2023年1月23日月曜夜10時からフジ・関西テレビ系列で、ドラマ『罠の戦争』2話が放送されました。
前回、1話のネタバレ感想はこちら。↓↓
おもな登場人物
- 鷲津 亨(草彅剛)…犬飼孝介事務所・第一秘書。昔、唯一手を差し伸べてくれた犬飼孝介に恩を感じ、秘書として20年以上尽くしてきた。が、泰生の事件をもみ消すよう犬飼に頼まれ、さらに犬飼の息子·俊介が地元建設会社から金を受け取っていることまでなすりつけられ、強い者たちへの復讐をすることを決意。泰生を突き落とした犯人もさがす。蛍原と蛯沢に協力を求め動き出す。
- 鷲津 可南子(井川遥)…亨の妻。犬飼への復讐を享と共にやると決意。
- 鷲津泰生(白鳥晴都)…亨の息子。何者かに歩道橋から突き落とされ意識不明状態。
<犬飼孝介衆議院議員事務所>
- 犬飼孝介(本田博太郎)…内閣府特命担当大臣。女性蔑視発言をして問題となる。息子·俊介が地元建設会社から金を受け取っているのを享に押し付け、泰生の事件ももみ消すよう命じた。
- 虻川勝次(田口浩正)…犬飼事務所・政策秘書。政治資金パーティーで、俊介に金を渡した会社社長と亨が握手している写真を貝沼に撮らせ、亨を脅す道具に使う。また、蛍原へのセクハラパワハラ行為を日常的に行う。
- 犬飼俊介(玉城裕規)…犬飼の息子。政策秘書官。地元建設会社から金を受け取っている。
- 蛯沢眞人(杉野遥亮)…犬飼事務所・秘書見習い。政治資金パーティー会場に現れ、犬飼を襲おうとしているのを享に見抜かれ、秘書職に誘われる。植物学の研究をしていた。
- 蛍原梨恵(小野花梨)…犬飼事務所・私設秘書。人をサポートする秘書職を気に入っていたが、虻川のパワハラに屈し辞職しようとしたところを享に救われ、亨の復讐に協力することに。
- 貝沼永太(坂口涼太郎)…犬飼事務所・第二秘書。虻川に指示され、地元建設会社の社長と亨が親しげにしているように見える写真を撮る。
<民政党議員>
- 竜崎 始(高橋克典)…内閣総理大臣。
- 鷹野聡史(小澤征悦)…衆議院議員。亨の昔からの友人。情報を享に流してくれる。
- 猫田正和(飯田基祐)…衆議院議員。総理政務秘書官。
- 鶴巻憲一(岸部一徳)…民政党幹事長。民政党ナンバー2。竜崎を総理にしたのは自分だと思っている。犬飼が頭が上がらない相手。
- 鴨井ゆう子(片平なぎさ)…厚生労働大臣。セクハラパワハラを許さないと公言。
<その他>
- 熊谷由貴(宮澤エマ)…『週刊新時代』の記者。
2話のあらすじ
虻川(田口浩正)の蛍原(小野花梨)へのパワハラを事務所内で放置していたとして釈明会見を開いた犬飼(本田博太郎)。
亨(草彅剛)がすり替えた原稿をそのまま読み、事態をさらに悪化させ、急ぎ会見場を去ることに。
犬飼は、原稿をすり替えたのは虻川だと疑うが、虻川は亨がすり替えたのだと主張。亨を信じている犬飼には聞き入れてもらえなかった。
犬飼を追い込むためには、まず虻川を排除すると決めた亨。
数々の不祥事を起こした虻川だが、虻川は犬飼事務所の金庫番で、事務所の金の流れを皮の手帳に全て手書きで記録している。
犬飼自身も分かっていない金の流れを知っているため、うかつにクビにできないのだ。
虻川を排除するには、その手帳を手に入れるしかない。
亨から虻川の行動を監視するように頼まれた眞人。仕事を習うという名目で虻川と行動を共にし、手帳のありかを探るが、慎重な虻川は、なかなか隙を見せなかった。
その眞人には、犬飼を恨む理由があった。
眞人の兄は、会社経営のことで犬飼に陳情をしたが、よい返事をもらいながらも実際には何も動いてくれず、結果過労死をした。
亡くなった兄のもとに政治資金パーティーの招待状が届き、何もしなかったくせにお金だけをとろうとしてる、と考えた眞人。
腹いせに犬飼に生卵でも投げようとパーティーに参加したところ、亨に見つかり、秘書にスカウトされていた。
犬飼のそばにいれば、何かやり返すチャンスが来るかもしれない。と考えた眞人は、翌日本当に事務所入った。
そして今、亨の計画に協力することに。
しかし逆に虻川も亨を疑っており、虻川は貝沼を使って亨の行動を監視。
虻川と亨の、激しい攻防戦が繰り広げられる。
