NHK総合で放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』。10月11日に第27回が放送されました。
第26回の感想はこちら。↓
おもな登場人物
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明智光秀(十兵衛):長谷川博己さん…美濃の国境にある明智家に生まれる。鉄砲を知り、堺で松永久秀の計らいで鉄砲を入手した。京で出会った三淵藤英・細川藤孝兄弟と誼を通じる。道三から家督を譲り受けた高政に同調する態度を取っていたが、高政が正室の子である弟の孫四郎と喜平次を殺害。十兵衛と光安は長良川の対決で道三側についたが、道三は討死。明智城で光安に家督と明智家の旗印を託され、左馬助、牧、煕子とともに落ち延びる。伊呂波大夫の導きで越前の朝倉義景に謁見。越前で匿ってもらっている。義景の使いで京の義輝に謁見。将軍の頼りなさを目の当たりにし、道三に買われていた信長という人物に徐々に引かれていく。今川義元が尾張侵攻の先鋒に松平元康を据えると知り、左馬助を通じて、帰蝶に元康の母・於大の方と伯父の水野を使って戦をやめさせる作戦を伝えた。桶狭間の戦い直後の信長に会い、大きな可能性を感じる。越前に藤孝が来て将軍・義輝に会って欲しいと頼んできて京へ行ったが、力になれず越前に戻る。義輝討死の知らせを受け大和にいた久秀を責めた。細川と三淵から次の将軍と推されている覚慶を、将軍の器でないと判断。義景に報告した。
<<明智家>>
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牧:石川さゆりさん…光秀の母。
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明智左馬助(秀満):間宮祥太朗さん…光安の息子。第12回から登場。父と一緒に道三に味方するために鶴山へ行ったが、父とともに敗走。明智城に戻り父の遺志を継ぎ十兵衛らと共に落ち延び越前へ。
- 岸:白鳥玉季さん…光秀の長女。
- たま:志水心音さん…光秀の二女。
- 煕子:木村文乃さん…光秀の正室。
- 常:生越千晴さん…明智家の侍女。
- 木助:水野智則さん…明智家の家来。
越前
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朝倉義景:ユースケ・サンタマリアさん…越前の領主。伊呂波大夫から十兵衛らを匿うように頼まれる。争いに巻き込まれるのが嫌い。十兵衛の京行きを情報を逐一知らせることを条件に許可した。越前に帰ってきた十兵衛に、野心を持たぬよう諭す。義昭の烏帽子親となり、上洛相としたが嫡男の阿君丸が暗殺され断念した。
- 山崎吉家:榎木孝明さん…朝倉家の家臣。
- 阿君丸:森優理斗さん…義景の嫡男。義景から溺愛されていていたが、何者かに暗殺された。
- 朝倉景鏡:手塚とおるさん…朝倉一門。義景のいとこ。義景の上洛に反対。三淵に協力する。
<その他>
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伊呂波太夫:尾野真千子さん…旅芸人一座の女座長。東は常陸、西は薩摩へと芸を披露しながら旅して回り、京へ5年ぶりに戻って来た。松永久秀から十兵衛の話を聞いたり、尾張の信秀からは東庵に双六で勝ったとことを聞いたりしていて顔が広い。駒が武家の人に火事から救われ、母である先代の伊呂波太夫のもとへ連れられてきた時のことを覚えていた。織田信秀とも生前関わりがあり、尾張に弔い興行で滞在。帰蝶から金を積まれ傭兵を世話した。帰蝶から頼まれ、道三のために越前までの逃げ道を用意したが断られた。帰蝶の命令で明智家を越前へ連れて行き、朝倉義景に匿って欲しいと頼んでくれた。義景との会話から、近衛家の血縁の者で、関白の近衛前久とはおむつの世話をしていたこともあり仲が良い。
美濃
- 藤田伝吾:徳重聡さん…明智家の家臣だった。十兵衛らが越前に逃れる前、美濃に留まるという牧を説得。明智の里を守ってくれていた。
