2023年9月13日水曜夜10時からフジテレビ系で、ドラマ『ばらかもん』10話が放送されました。
前回、9話の感想はこちら。↓↓↓
おもな登場人物
- 半田清舟(杉野遥亮)…27歳。高名な書道家・半田清明の跡継ぎとしてもてはやされて育ち、プライドが高い。本名は半田清。書道界の実力者・八神から「つまらない字。君は平凡の壁を乗り越えたことはあるか?」と言われ、皆の前で殴りかかってしまい、東京にいられなくなる。挫折をきっかけに長崎県の五島列島・福江島で一人暮らしを始める。島の人たちの言葉に感化され影響を受け、徐々に変わっていく。
<<七ツ岳郷のひとたち>>
- 琴石なる(宮崎莉里沙)…小1。清舟を慕い、清舟の家に入り浸る祖父と2人暮らしの自由奔放な女の子。柔軟な思考が清舟に影響を与えることに。
- 琴石耕作(花王おさむ)…70歳。なるの祖父。七ツ岳郷で農業を営む。島に来た清舟を村に案内する。
- 久保田育江(田中みな実)…30歳。看護師。陽菜の母。七ツ岳郷出身で看護師となり、上京後結婚。陽菜が2歳の時に離婚。七ツ岳に戻り陽菜を育てる。清舟の良き理解者。幼い頃から慕っていたヤスばを見送った時は普段のクールな姿とは変わって号泣した。
- 久保田陽菜(寺田藍月)…小1。なるのクラスメイトでいつも行動を共にする。なるとは違い、おとなしい性格。すぐ泣く。
- 木戸浩志(綱啓永)…高3。料理、子守など何でもできるが成績は普通。両親に平凡と呼ばれる。島に来た清舟の世話を担当することに。真剣に書道に取り込む清舟の姿を見て、自分の生き方を見直す。清舟のおかげで料理好きに気づく。
- 木戸朋子(山口香緒里)…49歳。郷長の妻で浩志の母。明るくおおらかな性格。昼ドラが好きで、清舟の世話に喜びを感じる。
- 木戸裕次郎(飯尾和樹)…55歳。七ツ岳郷の郷長で浩志の父で朋子の夫。清舟の家の管理人。世話好きな郷長で、島の人たちの面倒を見る。清舟にとって、島での父代わり。
- 野村ヤス(鷲尾真知子)…ヤスば。もちひろいで村一番多く餅を拾う。なるを優しく見守っていたが、体調を崩し亡くなる。
- 山村美和(豊嶋花)…中2。少々強引なところがあり、島の子どものリーダー。清舟を振り回しながらも、清舟のプライドをうまくくすぐり、コントロールできる賢さがある。なるにとってお姉さん的な存在。
- 新井珠子(近藤華)…中2。漫画家を目指すオタクな女の子。美和の親友でいつも行動を共にする。「書く」職業を持つ清舟に同じ匂いを感じ、意見を求めるようになる。
- 大浜謙太郎(加藤叶和)…小1。なるのクラスメイト。竹馬やコマが得意なガキ大将。
- パンチ(須永千重)…もちひろいで、拾った餅を横取りするが、もち拾い残れなかった人に餅を配ってあげるいい人だった。
<<東京のひとたち>>
- 八神龍之介(田中泯)…75歳。書道界の実力者で博物館館長。書展の審査員を務める。栄華賞を受賞した清舟の書を見て「型にはまった字。手本のような字。つまらない字。君は平凡という壁を乗り越えようとしたか?」と言い、清舟を憤慨させる。5話で清舟から謝罪を受け許し、今後の清舟の書に期待を寄せる。
- 神崎康介(荒木飛翔)…18歳。書道界のニュースター。清舟が書く字に感銘を受け書道の道に進んだ。自己中だが悪気はない。清舟の字が変わったことで手本がなくなり、スランプに陥る。
- 川藤鷹生(中尾明慶)…27歳。清舟の才能を信じる中学からの親友で、清舟が七ツ岳郷に行ってもマネージャーをしてくれている。
- 半田清明(遠藤憲一)…60歳。高名な書道家で清舟の父。優しいが不器用で無愛想。書で感情を表現する。清舟が書道に進むきっかけとなる人物。
- 半田えみ(長野里美)…清明の妻で清舟の母。清舟の五島行きをよく思っておらず。清舟が五島に戻るのを反対していたが、清舟の成長を目の当たりにし許可した。
10話のあらすじ
求められる人になって欲しいと思っていた母・えみ(長野里美)は、東京に留まって欲しい気持ちは変わらないが、今回は止めず。
島に戻る清舟となる(宮崎莉里沙)を穏やかに見送ろうとしたところ、川藤(中尾明慶)がやって来て、怒りに任せて清舟に掴みかかる。
清舟は、川藤の事務所と契約を切って島に戻ろうとしていた。
人の手を借りずに自分の力でやって行きたいという清舟に、これまで尽くしてきた川藤は納得できず。
「金になんねえやつとは付き合うだけムダ。」
喧嘩別れした形になった。
見送りをしなかった父·清明は、川藤に
「あいつのために、安全で楽な道を作ってきたのに通ってもらえなかった。」
とため息をつきながら話す。
川藤は、清明のことを尊敬しているが
「父親としての先生は、少し甘すぎる。」