亨は、息子・泰生(白鳥晴都)が転落した歩道橋近くで聞き込みをしていたり。
犬飼の息子・俊介(玉城裕規)が、地元の建設会社から金を受け取っている写真を、雑誌記者・熊谷(宮沢エマ)に持ち込もうとしたりした。
虻川は、亨の疑わしい行動があるたび犬飼に報告。
しかし亨は、虻川に行動を監視されていると察知。犬飼の前ではうまくかわす。
亨を追い込もうとした虻川だったが、逆に、熊谷に、犬飼の弱みを握っていると雑誌編集長に話していたことをバラされ、犬飼からの信頼を失ってしまう結果に。
さらに亨は、貝沼(坂口涼太郎)が虻川に告げ口するのを見越して、事務所内で虻川が危ないと噂を流す。
怒った虻川は、亨を追い込もうと自宅まで押し掛けたが、妻・可南子(井川遥)が対応。
可南子は、泰生の件を「夫が自己だと言っても私は納得できません。」と責め立てる。
しかし虻川は「息子は助かったんだろ?だったら事故でも事件でもどっちでもいいだろ。」とめんどくさそうに答える。
そして部屋の奥にいるであろう亨に「事件の真相は…」と話しながら押し入ったところ、部屋にいたのは記者の熊谷だった。
熊谷は、事件の被害者の家に押し掛ける虻川の情報と共に、泰生の事故は事件だと書き立てる記事を書いた。
犬飼は、官邸に呼び出され鶴巻(岸部一徳)から大臣を辞任させると告げられたが、任命責任を問われるのは自分だと、竜崎総理大臣(高橋克典)がそれを拒否した。
なんとか大臣辞任は免れた犬飼だった。
マスコミに事件の隠ぺいを問われた犬飼は、被害者は秘書である亨の息子だと明かした上で「もしも事件ならこの私が自ら真相究明しますよ。」と発言。
そばにいた亨も同調した。
亨からハメられたと苛立つ虻川は、夜の街ですれ違った若い男性とケンカ。
殴っているところを通行人に通報され、警察に連れていかれた。
警察に迎えに来たのは、亨。
亨は、虻川に、泰生を突き落とした犯人は誰か?隠ぺいを指示したのは誰か?と聞いたが答えなかった。
自分を追い込んだ出来事は、全て亨がやったと見抜いていた虻川は、「あんまり自分が賢いと思ってんじゃねえぞ。」と言い、クビになるのは亨の方だと怒り狂う。
裏帳簿がある限り、大臣は自分をクビにはできないと亨を見下す虻川。
亨は、自分なら怒らず笑って受け入れると思っていた虻川に、静かに怒りをたぎらせる。
「考えたこともないだろ?他人の痛みも悔しさも。だから平気で人を踏みつける。弱い者の痛み。せめて想像ぐらいしてみろよ。」と言う。
そこへ現れた犬飼に、裏帳簿である虻川の手帳を渡す亨。
手帳は、虻川の監視をしていた眞人が、事務所が農家の人から借りていた小屋に隠しているのを見つけ出していた。
亨は「あまり自分を賢いと思わない方がいいですよ。」と言い返す。
手帳を見た犬飼は「虻川、お前クビだ。」と告げる。
虻川の手帳は、犬飼の亨への信頼を増す道具に使われた。
だまされちゃだめだ。と何度も訴えたが、聞き入れてもらえない虻川。
そこへ雨が降り出し、傘をさしかけたのは蛍原。
蛍原に何をしたか覚えてない虻川に、蛍原は「本当救いようがないよな、自覚のないクズって。」と呆れた。
虻川の失脚劇。
蛍原がますます亨を信頼することになった一方で、眞人は、急に表情が変わる亨を怖い存在として見るようになる。
一方で可南子は、事件の真相究明を訴えるインタビューを受ける。
議員の鷹野(小澤征悦)が調べたところによると、警察が最初事件として捜査しようと動いていた矢先に、上から事故として処理するよう上から圧力がかかったという。
転落の直前、バスに乗っていた泰生を目撃した人がいた。
泰生は、ふらつくおばあさんに席を譲るよう帽子をかぶった若い男に話しかけ、無視されていた。
そのおばあさんが、バスを下りた泰生を、その男が追いかけていくのを見たという目撃していた。
犯人の情報を聞いた亨は、改めて犬飼を追い込んで犯人を捜し出すと決意したーーー。
…という話でした。
亨と虻川の攻防戦
亨が虻川を排除するところから始まった犬飼への復讐。
泰生くんのことは置いといて、裏切ろうとするのを見抜く見抜かない、バラすかわすの戦いは、ハラハラしながら見れて面白かったです。
面白いほどうまくいく!