- 稲葉良通(一鉄):村田雄浩さん…美濃三人衆の一人。高政の死後息子の龍興に見切りをつけ、信長に従っている。
尾張
<<織田家>>
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織田信長:染谷将太さん…信秀の嫡男。尾張に戦をしかけようとしていた三河の松平広忠を山中で暗殺。両親特に母からあまり好かれていないことに気づいていて、寂しさを抱えていたが、帰蝶から父・信秀の真意を聞いて笑顔を取り戻す。聖徳寺の会見で道三に気に入られ、良好な関係。道三の援軍を受け、今川軍を村木砦の戦いで破る。帰蝶の働きで、守護の斯波義統を殺した織田彦五郎を叔父の信光に殺させるよう仕向け、頼ってきた斯波義銀を擁して清須城に入り、さらに周辺の城も従わせる。信長の勢いは各地に伝わる。道三が高政と戦うと知り援軍に駆けつけたが、高政軍に阻まれ尾張へ帰る。信勝の重臣・柴田勝家から信勝の謀反の兆しを告げられ帰蝶の助言で直接会う。が、信勝が毒入りの水を自分に飲ませようとした事を知り激高。信勝に飲むよう迫り、結果殺すことになった。上洛して将軍・義輝に謁見し、尾張平定を報告。今川の尾張侵攻を阻止して欲しいと義輝に頼んだが、官位を授けるぐらいで何もしてくれない義輝にがっかりする。桶狭間で今川義元を討つ。後ろ盾になって上洛して欲しいという義輝の願いを聞き入れなかった。美濃から斎藤龍興を追い出し稲葉山城に入り岐阜城と名前を改めた。十兵衛の話に乗り義昭を奉じて上洛することにし、美濃へ招き入れる。
- 帰蝶(濃姫):川口春奈さん…道三の娘。光秀のいとこ。信長の正室。以前十兵衛が好きだった。信長を裏でプロデュースしている。守護・斯波氏を殺した織田彦五郎を叔父・信光に殺させるよう誘導した。一方で信長との盟約を切ろうとしている兄・高政を下ろし、弟・孫四郎に家督を継いで欲しいと考え、明智家に協力してもらうよう遠隔で孫四郎にけしかけていた。道三が高政の戦いで父が討死すると、伊呂波大夫に頼んで明智家を逃がすよう命じた。その後信長が義弟・信勝を討つよう仕向けた。十兵衛から今川の尾張侵攻阻止の策を聞き、信長の名で熱田に於大の方と水野を呼び出し工作をする。信長の子を育てるため清須にいる。
- 土田御前:檀れいさん…信長、信勝の母。かわいがっていた信勝を殺した信長を恨む。
- 奇妙丸(信忠):加藤矢紘さん…側室吉乃が産んだ信長の嫡男。桶狭間に向かう信長が突然帰蝶に預けた。
- 柴田権六勝家:安藤政信さん…信勝の重臣だが、美濃の高政、駿河の今川義元と通じる信勝が信長へ謀反の兆しがあるのを見逃せず、信長に報告する。
- 前田利家:入江甚儀さん…信長の家臣。
- 佐々成政:菅裕輔さん…信長の家臣。
- 佐久間右衛門尉信盛:金子ノブアキさん…織田家の家臣。第21回から登場。
- 毛利長秀:竹井亮介さん…織田家の家臣。
- 中条家忠:野添義弘さん…織田家の家臣。
- 簗田政綱:内田健司さん…織田家の家臣。
- 毛利新介:今井翼さん…織田家の家臣。
- 服部小平太:池田努さん…織田家の家臣。
- 佐々隼人正:内浦純一さん…織田家の家臣。
- 木下藤吉郎(のち秀吉):佐々木蔵之介さん…尾張の最下層農民。第13回から登場。三河と遠江の国境で文字を学びながら足止めをされていたところ、東庵と駒に会う。駿河で駒と再会し字を習いたいと懇願。信長の噂を聞いて今川に仕官するのをやめて尾張へ行った。信長の家臣となり、いまや百人組の頭。信長の命に従い京で三好勢に情報で混乱させる。
京
- 松永久秀:吉田鋼太郎さん…三好長慶の家臣。堺の辻屋で十兵衛と会い、一緒に酒を飲む。商人には凄んだ物言いをするが、十兵衛には穏やかに話をしてくれた。十兵衛が鉄砲を手に入れられるよう計らった。伊平次を探しに来た十兵衛と三淵を通じて再会。三好長慶を襲撃する計画を知った十兵衛、藤孝、藤英に主君ともども救われる。十兵衛に救われたお礼の手紙を利政に送っていた。 現在は京で将軍よりも力を持っている。義景の使いで上洛した十兵衛と再会し、道三が信長に目をかけていたことを聞かされる。直接信長と会ってつかみきれない人柄に引かれていく。京を治めていた三好長慶に大和を任されていた。息子と三好義継が義輝を討つのを止められなかった。覚慶が大和から脱出する手助けをする。
