2024年2月25日日曜から、TBS系列でドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』第7楽章(7話)が放送されました。
前回、第6楽章(6話)の感想はこちら。↓
おもな登場人物
- 夏目俊平(西島秀俊)…20代の頃から海外のオーケストラで活躍してきた元指揮者。大好きな音楽に対して、アパッシオナート(情熱的)だが、音楽以外はポンコツ。5年前のできごとをきっかけに家族の前から姿を消し、音楽の世界からも離れる。が、数十年ぶりに帰国。晴見フィルハーモニーで指揮をすることになる。
- 響(芦田愛菜)…俊平と志帆の娘。晴見市役所の総務課で働く実家暮らしの20歳。5年前の出来事で父親と決別。父と違い音楽を嫌い音楽のない人生を送る。突然の父の帰国で、気まずさを抱えながら同居することに。職場では、総務課から応援で文化振興課に異動。晴見フィルの活動拠点のあおぞらホールで、廃団が決まった晴見フィルの後片付けを命じられる。
- 志帆(石田ゆり子)…響と海の母。率直な物言いをする性格。俊平と結婚後は画家になる夢を捨てポンコツな俊平の世話をしていたが、5年前のできごとをきっかけに子どもたちを連れて夫の元を去る。実家の晴見市で暮らし俊平と連絡を断っていたが、晴見フィルハーモニーの指揮者として、団長の古谷に俊平を推薦。自分がいなくなることで俊平と響が交わることを期待し、フランスまで仕事に行くと嘘をついて俊平を帰国させ、強引に子供たちと同居するように持って行く。本当は日本にいて、古谷だけが居場所を知ってる。ということだったが…。
- 海(大西利空)…俊平と志帆の息子。フランスからの帰国子女で高校2年生。コミュニケーション能力が高く、父と姉のあいだに立ってフォローする役割をしてくれる。フランスに行ったはずの母らしき人物を近所のスーパーで目撃する。
<<晴見フィルハーモニー>>
- 古谷悟史(玉山鉄二)…晴見市役所観光課職員。晴見フィルハーモニーの団長。ファゴット担当。誠実で心優しい。楽団の廃団を阻止するために俊平を指揮者として迎えようと奮闘。志帆がフランスに行かず日本にいることを俊平に秘密にしている。
- 森大輝(宮沢氷魚)…晴見市役所観光課職員。晴見フィルハーモニーではトラペットを担当。小学生の時から吹奏楽をやり、持ち前のポジティブさで人一倍練習熱心。だが、感情が表に出てしまい音程が安定せず。同僚の響とは職場仲間で、次第に関係を深める。
- 近藤益夫(津田寛治)…建設会社社長。晴見フィルハーモニーのコンサートマスター。バイオリオン担当。クラシックが大好きで、指揮者になるのが夢。楽団ではボスだが、家族には相手にされていない。
- 谷崎天音(當真あみ)…高校2年生。クラシックに憧れ、音楽経験ゼロで晴見フィルハーモニーに入団。楽天的で楽器演奏を甘く見ているところがある。しかし明るさの裏に秘密あり。
- 内村菜々(久間田琳加)…大学生。プレッシャーに弱いティンパニー担当。真面目で練習熱心。高校時代にトラウマがあり、自信が持てていない。欠員が出ているチェリストに、自信が推している羽野蓮を俊平に紹介する。
- 羽野蓮(佐藤緋美)…工場勤務をする寡黙でクールな青年。幼い頃からの才能に恵まれていたチェリスト。かつてCDデビューまでして活躍していたが、儲け重視でやりたい音楽ができなくなったことと、自分が音楽をやることで父の会社のお金を母が使い込み、不仲になったこともきっかけで音楽活動を辞めていた。俊平と出会い、晴見フィルハーモニーに誘われる。
- 倉科瑠李(新木優子)…プロのオーケストラを渡り歩いてきたフルート奏者。恋愛絡みで問題を起こし、数々のオケをクビになって来た過去がある。狙った獲物は逃がさない"カルメン"。晴見フィルからの誘いを何度も断っている。が、また恋愛沙で問題を起こし、所属していた楽団を試用期間のあいだに解雇されてしまう。古谷のスカウトで、廃団が決まった晴見フィルに次の楽団が決まるまでと決め入団する。次は俊平を狙っている。