虻川も気づいて阻止しようとするも、亨がかわす。
ちゃんと虻川に勝ったと思わせるところがまた憎いですよね!
田口浩正さんと小野花梨さんがいい!
敵の虻川を演じる田口浩正さんがいいですねー!
表情豊かで亨にやられるたびに、顔全体で悔しがるし、風貌も変わっていくのが見た目にも負けていってるのが分かって面白い!!
それに腹が立つ!!
散々パワハラ行為をしておきながら、蛍原に「俺が何したよ。」と被害者ヅラしてるのが最後までふてぶてしかったです。
小野花梨さん演じる蛍原さんが「ほんと救いようがないよな、自覚のないくずって。」と言うのが本当その通り!!
言い方もよかったです。
憎しみ込めて言うんじゃなくて、呆れてしょうがないって感じで言うのが最高!
「自覚のないくず」呼ばわりされた虻川こと田口さんの表情が、これまたよい!
全然思い当たらないんですけど!!!って表情をしてました。
亨が言ってましたけど、全然想像もできないんでしょうね。
こういう人って。
本当にこんな人がいるみたいに思えてきました。
田口さんすごいですよね、めちゃくちゃ腹立ちますから。
ここまで思い切って嫌われ者になれる俳優さん。すごいと思いました。
日本的な草彅剛さんの怒りの表現
田口さんばかりを褒めましたが、もちろん主人公の亨、草彅剛さんの表情もよかった。
1話でも、犬飼に隠ぺいを頼まれて受け入れておきながら、妻の可南子には怒りを露にするシーンがありました。
が、正直どのへんで怒りに切り替わったのかが、ついていけませんでした。
2話では、虻川にバカにされて自分なら笑って受け入れる。怒らない。従うだろう。と思われていたことに腹を立て、どんどん怒りを爆発させる。
ただ怒鳴ってぶつけるだけじゃない、静かな怒り方。
日本的な、我慢して感情を表す表現の仕方。
この我慢する演技が心を打つんですよねーーー!!
人の痛みを考えたこともない虻川に、諭すように教えるようにじっくりと怒りを見せていく亨。
1話でいつ起こり始めたか分からないと私が感じたように、劇中で眞人君も「何か分かんなくなります。鷲津さん時々急に表情変わりますよね。優しい人なのか怖い人なのか。」というセリフを言っていて、腑に落ちました。
そういう亨を演じる草彅剛さんの演技プランに、私はまんまとハマっていたんだな、と。
亨を見て慶喜を思い出す
草彅さんは、大河ドラマ『青天を衝け』の慶喜さんでも、何を考えているのか分からない人を演じていました。
突然大政奉還をして、何を考えているのか分からないフランスの昭武と栄一。
栄一が駿河に行ってその怒りをぶつけるシーンもありました。
草彅さんは、周りにいる人に自分の本当の気持ちを明かさない人を演じるのが、そう周りに思わせるのが上手なのかもしれない。
亨を見て、慶喜の時の草彅さんを思い出しました。
『罠の戦争』は、草彅剛さんの、そういう見る者に勝手に想像させる演技が堪能できるドラマです。
見応えがある!面白い!!!
次回も楽しみだ。
犬飼も追い込んで、泰生くんを突き落とした犯人も見つけ出して欲しい!!!
以上、『罠の戦争』2話あらすじとネタバレ感想でした。