- 細川藤賢:島英臣さん
- 三好義継:黒部弘康さん…三好長慶の息子。久秀の息子と将軍・義輝を討ち、義栄を将軍に据えた。
- 三好長逸:宮原奨伍さん…三好三人衆の一人。
- 三好宗渭:岡けんじさん…三好三人衆の一人。
- 岩成友通:高野弘樹さん…三好三人衆の一人。
- 足利義栄:一ノ瀬颯さん…三好勢に次の将軍にと推され、足利幕府14代将軍となる。
- 望月東庵:堺正章さん…医者。かつて名医と呼ばれ、大名家にも駆けつけていた。光秀に連れられ道三の妻・小見の方を診るため美濃に入る。尾張の織田信秀とも通じている。小見の方の症状が落ち着き、駒と共に帰京。その後、織田信秀に呼び出され尾張へ向かったが、死に目に間に合わなかった。今は駿河で太原雪斎を診ていた。雪斎が他界したことで情報を伏せるために臨済寺に軟禁されそのまま駿河に滞在。元康が駿河に戻ったら将棋をやろうと約束したがかなわなかった。現在は京に戻っている。伊呂波太夫に銭を見せられ、駒が作る丸薬の商売を了承する。
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駒:門脇麦さん…望月東庵の助手。3歳の時に戦に巻き込まれ、家が火事となる。が、大きな手の武家の人に助け出され麒麟の話を聞く。東庵と一緒に美濃に入り、かつて火事から助けてくれたお武家様が美濃の人だとわかる。帰京している時に、京で負傷した十兵衛を手当てするために再び美濃へ行ったが、失恋を悟り帰京。伊呂波太夫の証言により、自分を火事から助けてくれたのが明智の家紋の布を持っていたと知る。東庵と駿河に入る。が、十兵衛が戦に巻き込まれてると知り、菊丸に三河と美濃の国境まで連れて行ってほしいと頼み美濃へ。越前までの逃亡に同行する途中、自分を助けた人が十兵衛の父と知る。越前に着くと安心して伊呂波太夫と駿河に戻る。今川義元の尾張侵攻に先鋒として行くことになった松平元康にお守り代わりの薬を渡し、生きて戻ると約束してもらったが叶わなかった。現在は東庵と共に京におり、かつて駿河の芳仁(ベンガルさん)に教えてもらった丸薬を作っている。伊呂波大夫について行った大和で覚慶(のちの足利義昭)を目撃する。伊呂波大夫の仲介で、寺に丸薬を売ることになった。
<<朝廷>>
- 正親町天皇:坂東玉三郎さん…第106代天皇。
- 近衛前久:本郷奏多さん…関白。近衛家で一緒に暮らしたことのある伊呂波大夫と仲が良い。
- 二条晴良:小藪千豊さん…二条家の当主。
<<足利将軍家>>
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足利義輝:向井理さん…第13代将軍。三好義継らの軍勢に討たれ亡くなる。
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三淵藤英:谷原章介さん…将軍奉公衆。義輝亡き後覚慶を次期将軍として推し、一緒に甲賀へ逃れる。その後義還俗した義昭と共に敦賀へ。一乗谷で義景を烏帽子親とし義昭を元服させ、信長と上洛を果たすため美濃に入る。
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細川藤孝:眞島秀和さん…将軍奉公衆。三淵藤英の弟。義輝亡き後、次期将軍として覚慶を支え甲賀に逃れる。その後還俗した覚慶こと義昭と共に敦賀へ。三淵と共に義昭を護り、美濃に入る。
- 一色藤長:上杉柊平さん…義輝のお側衆だったが、藤孝と一緒に次の将軍と見据えられた義昭の警護にあたる。
- 足利義昭(覚慶):滝藤賢一さん…室町幕府最後の将軍となる。興福寺の僧で、時々町に出ては民衆に食べ物を配って声をかけている。町の人気者。兄の将軍・義輝が三好一派に討たれ、命を狙われる立場になり、藤孝らに連れられて大和から逃れる。甲賀に身を置いたのち、越前敦賀で朝倉義景に半年待ち、一乗谷で朝倉の義景を烏帽子親に元服した。
