毎週月曜夜9時からフジテレビ系列で放送中の月9ドラマ『イチケイのカラス』。
5月3日に第5話が放送されました。
おもな登場人物
- 入間みちお:竹野内豊さん…東京地裁第3支部第1刑事部(イチケイ)の裁判官。職権発動で周りを振り回しつつも、傍聴マニアから人気がある。弁護士だった頃の裁判で、日高と因縁がある様子。
- 坂間千鶴:黒木華さん…東京地裁第3支部第1刑事部(イチケイ)に赴任してきた特例判事補。赤字続きのイチケイを立て直すためにやってきた。入間の時間をかけた裁判のやり方を改善して欲しいと思っている。
- 石倉文太:新田真剣佑さん…東京地裁第3支部第1刑事部(イチケイ)の書記官。元傍聴マニアで、みちおファン。一番いい席で裁判が見れる書記官を天職だと思っている。人との距離を縮めて壁をつくらないようにするのがポリシー。
- 浜谷澪:桜井ユキさん…東京地裁第3支部第1刑事部(イチケイ)の書記官。子持ちでみちおのせいで帰るのが遅くなることにイライラしながらも、慣れてしまっている。
- 一ノ瀬糸子:水谷果穂さん…東京地裁第3支部第1刑事部(イチケイ)の新人事務官。みちおを顔はいいのに残念だと思っている。
- 川添博司:中村梅雀さん…東京地裁第3支部第1刑事部(イチケイ)の主任書記官。
- 駒沢義男:小日向文世さん…東京地裁第3支部第1刑事部(イチケイ)の部長裁判官。12年前にある裁判で弁護士を辞めようとしていたみちおを裁判官にスカウトした。
- 日高亜紀:草刈民代さん…最高裁事務総局判事。坂間の司法修習生時代の教官で、イチケイの赤字状態を立て直すよう坂間に期待をかける。
- 城島怜治:升毅さん…主任検事。駒沢の同期でライバル。
- 井出伊織:山崎育三郎さん…城島の後輩検事。
第5話のあらすじ
坂間は、バレエ団で起こった傷害事件を単独事件として担当することになった。
被告人はバレエ団経営者で振付師の槇原楓(黒沢あすかさん)。被害者はバレエ団の元トレーナーの矢口雅也(松木研也さん)。
口論からつかみ合いになって、槇原が矢口を突き飛ばし、矢口は階段を転げ落ちて頭を打ち現在も意識不明の重体。
このバレエ団には書記官・石倉の知り合いがいた。石倉の中高時代の同級生で、フランスのロワール国立バレエ団で日本人で初めてプリンシパルに選ばれたバレリーナ・馬場恭子(生田絵梨花さん)。石倉の初恋の人だった。
馬場は中学から親元を離れ槇原のバレエ団の寮に入り、槇原のおかげで才能を開花させることができた。
被告人の関係者に知り合いがいる場合、裁判官なら審理に加わることを避けるべきところだが、石倉は書記官。選択の余地がある。
公判に加わる場合、中立な立場を貫かなければならない。石倉は迷っていたが、担当することにした。
第1回公判当日。
午後1時から、入間は食い逃げ・詐欺罪を単独で担当し、坂間は午後2時からバレエ団の傷害事件を単独で担当。
傍聴マニアの富樫(明樂哲典さん)、小百合(ゆめっちさん)頼子(かなでさん)は、後半スケジュールを見ながら入間の裁判を傍聴してからの坂間の裁判を傍聴しようと計画を立てる。
午後2時。
坂間が裁判長を務めるバレエ団の傷害事件の第1回公判。
石倉の初恋の相手でバレエ団員の馬場恭子が傍聴に来ていて、書記官として現れた石倉に驚いていた。
石倉は高校時代に馬場が海外留学に行く時に告白をしようとして、思い留まっていた。
馬場を見た途端に初恋の1シーンを思い出して感傷的になる石倉。しかしそのことは胸に押し込んで裁判に集中するのだった。
公判が始まった。
急いで傍聴席に駆け込む傍聴マニアたちに続き、入間も傍聴席に着く。
公判は井出検事による事件概要の説明で始まった。
トレーナーとしてバレエ団に所属していた被害者・矢口雅也は、1年前複数のダンサーにセクハラしたことで、被告人の槇原に解雇された。
被害者は職を失くしたことで一方的に槇原に恨みを抱いていた。
事件当日。矢口が槇原に復職を迫ってきて口論。激高した被害者がつかみかかってきて、被告人が抵抗して突き飛ばしたことにより階段から転落。頭を打った。
現在意識不明の重体。回復は難しい状態となっている。
と説明した。
公判を傍聴していた入間は、隣にいた傍聴人・小百合と頼子から画用紙とマジックを貸してもらい、メッセージを書いて坂間に見せた。
「さっき食い逃げの公判やったんだよ」「食い逃げとバレエ団」「2つの裁判1つにくっつけたいんだよ」
意味が分からない坂間だった。
公判が終わり、石倉に会いに来た恭子。
恭子は「槇原さん刑務所に入らなくても済む?」と質問してきたが、石倉は立場上応えられなかった。