<<その他>>
- 白石一生(淵上泰史)…晴見市長。前市長が建てた晴見市あおぞら文化ホールをお荷物だと考えており、音楽もお金にならないものだと言い、晴見フィルハーモニーの俊平と対立する。市議会で晴見フィルの助成金をの打ち切りと廃団が決議されたことで、晴見フィルへの圧力を強める。
- 鏑木晃一(満島真之介)…謎の男。5年前の俊平の事件を知っている様子で晴見フィルハーモニーへ近づく。この男の存在が楽団に波紋を呼ぶ。俊平の元マネージャーということが分かる。
- 小村二朗(西田敏行)…大輝の祖父。「うたカフェ二朗」と店主。晴見フィルハーモニーの最古参で、ほとんどすべての楽器を演奏した経験がある音楽好き。俊平の過去を知っているらしく、俊平の良き相談相手。
第7楽章(7話)のあらすじ
あおぞらホールが閉館するので、倉庫にあった楽譜を全部持ち出した晴見フィル。
楽譜は、二朗(西田敏行)が営むうたカフェに預かってもらうことに。
たくさんの楽譜の山に迷惑がる二朗。バラバラになった晴見フィルを「散り散りオーケストラ」=「散りオケ」と名付ける。
不名誉な名前だと嫌がる楽団員たちに対して、「出張コンサートなど、少人数でやれることはたくさんある。」と前向きな俊平(西島俊平)。
「アパッシオナート、情熱を忘れずに晴見フィル最後の日まで楽しんで駆け抜けましょう!」
と、沈んでいた団員たちを明るくさせるのだった。
盛り上がっている楽団員たちに、楽譜の撤去をお願いする二朗。
これまで色んな楽器に手を出してきた二朗が、77歳・喜寿を記念して人生初のリーダーライブを開催すると言う。
二朗がこれまで演奏してきた楽器は22種類。それらを披露すると言うのだ。
どの楽器も中途半端で上達していない。晴見フィルのみんなにも参加の要請をした。
二朗に寄り添い、楽器の練習に付き合う楽員たち。
なかでも瑠李(新木優子)が一番、上達しない二朗の楽器練習に付き合い、1つの楽器に絞るよう提案。
二朗は、一番最初に演奏しようとしたクラリネットに絞り練習し始めるのだった。
帰宅した俊平が子どもたちの食事を作っていたところ、鏑木(満島真之介)が話があるとやって来た。
ドイツのノイエシュタット交響楽団から正式なオファーが来たという。
ノイエシュタットの指揮をすることは、俊平の長年の夢。
常任指揮者のシュナイダーが自ら引退を決め、後任に俊平を指名してくれたとのこと。
俊平は、5年前に指揮の代打を務め、夢をかなえた直後から指揮を辞めていた。
今すぐドイツに帰って失われた5年間を取り戻そう。と言う鏑木。
響(芦田愛菜)は息べきだと考えていたが、海(大西利空)はまた家族が離れてしまうことに寂しさを正直に口にするのだった。
当の本人の俊平は、古谷(玉山鉄二)から呼び出され、晴見市に俊平の母校である四国の高松城西高校から、俊平に3月17日の創立100年の講演依頼があると伝えてきた。
18歳で家出してからずっと実家に帰っていない俊平は、突然の帰郷の話にすぐに返事が出来ず。
ノイエシュタットのオファーの話を聞いて駆け付けた志帆(石田ゆり子)は、長年の夢よりも講演依頼の方に悩んでいる俊平に理解を示す。
俊平の両親は、母だけは子どもの誕生に駆けつけてこれたものの、父は一切来てくれず。
18歳以降、俊平は全く父と会っていないのだ。
響と父娘でうまくいっていない俊平。自分自身も父とうまくいっていなかった。
一方。
晴見フィルの活動には、明るい兆しも見えていた。
チェリストの羽野蓮(佐藤緋美)が、3月31日に開催される仙台のオケフェスのコンペに参加しないか?と古谷、大輝(宮沢氷魚)に提案。
優勝して話題になればスポンサーがつき、今後の道も開けるかもしれない。
このコンペは、昨年応募して音源審査で落選していたが、今回最後の1枠をワイルドカードとして募集しており、一度落ちたオケも参加できるとのこと。
ワイルドカードの音源審査は、SNSにアップされた活動アピール動画の審査。
急な音源画像を編集できる人物は、パソコン操作に慣れた海!