堺
- 今井宗久:陣内孝則さん…堺の商人。
第27回のあらすじ
永禄11年(1568年)。美濃の立政寺。
義昭一行は美濃に迎え入れられ、信長は軍事金として1千貫を義昭に差し出す。
しかし当の義昭は、銭で貧しい民を救えるというだけで、戦に向かうつもりがない様子。
事前に十兵衛から義昭の人柄を聞いていた信長は特に驚くことはなかった。
が、武家の棟梁として義昭のことを不安に思った。
しかし十兵衛と話していた通り、義昭を奉じて上洛ををし、幕府を立て直すという。
信長から、京へ行って三好一族の兵数と朝廷の考えをさぐってくるよう命じられた十兵衛。
先に京に入った木下藤吉郎と協力して欲しいと言われた。
3年ぶりの京へ入った十兵衛。
藤吉郎と会い、三好勢の中で信長が義昭を擁して上洛してくる。
織田は10万の兵でやってくるという噂を流していると聞かされる。
それも三好の一党を浮き足立たせる信長の策だと明かす藤吉郎。
十兵衛は「人は目に見えぬ敵ほど不気味なものはない。」と褒めたたえた。
藤吉郎は、信長から十兵衛の護衛をするよう命じられており、東庵の屋敷までついてきた。
屋敷の前で追い払おうとする十兵衛を無視して、一緒に入ってきた藤吉郎。
東庵と駒を見て、駿河で駒から字を教えてもらった以来の再会だと喜んだ。
そして意気揚々と現在は織田信長に仕え、侍になって出世したという報告。
しかし三好長逸の身内が療治に来ており、外で5~6人の護衛まで連れてきていると東庵に言われ、早々に退散。
織田の一党と疑われ追いかけられたが、うまく巻いて逃げた。
一方、駒に義昭の上洛に対して朝廷どう思っているか知りたいと、近衛前久と親しい伊呂波太夫と会わせて欲しいと頼んだ十兵衛。
駒は、また京が戦火に巻き込まれることを恐れ、足利に「上洛をなさるなら、刀を抜かずにおいでください。」織田に「私たちの家に火をつけないでください。」と伝えて欲しいと強く言う。
しかしすぐに落ち着きを取り戻し、伊呂波太夫に取り次いでくれた。
伊呂波太夫は、遊郭で少女を踊り手として一座にスカウトしている途中だった。
駒が外で控えるなか、茶屋で話をする十兵衛と伊呂波太夫。
伊呂波太夫は三好が勝つか織田か勝つか、朝廷は息をひそめて見ていると伝える。
そして織田が勝てば、すぐに義昭を将軍に任じるのは間違いないという太夫。
十兵衛は、その証を示すために朝廷の人間を引き合わせてもらいたいと頼んだ。
三好は強い。堺の会合衆がついているので財力があり、鉄砲などの武具や京周辺の兵をすぐに集めることができる。
その会合衆の中の一人・今井宗久は、鉄砲の玉薬を一手に引き受けており、船が港に入ってくれば、一万貫もうけるという。
会合衆と長年付き合っているから三好は強いのだと教える伊呂波太夫。
今井宗久の名前を聞いて、駒が、以前丸薬を売りたいと言ってきた商人だと話に入ってきた。
会合衆が三好から離れると、三好は戦をするのが難しくなるのか?と伊呂波太夫に聞く駒。
今井宗久が翌日に寺に来ると聞いていた駒は、十兵衛に一緒に会わないか?と誘った。
翌日。
寺で今井宗久にお茶を点ててもらった駒。
今井に「薬は人の命を守るもの。その薬を売ってみたいとおおせられる方が、三好様の戦の為にお金や鉄砲をお出しになるのはおかしくはありませんか?私は今井様に薬を売っていただいて構わないと決めました。そのかわり、戦の手助けはやめていただきたいのです。」と持ち掛けた。
今井は、自分も古き美しい都が戦に巻き込まれるのを見たくない。
「ただ三好様と手を切ったとて、織田信長様が三好様以上に堺を守り、商いを支えていただけるかどうかが分からぬのです。分からぬことに踏み込むわけにはまいらぬ。」とつっぱねる今井宗久。
駒は、戦こそどうなるか分からない。織田に味方しなかったら、織田が堺を攻めてくるかもしれない。
三好を手助けするのは戦に踏み込んでいること。だから、戦から一歩引いて欲しいと説得した。