と言うのだった。
清舟となるが島に戻ると、家では神崎康介(荒木飛翔)が待っていた。
当然のようにいた美和(豊嶋花)、タマ(近藤華)も清舟を迎える。
書道家をやめて書道教室を開くという清舟に、一番驚いていたのは神崎。
自分自身も書道家を辞めると言う。
清舟は、これまで迷わずにいられたのは、川藤のおかげ。と明かし、
「お前もなにか迷ってることがあるなら、まずは川藤に相談しろ。」
「他のことなんもできねえんだから、まずは書道やっとけ。」
と雑なアドバイス。続けて、
「お前は大物になるんだ。」
「ずっと字を書き続けて後世に作品をたくさん残して、川藤の力になってやるんだ。」
と言った。
清舟の言葉に納得したのか、神崎は東京の川藤のもとに戻り、高校卒業後は、本腰を入れて川藤に鍛えてもらうことになった。
一方。
なるは、毎日川藤を電話をかけ、仲直りを促す。
根負けした川藤は、島に来て清舟の甘い書道教室プランにダメ出し。
家賃が払っていくためには、月謝を1人1万円も取ろうとしていたため、生徒も集まっていない現状。
離島の集落のとんでもない値段設定にあきれ果てた川藤は、まず帳簿のつけ方から清舟に伝授。
棚作りの手伝い、生徒を集めるために体験授業をするなど、アイデアも出してくれた。
川藤は当初、清舟に事務所に戻らせて仲直りしようとしていたが、思っていたより先を走っていたことに驚く。
川藤の話を聞いたなるは、自分と陽菜(寺田藍月)は一緒に持久走を走らないと話す。
「一緒に走るのは楽しいけど、2人ともビリになるから。」
「それだったら前を走って呼ぶよ。早く来い!ってね。」
なるに教わった川藤。
島の子どもたちも、将来について考え始めていた。
美和は、父・巌(宍戸開)が店を閉める決断をし、大学に行くまでは他の仕事をすると言い、店を継ぐつもりのなければ、ほかにやりたいこともないと悩む。
タマは、漫画を完成しつつも出版社の賞に応募出来ずグズグズ。
浩志は料亭の試験に落ち、料理人の道に進めないのかと落ち込んでいた。
清舟はそんな浩志に、1つだけじゃなくて他も受ければ?と声をかける。
浩志が不安に思っていたのは、料理人になることももちろんだが、島を出ること。
清舟は、自分も道を決めたと言っても不安だと明かす。
「東京から全然環境の違うこの島に飛び込んできた、俺も経験してきたことだ。」
「新しい景色が見えるまで、何度だって飛び込んでみろよ。」
と励ました。
川藤の提案通り、書道教室の体験授業を始めた清舟。
なるや陽菜、謙太郎(加藤叶和)など清舟に懐いてくれている子どもたち相手なのに、細かい所作を指導をし、大きく反発される。
父ならどうする?学校の先生なら?とまた人に倣おうとし、川藤に助けを求める。
「あいつらがお前に教科書通りの授業、求めると思うか?」
「お前の道じゃないと、俺はついて行かないぞ。」
とアドバイス。
清舟は「秋の草花書道大会!」と題し、庭に咲く草花を摘みだす。
その草花を半紙の上に置き、それらを避けて書くんだぞ。と指導。
小学生たちは、細かく指導しなくても、自然と筆を立て集中して字を書く。
見学に来た育江(田中みな実)は、学校以外で子どもたちが集まれる場所があるのはいい。清舟が教育者に向いてるのかもしれない。と感想を言う。
浩志は、東京に興味を持ち始めた。
後日。
巌の店「山村商店」の看板を書いた清舟。
店閉めると決める前に書いて欲しかったという美和。
清舟が戯れに言った
「俺の字のために続けてくれてもいいぞ。」
という言葉に、強く心動かされる美和。
「先生が言ってた字で人の心を動かすって、今サラッとわかっちゃった。」
「この看板つけて、店ば続けたいて思っちゃった。」
一旦は閉店するが、自分が店を継ぐ。と決意。
美和の決意に背中を押されたタマは、ずっと出そうと温めていた漫画の原稿を、ついにポストに投函。
一歩前に踏み出した。
東京に帰る川藤に、清舟は、仕事してだけじゃなく友達して協力してくれたお礼を言う。
指に墨をつけて書いた「川」の字をプレゼントする。
「逃げて遠回りした道は、まだ誰も通ったことない道かもしれない。たまには、俺に道案内させてくれよな。」
川藤は、友情の印に受け取って帰った。
半年後。
船に乗る清舟が投げたテープを、少し髪が伸びたなるが受け取る。
「これでお別れだな。」
寂しく見送る姿があったーー。
…というお話でした。
清舟の考えの甘さ
先週見た時、どうやって教室だけでやっていくんだろう?書道家の仕事しながら教室をやっていくのは無理なの?と思っていました。
今回の展開は「やっぱり!」って感じでした。
家賃払えないから1人1万円って。
字はうまくなるかもしれないが、高くて誰も行かないよ~~!
