2023年7月12日水曜夜10時からフジテレビ系で、ドラマ『ばらかもん』1話が放送されました。
ネタバレ感想を書いていきます。
おもな登場人物
- 半田清舟(杉野遥亮)…27歳。高名な書道家・半田清明の跡継ぎとしてもてはやされて育ち、プライドが高い。本名は半田清。書道界の実力者・八神から「つまらない字。君は平凡の壁を乗り越えたことはあるか?」と言われ、皆の前で殴りかかってしまい、東京にいられなくなる。挫折をきっかけに長崎県の五島列島・福江島で一人暮らしを始める。
<<七ツ岳郷のひとたち>>
- 琴石なる(宮崎莉里沙)…小1。清舟を慕い、清舟の家に入り浸る祖父と2人暮らしの自由奔放な女の子。柔軟な思考が清舟に影響を与えることに。
- 琴石耕作(花王おさむ)…70歳。なるの祖父。七ツ岳郷で農業を営む。島に来た清舟を村に案内する。
- 久保田育江(田中みな実)…30歳。看護師。陽菜の母。七ツ岳郷出身で看護師となり、上京後結婚。陽菜が2歳の時に離婚。七ツ岳に戻り陽菜を育てる。清舟の良き理解者。
- 久保田陽菜(寺田藍月)…小1。なるのクラスメイトでいつも行動を共にする。なるとは違い、おとなしい性格。すぐ泣く。
- 木戸浩志(綱啓永)…高3。料理、子守など何でもできるが成績は普通。両親に平凡と呼ばれる。島に来た清舟の世話を担当することに。
- 木戸朋子(山口香緒里)…49歳。郷長の妻で浩志の母。明るくおおらかな性格。昼ドラが好きで、清舟の世話に喜びを感じる。
- 木戸裕次郎(飯尾和樹)…55歳。七ツ岳郷の郷長で浩志の父で朋子の夫。清舟の家の管理人。世話好きな郷長で、島の人たちの面倒を見る。清舟にとって、島での父代わり。
- 山村美和(豊嶋花)…中2。少々強引なところがあり、島の子どものリーダー。清舟を振り回しながらも、清舟のプライドをうまくくすぐり、コントロールできる賢さがある。なるにとってお姉さん的な存在。
- 新井珠子(近藤華)…中2。漫画家を目指すオタクな女の子。美和の親友でいつも行動を共にする。「書く」職業を持つ清舟に同じ匂いを感じる。
- 大浜謙太郎(加藤叶和)…小1。なるのクラスメイト。竹馬やコマが得意なガキ大将。
<<東京のひとたち>>
- 八神龍之介(田中泯)…75歳。書道界の実力者で博物館館長。書展の審査員を務める。栄華賞を受賞した清舟の書を見て「型にはまった字。手本のような字。つまらない字。君は平凡という壁を乗り越えようとしたか?」と言い、清舟を憤慨させる。
- 神崎康介(荒木飛翔)…18歳。書道界のニュースター。清舟が書く字に感銘を受け書道の道に進んだ。自己中だが悪気はない。
- 川藤鷹生(中尾明慶)…27歳。清舟の才能を信じる中学からの親友で、清舟が七ツ岳郷に行ってもマネージャーをしてくれている。
- 半田清明(遠藤憲一)…60歳。高名な書道家で清舟の父。優しいが不器用で無愛想。書で感情を表現する。清舟が書道に進むきっかけとなる人物。
1話のあらすじ
五島列島の五島福江空港に降り立った半田清舟(杉野遥亮)は、タクシーがないことに愕然。バス停を見ると次のバスまでは5時間もある。
目的地の七ツ岳郷まで徒歩の時間をスマホで調べると4時間。
それでもどこかでタクシーを拾えるだろうと歩き出したが、車も通らず。人にも会えない。
が、しばらく歩ていると、トラクターを運転していたおじいさんに声をかけられ、乗せてもらった。
途中、海の景色を見て心奪われる清舟。
「キレイに見えないのは、俺の心がすさんでるせいか?」とつぶやく。
おじいさんは車を止め「海んがキレイに見えんとは心んすさんじょったじゃなかぞ。午後から曇っけんぞ。海んは、すさんだとっこそ見るもんぞ。分かっちょらんね。」と言う。
曇っていただけだと分かり、安心する清舟。
郷まで行かないおじいさんに下ろされ、途中からは自分で歩いていった。
やっと着いた七ツ岳郷。清舟が借りる家の前では、家を管理しているという木戸裕次郎(飯尾和樹)が待っていて、鍵を開けてくれた。
家の中を案内されたが物が散乱していて、生活感が漂っている。
何もないふりをする木戸だったが、清舟が台所から物音を聞いて戸棚を開くと、小さな女の子(宮崎莉里沙)が隠れていた。
女の子の名前はなる。
なるは、男前の清舟にぶしつけな質問を繰り返し、木戸に「この人は書道の先生だぞ。」と叱られる。
嫌がるなるを何とか追い出したが、家にいたのはなるだけじゃなかった。
中学生の美和(豊嶋花)と珠子(近藤華)もいて、アイドルのグッズやおもちゃやお菓子などを持ち込み、戻ってきたなるも含めて遊び出そうとする始末。
住人を無視した行動にイライラした清舟は、ヒステリックに3人を追い出し、鍵をかけた。
やっと一人になった清舟のもとに、引っ越しの荷物が届けられる。
運送屋さんは、家の前に段ボールを積み上げ、運び入れもしてくれず帰って行った。
するとそこへ、またなるが戻って来て運び入れを手伝ってくれる。