そして十兵衛と話すよう促す。
帰蝶から、もっとも頼りにしている人物として十兵衛の名前を聞いていた今井宗久。
堺の商人は異国との商売で生きている。それが守られるなら三好、織田どちらが勝っても良いと考えていることを明かす。
今井個人としては織田が有利と見ていた。
三好が担いだ旗印は摂津で倒れてしまい、まとまりに欠ける。
商人は融通した金が戻らない相手に金は出さない。三好から離れてもよいと考えているという。
そして織田に、京に火はかけない。堺は守る。その証に鎧兜をつけずに京に入る事。という条件を突き付けてきた。
その条件なら駒も納得。
十兵衛は、その場で答えず今井の点てた茶を飲み干した。
岐阜城に、持ち帰った条件を話す十兵衛。
柴田、佐久間、稲葉ら織田家の家臣は、鎧兜をつけずに上洛するという武家としてはとんでもない条件に怒りを露にした。
信長は、織田の一存で決まらない。義昭に決断に委ねると言い家臣たちを黙らせた。
義昭は鎧兜をつけないという条件を妙案だと絶賛。
「私が上洛して最初になすべきことは、京の者たちに恐れを抱かせぬことじゃ。都に無事平穏に暮らせる。それが出来ると約束することじゃ。」と喜んでこの条件を受け入れた。
黙って義昭の意向に従った信長だった。
しかし、あとで十兵衛に「わしは柴田勝家たちの言い分を是とする。義昭様の思し召しには不承知じゃ。そのことをそなたの腹におさめておけ。」と釘を刺す。
だが、上洛したあとのことが大事だという十兵衛の考えにも理解を示した。
そして十兵衛に「そなたは義昭の仕えるのか?わしの家臣となるのか?今それを決めよ。」と決断を迫る信長。
考える時間もなく「私の心は決まっております。将軍のおそばにおります。」と答えた十兵衛。
「残念だが分かった。以後そのように扱う。」と言って去っていく信長だった。
その年の9月。
織田は近江の六角承禎を攻めた。
六角と三好の軍勢は散り散りとなり、織田勢は勝った。
そして9月の末。
宗久との約束通り、義昭を擁した織田一行は、鎧兜をつけず上洛。三好勢は既に京から去っていて、京の町が戦に巻き込まれることはなかった。
…というお話でした。
登場人物が多かった
放送が再開してから、感染予防対策の為か1回に出てくる俳優さんの数が少なったこれまでの『麒麟がくる』。
でも今回からは条件が緩やかになったのか、一気に登場する人たちが増えたような気がします。
京の町の人たち。
信長の家臣団の人たち。
伊呂波太夫が訪ねていっていた遊郭の町にいた人たち。
重要な人物だけが登場するドラマも分かりやすいですが、やはり画面にいっぱい人がいる方が活気があっていいですね!!
見てるだけで明るい気持ちになれました。
稲葉は牧さんを明智の里に送りに来た時にも登場してましたけど、佐久間とか柴田といった重臣の人たちは全く出て来てなかったので、今回登場して来てくれて嬉しかったです。
特に私は金子ノブアキさんの佐久間さんがもうちょっと見たいです。
佐久間さんって、あとで信長に追い出されますよね?
知らない間にいなくなってた…は嫌です!
変装にも差が出る十兵衛と藤吉郎
京で合流した十兵衛と藤吉郎。
山伏の格好に変装した十兵衛に対して、魚の商売をしてすっかり町に馴染んていた藤吉郎。
十兵衛の格好に「かえって目立つ。」藤吉郎がツッコミを入れていました。
山伏の格好って京の町にいると結構派手ですね…。
山にいる獣に襲われないためかな?
藤吉郎の方が先に京の町に来てたし、農民出身で商売もやっていた藤吉郎の方が変装がうまいのは当たり前。
十兵衛も、美濃にいた頃から京に来て色々潜入してましたけど、町に溶け込んで入り込むのは藤吉郎にかなわないでしょう!!
十兵衛は欲しい情報だけをきっちり掴んで帰ってきますが、藤吉郎は人々に溶け込んで情報操作までやってのける。
どっちも優秀なのは間違いないですが、信長がそれぞれ性格を読んで違う指示を出してるのが面白かったです!!
藤吉郎と駒ちゃんの再会
駿河で文字を教えて欲しいとしつこく藤吉郎につきまとわれていた駒ちゃん。
やっぱり再会しましたね!!