これまでのコンサートをクオリティー高く編集。すぐに応募する事が出来た。
保留していたノイエシュタットのオファーの話への返事。
断って欲しいと鏑木にお願いする俊平。
長年の夢よりも、この町でやりたいことを優先する俊平に、腹を立てる鏑木。
鏑木は俊平に夢を託し、支えてきた。
再び廻って来たチャンスを、5年前と同じように投げ出すのか?と怒りが止まらない。
二人三脚でやってきた日々は、自分の独りよがりだったのか?と失望する鏑木だった。
鏑木の話を聞いていた響も、鏑木と同じ事を考えていた。そして
「イライラするよ。才能に恵まれているのに、それをしかるべきところで発揮しない人を見てると。」
と正直な思いをぶつけた。
一方。
海にアレンジしてもらった「きらきら星」を一人で練習していた天音(當真あみ)。
自宅でヴァイオリンの練習をしていたのを父である白石市長(淵上泰史)に見つかる。
白石市長には東京で議員をしている妻がいて、天音の姉と一緒に東京で暮らしていた。
白石の名字は、婿養子である市長の地元の名前で、選挙に受かるよう名前を変えていたのだ。
天音は、優秀な姉しか見ない母との暮らしが嫌になり、静かな環境で勉強したいと言って父のもとへ。
市長が希望する大学進のために勉強すると約束していたが、天音はただ母と姉と暮らしたくないだけで、父との暮らしを選んだだけ。
白石市長は、これまで何をやっても長続きせず言ったことも守らない、しかも今度は晴見フィルと関わっている天音に怒りを爆発させる。
音楽だけはこれまでやってきたことと違い、本当に自分がやりたいと思ったことだと、父親に信じてもらえない天音。
白石市長は天音からヴァイオリンも楽譜も全部、今すぐ返して来いと指示。
天音は俊平の家に行き、大泣きしてお礼をし、辞めると言って全部返す天音。
引き留める海に
「どうせ私には無理だから。」
と言って去って行った。
うたカフェ二朗では、二朗が一人これまでの晴見フィルの映像を見ていた。
やる気が湧いてきた二朗は、クラリネットに手を伸ばそうとして胸を抑えて倒れた。
あとでやってきた大輝と、お客としてやってきた鏑木に発見され病院へ。
一通り検査したが、元気!
高齢者のよくある失神という診断だった。
しかし何も知らないお客さんは、二朗のコンサートのためにうたカフェに集まっていた。
別のイベントをして盛り上げてくれ。と大輝から頼まれた俊平は大混乱。
気を取り直して、あることを思いついた。
俊平が思いついたこととは??
二朗はリーダーライブに間に合うのか??
…というお話でした。
市長が名字が違う理由
市長と天音ちゃんの白石と谷崎、別の名字なのはなぜ?という疑問が7話で解明されていました。
妻の家の婿養子の市長が、地元で選挙に出るために地元の名字を使っている。
というのが理由でした。
どうも別居しているだけで、両親が別れてるわけでもないようです。
お母さんが優秀なお姉ちゃんばかり見て、自分を見てくれないから、一緒にいるのが嫌で、お父さんと同居する道を選んだ。とのことでした。
このドラマの女の子。
響にしろ天音ちゃんにしろ、甘えたいキャラが多い!
またそんな理由?
そんなに親に構われたいのかな?
構われ過ぎるとしんどいと思うけど。
家で理解してくれる人がいなければ、外に出て理解してくる人をさがせばいいだけだし!
世界は家の中だけじゃないよ。親からの評価だけが全部じゃないよ。
どうして家族にだけ評価を求めるのだろうか?
まぁ。天音ちゃんはやっとそのことに気付いて、外で理解してくれる人を見つけてやっと音楽ならと、向き合い始めていたのに。
これまでの中途半端な態度をしてきたツケが回ってきて、お父さんに全く信じてもらえない!
仕方ないですね。
中途半端なことをしてきたんだから。
でもこれでまた親の言うこと聞いて投げだしたんじゃ、今まで同じじゃないですか!
楽器が預かってもらって、外でだけ練習すればいいのに。
ここは頑張って、親に反抗して自分の道切り拓かないとね!
頑張れ!天音ちゃん。
響は俊平似だった
7話で、俊平が18歳で家出してそのままになっていることが分かりました。
前に、響が家出をした時に誰に似て頑固?と志帆が言った時、俊平は志帆に似てると思ってたみたいだが、いやいや、50歳になるまで家出したままの俊平の方が頑固ですよ!
響が頑固なのは、俊平に似たから!
俊平が響に何も言えないのも、自分も同じことしてるからだと分かりました。
納得!!!
いつも響に言われっ放しで、情けないなと思っていましたが、俊平の方がスゴイ!
次週の予告で、柄本明さんがお父さんの役で出てたので、やっと実家に帰るんでしょう!
どういう父と息子の関係なのか、早く見たい!
面白くなりそう!
さぁ、3月末までの晴見フィルに、次々と予定が入ってきそうです。
最後までどうあがくのか?
俊平は本当にドイツに帰らないのか?
これからの展開に目が離せません!!!
以上、『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』第7楽章(7話)のあらすじと感想でした。