一方。入間は、食い逃げ事件とバレエ団の傷害事件を併合審理をしたがっていた。
2つの裁判を1つにする事を併合審理。
通常なら振り込め詐欺や贈収賄事件など、別々の事件でも犯人が共通している場合にまとめて審理することがあるのが併合審理。
今回のようなケースの併合審理は今までに例がない。
食い逃げ事件の被告人・元木次郎(阿南健治さん)は日雇い労働者。ギャンブルで大損し、最高級のお寿司を10万分食べてトイレに行くフリをして裏口から逃走。
しかしそのタイミングで離婚して何年も会ってない娘が電話をしてきて、結婚するから式に出席して欲しいと言われた。
食い逃げしたことを後悔し、寿司屋に支払うお金を親方に前借するために職場の親方の家に走ったが、親方は不在。途方に暮れているところを警察官に見つかり逮捕された。
返済意思があったと主張する元木。
それを証明することが出来るかもしれないことが1つ。
親方の家の近くで、橋の上で男性と女性が言い争っているところを目撃。その言い争いをしていたのが、傷害事件の被害者と被告人である、矢口と槇原だ。
同じ時刻、同じエリアで起こった2つの事件。
元木は、男性1人と女性2人が揉めていたと証言していた。
見えてこなかったことが見えてくるかもしれない。と主張する入間だったが、審理に関わる人数が多ければ多いほどスケジュール調整が難しくなると反対、最高裁から確実に呼び出しが来ると大反対する書記官たち。
だが駒沢は「呼び出し上等。ただしやるからには2つの事件に正しい判断を下せるよう、導かなくてはいけません。」と言って許可してくれた。
常識外れの併合審理について、最高裁事務総局判事の日高から嫌味を言われた駒沢だったが、日本初女性の最高裁判所長官が政府で検討されていると聞いたと話をすり替えた。
日高に「問題ある部署は徹底的に改善していくから。覚悟しといてね。」と予告され、「楽しみですね。司法のまさにトップのお手並みをね。」と余裕で返す駒沢だった。
第2回公判。前例のない併合審理が始まった。裁判長は入間みちお。
傍聴席には、馬場を含むバレエ団の女性たちがやってきていた。
まずは元木被告人に返済意思があったかどうか?を審理することになり、証言していた男性1人に女性2人が言い争っていたことが取り上げられた。
傷害事件の被告人・槇原以外に被害者・矢口と接点があった女性がもう1人いたということになる。
元木によると、もう1人の女性は槇原と同じぐらいの身長の女性で髪が長かったとのこと。
バレエ団関係者で、髪の長く槇原ぐらいの身長の女性が5名来てもらい、元木に確認。
元木は「いません。」と即答した上、傍聴席にいた馬場恭子を指さし「あの人です!」と答えた。
弁護人は目撃証言の対象外だと異議を申し立てたが、元木は間違いないと言った。
恭子は事件当時髪が長く、証言と一致。
元木は服装ははっきり覚えていなかったが、顔はどっかで見たことあると思ったと答え、視力もいいと答えたが、検察側は信憑性に欠ける。とバッサリ。
駒沢は、馬場恭子を証人として証言してもらうことにした。
事件が起こった12月20日、午後9時15分頃何をしていたか?と駒沢に聞かれた恭子は、
レッスン場にいた。団員が見ていた。と答えた。
食い違う証言。検証の必要がある。入間は「職権を発動します。」と宣言。
裁判所主導で2つの事件を併合的観点で調べ直すことになった。
食い違う証言。どちらかが嘘をついていたことになるが、レッスン場にいたという馬場恭子の証言は、団員たちに聞けばすぐに分かる。一方で元木の証言ははっきりしない。信憑性があるのは馬場恭子の方だ。
しかし検証は必要。だと言う坂間。
坂間は元木被告人が、普通なら迷う所を、馬場恭子だとはっきりと認識していたことが気になっていた。
検察も弁護人達も検証に賛成し、元木の証言についての検証をすることになった。
橋の下に井出検事と入間。
橋の上には、弁護人と坂間と書記官の川添が配置して検証。
昼間なので、橋の下から坂間の顔がはっきり見えるが、犯行時刻の夜になったら分からない。
犯行時刻まで待ってもう一度見たが、余計見づらくなった。入間は粘ってみると残り、坂間も残って、あることに気づいた。
一方。
バレエ団に行っていた駒沢、城島検事、槇原の弁護人、書記官の石倉は、犯行時刻の時の馬場恭子について団員に質問。皆同じ証言を行い、バレエ団にいたと答えた。
皆同じ証言が気になると言う城島検事。駒沢は石倉に証人として団員に法廷に来てもらう手続きをするよう指示した。