駿河ではつきまとってくる藤吉郎に、露骨に嫌な顔をしてましたけど、大人になった駒ちゃんは嫌がる素振りを見せていませんでした。
藤吉郎も、駒ちゃんに会えてとても嬉しそうで、見てるこっちも嬉しくなりました。
これで居所を知られたわけだし、藤吉郎が駒ちゃんに会いに行くことのあるのかな?
明るい藤吉郎のおかげで、一気に場面が明るくなった気がします!!!
これからもっと藤吉郎に出て欲しい!!!
駒ちゃんが十兵衛を追い込む
今回意外だったのが、駒ちゃんが十兵衛を追い込んでいたこと。
あんなに十兵衛の事が大好きで、失恋して逃げるように京に帰ったり、駿河から急いで美濃に入って、越前に逃げるのを助けたり…。
あんなに十兵衛に一途な感じを出していたのに、今回は京で戦をしようとする十兵衛を責め立てていました。
何年も会わないうちに、十兵衛への気持ちはもうすっかり薄れてるのでは?と思いました。
女は吹っ切った気持ちを振り返ることはないですからね~~。
久しぶりに会ったのにこんな話をするなんて…と寂しそうにはしてましたけど!
十兵衛もいきなり怒りをぶつけられて戸惑ってました!!
私は、駒に頼めば何でも聞いてくれる…と思ってたところが十兵衛にあったと思うんです。
駒ちゃんの気持ちには気づいてない様子の十兵衛でしたが、駒が自分のために色々動いてくれる存在なのは自覚してたはず!!!
駒ちゃんの今回の態度。
調子乗ってた十兵衛に喝を入れたみたいでスカッとしました。
伊呂波太夫の生い立ち
関白・近衛前久に姉のように慕われてる伊呂波太夫。
近衛家に育てられたという話だったので、近衛の家の人の側女の娘のなのかと思ってました。
しかし今回、遊郭で生まれて近衛家の邸前に捨てられていた。と伊呂波太夫自身が十兵衛に明かしていました。
母親もだれかはっきりわかってない。
前に話していた一座のお母さんは、実のお母さんじゃなかったってことでしょうか?
近衛の家が嫌で出てきて、一座に拾ってもらったってことでしょうか?
それにしては、関白に顔が利いたり、各地の大名にも顔が利いたりして、高貴な雰囲気もある。
近衛の家の前に捨てられていたから、近衛の姫と推測されるだけで、本当は誰の子か分からない。
新たに謎が解明されたと思いきや、謎が深まった気がします。
母親が分からないからこそ、母の代わりに幼い少女を救おうと動く。
一生懸命働いたお金は、遊郭に売られた女の子を救うために使われている。
大名や公家の間で上手に立ち振る舞って、お金がある所からないところに回して人を救っている。
十兵衛が話を聞きに行った時の女の子に声をかけていた伊呂波太夫の表情が、何ともいえない表情で、強く印象に残りました。
まだ家臣にならないの?
義昭と信長をやっと引き合わせた十兵衛。
他の時代劇で見てた、織田家臣の前で堂々と明智光秀を自分の家臣に誘う。という場面を期待してたんですが、そのシーンはなく、個人的にあとでこっそり十兵衛を誘ってました。
上洛した後、もろもろ片付いたら家臣になるように誘う。というタイミングだと思ってたんですけど、『麒麟がくる』の信長はかなり焦ってる感じに見えます。
「将軍のおそばにおります。」なんて、そんな堂々と言ってしまって大丈夫?と見てて焦りました。
信長もその返事でキレることもなく、冷静に対処してました。
信長は十兵衛の申し出に結構乗ってあげてるのになぁ…。
義輝を奉じて上洛せよ。の文を渡した時はスルーしてましたけど。
どうもすれ違ってる感じがします。
どうやって信長の家臣になって、本能寺の変までいくんでしょうか?
最初から最後まで相性よくないのを見せる意図があるのかな?
何にしても、この焦らしは信長じゃなくてもイライラします。
いつ信長と大きな国を作るの??
あくまで義昭が武家の棟梁じゃないとだめなの??
あまりに頑ななのは見ててどうかと思いました。
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本ページの情報は2020年10月時点のものです。
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以上、『麒麟がくる』第27回を観た感想でした。
各話の感想
各話の感想の一覧はこちら。↓
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