝶も十兵衛も大嫌いだと言って笑い合うのだった。

 

天正10年(1582年)3月。

織田信長と徳川家康の軍が甲斐を攻め、武田勝頼を討ち取り武田氏は滅んだ。

信濃の諏訪で、信長にお祝いを言う家康。十兵衛も家康にお祝いの言葉を述べた。

二人で話をすることになった家康と十兵衛。

信長に正室と嫡男を成敗しろと命じられた件で、なにも出来なかったと謝る十兵衛。

しかし家康は、あとで信長の言う通り正室築山殿と嫡男信康が武田と通じていたのが分かり、信長に言われる前に成敗するべきだったと報告した。

これから駿河も治めることになった家康は、近江丹波をうまく治めている十兵衛に領国経営についてどうすればいいかと相談する。

親しく話している家康と十兵衛を隠れて見ていた信長の小姓・森蘭丸。

信長が開く武田領平定のお祝いの宴の饗応役に、家康の家臣の酒井が、明智を指名してきたと報告した。

饗応役の指名を不思議がる信長に、蘭丸は二人が親しそうだったことも報告。

話を一緒に聞いていた丹羽長秀が、家康が信長に毒を盛られないか警戒しているのでは?と言い出す。

自分なら、徳川を倒せば信長が東海も支配して天下を取れる。とまで考えるから。と笑うのだった。

 

信長を恐れる家康の意を汲み、饗応役を務めることにした十兵衛。

天正10年(1582年)5月。宴の当日。

いきなり信長が十兵衛を饗応役から解任して丹羽に後を引き継がせると言い、すぐに秀吉がいる備中に応援に行くようにと言ってきた。

しかしこれまで準備してきたからと言って引き続き饗応役を続けると言った十兵衛。

宴が始まり、一の膳を出したところで信長が突然、命じたとおりの膳ではないと怒り始めた。

十兵衛が慌てて膳を取り換えようとしたところ、汁が信長の足にかかってしまい、信長は十兵衛の手をはたき「十兵衛下がれ!」と言って蹴り飛ばした。

ただ謝る十兵衛に追い打ちをかけるように森蘭丸が押さえにかかると、十兵衛は蘭丸を投げ飛ばした。

そして十兵衛は、今まで見たこともない激しい形相で信長をにらみつけるのだった。

 

…というお話でした。

 

 

藤孝の揺れる心

今回、秀吉と細川藤孝が接近しているのが分かりました。

いつの間にそんな二人きりで話をするほど仲良くなってたの?と思っていたら、荒木村重の謀反の時に、摂津で十兵衛がいない間に二人で話をしていたみたいです。

武家でない、百姓出身の秀吉の実利主義の考えもよく分かるし、武家の棟梁として将軍を見る十兵衛の考えもよく分かる。藤孝の揺れる心が見えました。

 

私は、秀吉の考えが理解できる藤孝の柔軟な考えに驚きました。

藤孝も代々の武家の出身で十兵衛と同じはずなのに、考えが偏っていない。

京の都で幕府の中にいて、公家や僧侶とも身近。世の中の流れをよく読んで、幕府から信長に鞍替えする動きもスムーズでした。

これまでずっと、秀吉が武家出身でない分、一番広く世の中が見れていると思っていました。

が、武家出身で武力もあって柔軟な考えがあって、世の流れと違うと分かればバッサリ切って主君を変える事も出来る藤孝の方が、もっとスゴイんじゃないかと思えてきました。

義輝を見放して義昭を次期将軍に据えようと動きだした時も早かったし、その義昭がダメだと分かれば躊躇なく兄も置いて、幕府を去って信長につく。

この流れで十兵衛も切り捨てられてしまうわけですけど、それも藤孝の柔軟な考えのせい。

最初は裏切り者でひどいなと思ってましたが、秀吉の言うことも分かると悩む表情を見ると、実は柔軟でその時にいいと思った人にカッコつけずに付いていける素直な人なんだと思えるようになりました。

実は一番スゴイのは、信長でも秀吉でも十兵衛でもなく藤孝なのかな?