一度は突き放した川藤が、細かく経営の仕方を教えている姿は、優しいなと思いました。
独立して仕事するって、大変ですよね。
細かいことやってくれる人がいるから、やっていける。
事務所に戻ってしまうんじゃないか?と思いましたが、なるが阻止。
でも、やっぱり書道家としてやりながら教室の先生をやってもいいと思うんですが。
両立は難しいのかな?
教室の場面で思い出す書道の授業
今回、書道教室の体験授業を清舟がしているシーンがありました。
筆を寝かせずに立てて書きなさいって、私も言われたなーと思い出しました。
高1の時、選択授業が書道で、書道の先生に言われたのがこれ。
筆を立てるために、まず筆全部を墨につけて乾燥させて固めて、先だけに墨をつけて柔らかくすれば、筆の先だけで書くことになるので、自然と立てて書くようになる。
墨汁は使ってはいけない。
先生が話しているあいだに墨をすり、授業時間の最後に字を書く。
次の授業時間に、書道の教室に行くと、前回みんなが提出した字の10位~1位が、黒板に張り付けられていました。
上手いだけの字を選んでいるわけじゃない、字の細かいところまで見た先生の審査だったと記憶。
学校では全く選ばれませんでしたが、硬筆なら、なんかしらの賞を取りました。
参加賞だと思うんですが、賞が付く名前をもらったのが初めてだったんで嬉しかったです。
いまだに保管してます。
『ばらかもん』見てると、高1の時、書道の先生が言っていた言葉をよく思い出します。
決意する子どもたち
料理人になるために一歩踏み出して、試験に落ちてしまった浩志。
なかなか漫画の原稿を出せないタマちゃんはともかく。
美和が店を継ぎたいと考え始めたのは、意外でした。
清舟が、お父さんのお店らしい看板を書いてくれたのがきっかけ。
カッコよかったですもんね!
そんなことがきっかけになることもあるのか。
浩志は東京に行く?
川藤に東京はどうだ?と聞いていた浩志くん。
もしかして東京で修行するつもりなのかも?
同い年で、書道家として働きだす予定の神崎と一緒に暮らすのでは?
そうなると、BL妄想をするタマちゃんが喜びそうーー。
タマちゃんといえば、漫画の原稿を清舟に見てもらいたい。と言ってたのに、原稿を出してしまいましたね!
漫画『こち亀』によると、少女漫画家は10代の若いうちにデビューするのが多く、付き合う相手によって作品に出てくる男性像が変わるとのこと。
タマちゃんはどうなるかな?
いやまだ漫画の賞に応募しただけ。選ばれたわけでもないのに飛躍し過ぎました。
今週の字
今週、清舟が書いていたのは、教室の看板『半田書道教室』
書道教室の体験授業・お手本の字『あき』
美和のお父さんの店の看板『山村酒店』
川藤に送った『川』
初期の頃は、字をひねり出すのに時間がかかっていましたが、今回はジャンジャン書いていました。
自分の道と決めたから?
相変わらず、子供たちに文句を言われたりするとすぐに動揺する清舟ですが、落ち着いてきたと思います。
お別れ?
もう島の書道教室の先生でやっていくのかと思っていたのに、半年後には船に乗ってお別れ?
なるが寂しそうに清舟を見送るシーンが10話の最後に流れました。
どういうこと?
次回最終回!
五島の景色を見るのが毎週楽しみだったのに、終わるのが寂しい。
清舟の身に何が起こったのか?
最終回、最後までしっかり見ようと思います。
以上、ドラマ『ばらかもん』10話を見たネタバレ感想でした。