駒沢らが帰ったあと、石倉は、バレエ団に残り馬場恭子が足を引きずり薬を飲んでいるところを目撃。
過去の公演映像を全部貸して欲しいと他の団員にお願いしたのだった。
第3回公判。
入間は、現場検証で分かったことを元木に確認。
元木の答えで、確かにその場にいたと確信する坂間。
元木は、第2回公判で馬場恭子をどこかで見たことあると言ったが、仕事の前の現場で国際文化センターに毎日通っていた時に、馬場恭子が載ったバレエのポスターを見ていたことを思い出したと証言。
馬場恭子は娘と同じ年頃で、娘もバレエをやりたいと言っていたから印象に残っていて気が付いたのだ。
次に駒沢が、バレエ団員たちの証言の矛盾を指摘。事件があったから覚えてると答える団員たちだった。
閉廷後、元木が槇原に「俺余計なこと言ったのかな?」「あんたもあの子も無理してそうだからさ…。」と気を遣うのだった。
石倉は、バレエ団の過去の公演映像を借りて帰った理由を馬場恭子に聞かれて答えに困っていた。
さらに、警察の調べで被害者の矢口が知り合いからトレーナーの仕事を断っていて、その上羽振りが良かったことも分かり、復職を迫って揉めていたという証言も疑われることが分かった。
翌日。
石倉が風邪を引いたと言って休んだ。
初恋の人が事件に関わってるかもしれない。
石倉は書記官として倫理違反をしてしまうのかーーー??!!!
…というお話でした。
阿南健治さんがよかった
食い逃げで裁判を受けていた阿南健治さん演じる日雇い労働者・元木。
ギャンブルに負けた腹いせに高級すし店でたらふく食べて逃走。という情けないものでした。
最初は必死に娘の結婚式に出たい一心で、支払う意思があったと主張していたのに、どうも自分が証言したことが他の事件に不利なことを言ってると気づくとトーンダウン。
気を遣い始めた様子が丁寧に描かれていて、この元木って人の人の良さがにじみ出て、心打たれました。
娘の結婚式には出たいけど、娘と同じぐらいの年頃の女性を自分の証言で苦しめているのかもしれない。
優しい人だな。と思いました。
最初は自分勝手な人だったのに、最後は気を遣う優しいおじさん。この気持ちの移り変わりがすごくよく伝わってきました。
今回は本来なら書記官の石倉君が初恋の人が事件に関わってると知って、書記官としての倫理をどう守っていくか?がメインの話だったと思うんですが、あまりにこの元木の気持ちの移り変わりが切なくて優しくて、持ってかれてしまいました。
元木役の阿南健治さん。よかったです。
気のいいおじさんなのに、食い逃げなんてしてしまった。
後悔してなす術なくて捕まった。
最初から食い逃げなんて、ギャンブルにお金を使わなければよかったのに…。
メインのバレエ団の事件より、元木の方が気になってしまいました。
入間と坂間の恋愛は?
前回、坂間の妹の策略で二人で会っていた入間と坂間。
イチケイで二人で会っていたことを石倉君からバラされ、恋愛関係を疑われますが、入間は全くそんな気なし!!!
嫌がっている坂間の方が、入間の事が気になってきている様子。
坂間は、意外に周りから持ち上げられるとその気になるタイプみたいです。
というか、確実に木になってきている様子です!!
まぁ、石倉くんの方がいいと思いますけど、どうなることやら。
どう考えても入間と坂間は合いません…。
日高が最高裁判所長官に?
私は初回を見て、草刈民代さん演じる最高裁事務総局判事がラスボスになるのでは?と予想してたんですけど、その予想通りになりそうです。
今回最高裁判所長官と出世をするみたいで、駒沢部長に「問題ある部署は徹底的に改善していくから。覚悟しといてね。」と予告していた日高。
私は最高裁判所長官がどれだけエライ人が分かりませんが、どうももっと力を持ってイチケイを潰しにかかる気だな…というのだけは感じ取りました。
どうも、入間が裁判官になるきっかけになった公判で、入間が証人に志摩という官僚を指定して却下したのは日高。という回想シーンがありました。
日高は過去の公判で真実を明らかにせず、官僚を守って恩を売ったみたいです。
初回からくすぶっていた日高と入間、駒沢も含めての因縁。
徐々に明らかになっていくんじゃないでしょうか??
日高は自分が判決を下した事件を蒸し返して欲しくないから、潰そうとしてるのかな?
入間を裁判所から追い出したいのかもしれない。
大きな闇が裏に隠されているみたいで、面白くなってきました!!!
次回のゲストはバカリズムさん!!
どんな被告人役をするのか、これも楽しみです!!
以上、『イチケイのカラス』第5話を見た感想でした。