幕府勢の中で、摂津が消え兄の三淵もいなくなったのに、地味にずっと生き残ってますし!

信長の反対側の勢力にいたはずなのに!

最終回まで藤孝の動きは見逃せません!!!

 

秀吉も怒られていた

今回、佐久間信盛が結果を出せないと叱責されてましたけど、その時に秀吉も毛利攻めを急ぐよう信長に怒られていました。

十兵衛が久秀の平蜘蛛を預かっていることを信長にチクって、信頼を得たかに見えた秀吉。

その秀吉が京で女遊びしてることも信長には筒抜けで、秀吉もそこまで信長に信用されてないのが分かりました。

家臣みんなの動きを把握してる信長が怖いです!

 

道三が大嫌いな十兵衛と帰蝶

行き過ぎた行動を続ける信長をどうするべきか?

十兵衛は京に療養に来ていた帰蝶を道三と見立てて相談していました。

道三なら、迷わずに「毒を盛る」と答えた帰蝶。

そうですよね!道三は自分が見誤ったと思えば、ためらわず相手を消そうと動いていました。

最初は帰蝶の夫だった土岐頼純。次に家督を譲った嫡男の高政。

自分が見込み違いだったと考えて、殺そうと考えて実際行動に移していました。

頼純は成功してましたが、高政は美濃の国衆を味方に付けて戦い、逆に道三が負けました。

その道三がもし生きてたなら、婿の信長を迷わず殺そうとしたと思います。

そんな答えを言う道三を、帰蝶と十兵衛は口をそろえて「大嫌い。」と言う。

「そんな簡単なことが分からないのか?」と笑う道三の姿が目に浮かびます。

道三はいつも迷いがない。

 

十兵衛はそんな道三を、最初から嫌いだ嫌いだと言い続けていました。

ーーなんでそんなに道三が嫌いだったのか?

自分がこれだけ出したくない答えに悩んで苦しんでいるのに、道三は何の迷いもなく答えを言える。

簡単に口に出来てしまう道三が羨ましくて、本音を全部言える道三が羨ましかっただけ。自分が出来ないことを簡単に出来てしまう道三が嫌いだったんですね!

ドラマが始まった時に、道三の良さを分かっていない十兵衛の頭の固さをイラつきながら見ていましたが、分かっていなかったのではない。

分かってて認めたくなかっただけ。

最終回を目の前にして、道三への屈折した感情だったのが分かりました。

 

家康と十兵衛の接近に警戒する信長

戦勝祝いの宴の供応役を十兵衛にやって欲しいと指名してきた家康。

家康のことは竹千代時代から知っていると信じていた信長。十兵衛のことを一番頼りにしてきた信長。

森蘭丸からその二人が親しいと密告されていた信長。

信じていた十兵衛と家康の二人が、自分の頭越しに勝手に仲良くなっていることに腹を立てたように見えました。

丹羽長秀でも、自分のために家康に毒を盛ることを考えてくれる。

それなのに、一番頼りにしていた十兵衛が毒を盛ることを思いつくどころか、逆に家康を守ろうとしてる。

許せん!!!

なーんて、信長は思ったのかもしれません。

ギリギリまで待って、丹羽長秀に供応役を任せるという信長の行動。

十兵衛の、自分への愛情を試す行動だったのかな?

これもまた拒否されて、信長の我慢も限界!で、難癖つけて十兵衛を蹴っちゃった!って感じでしょうか?

ただただ自分だけを見て!っていう子供です。

 

でもさすがに信長のこの行動には十兵衛も我慢の限界を超えた!って感じで、最後睨みつけてました…。

あーあ。

もうだめですよね。

次回最終回は「本能寺の変」です。

最後までしっかりと見届けたいと思います!!!

 

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以上、『麒麟がくる』第43回を観た感想でした。

 

 

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各話の感想

各話の感想の一覧はこちら。↓

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