なるは、清舟の商売道具の書道道具が入った箱を玉手箱だと言って興味津々。
開けようとするなるに、清舟は「ばあさんになるぞ。」と言って触らせないようにした。
清舟は、荷物の中にあった1枚の写真を見つけ、引っ越すことになった事件を思い出す。
父親の自慢となれるような賞も取り、自分の書が博物館にも展示されたが、周囲には親の七光りだと聞こえみよがしにささやかれ、自分でも悩んでいた。
そこに来て、博物館の館長で書道界の実力者である八神(田中泯)に「ずいぶん型にはまった字を書くね。手本のような字と言うべきか。賞のために書いたものと言うべきか。実につまらん字だ。君は平凡という壁を乗り越えようとしたか?」と言われ憤慨。
皆がいる前で「俺がどれだけ苦労したかも知らないくせに!」とつかみかかり大事に鳴ってしまった。
事態を重く見た父・清明に人間として欠けている部分があると言われ、自分を見つめ直すために五島列島に来た。
そうこうしているうちに、今度は途中まで送ってくれたおじいさんが家に入っていて、漬物をくれた。
次に、家の管理人である木戸が、妻の朋子(山口香緒里)を紹介。
朋子は、じいさんはなるのおじいさんだ教えてくれた。
朋子はずかずかと家の中に入ってきて、ヤスばあちゃん(鷲尾真知子)、なるの友達の陽菜(寺田藍月)と、どんどん村の人が家にやってくる。
最初に家にいた中学生の女の子も戻って来て、みんなで荷物の整理を手伝ってくれた。
キレイに片付いた家で、なるが清舟が書いた字を見つけ「学校の先生が書いたような字」と言う。
清舟は、八神に言われた「型にはまった字」を思い出し「お前に俺の字の何が分かる!」と怒鳴り散らす。
書展に出す作品に集中したい。1人にしてくれ。と言ってなるを追い出した。
それから清舟は、部屋に閉じこもり何枚も何枚も字を書いていく。
自分には何が足りないのか?
「字というのは、基本が一番美しい。もし何か迷いが生まれたらいつでも基本に帰れ。」という父の言葉を信じて精進する。
後日。
集中し過ぎて倒れた清舟。
食事を届けてくれた木戸の高3の息子・浩志(綱啓永)に病院に運びこまれる。
睡眠不足と診断され入院。
病院には、なるの友達・陽菜の母・育江(田中みな実)が看護師として勤めており、清舟の担当をしてくれていた。
浩志は、清舟を「ちょっと頑張ればできる才能のかたまり。島で隠居生活なんて成功してるやつしかできない。」と言う。
浩志の言葉に疑問を持ったなるは、浩志を清舟の部屋に連れて行く。
清舟の部屋にはたくさんの字。
なるは「先生はな、こんなにたくさん書いてもまだいい字が書けないみたい。先生はな、才能がないからこんなにたくさん書いてもまだまだなんだな。才能ってよくわからないな。」とつぶやく。
浩志は、両親から平凡だと言われ、自分でも何もできないと思ってきたが、ここまで真剣に何かを頑張ったことあったのか?と考える。
清舟を「努力できるのが一番の才能」と言い、自分は全然足りてないと思うのだった。
一方。
入院中の清舟は、「書いている時が一番安らぐ。」と言い、無理に出て行こうとする。
「一日くらい書かなくたってなんとかなるでしょ。」言う育江。
清舟は、書道を始めてから1日も欠かしたことがないという。
東京で働いたこともある育江だけには、素直に悩みを打ち明ける清舟。
とりあえず一日休むことになった。
翌朝。
黙って病院を出て行った清舟に、東京にいる親友でマネージャーをしてくれている川藤鷹生(中尾明慶)から電話がかかってくる。
すぐにでも東京に戻ると言う清舟に、館長に謝れ。という鷹生。
干潮の言葉が許せず、全く謝る気のない清舟。
鷹生は「そんな気分で字書いてて楽しいか?お前が一番よくわかってんだろ?今のままじゃダメだって。変わらなきゃって。もうちょっと島でゆっくりしてこい。」と言って電話を切った。
変わらなきゃいけない清舟。
島の風景や、なるの言葉で感じたものとは?
島に来て最初にできた作品はーーー??
…というお話でした。
面倒くさい主人公!
自分が書いた字を館長に「型にはまった字。手本のような字。つまらない字。」と言われ、怒ってつかみかかり、東京にいられなくなった清舟。
島に来てから、何も知らないなるにも「先生が書いたような字」「お手本のような字」と言われ、いちいち怒ってるのが見ててしんどかったです。
お手本のような字で何が悪い!
って自分でっておきながら、言われたら怒るってどういうこと??
かなり面倒くさい主人公!
気が強いのがまた面倒です。
そんな気の強い主人公が、強引な島の人たちに振り回されていて、そこがこのドラマの面白いところなのかな??
ごはんの味が気になる
でも、郷長の奥さんに毎日ご飯作ってもらうっていいですよね!
清舟がうらやましい。
ちゃんぽんとか皿うどんとか作ってもらってるみたいですが…。
あと。
なるのおじいちゃんにもらってた漬物がおいしいって言ってたけど、どんな味かな?
清舟が食べてるシーンは、漬物ぐらいしかなかったので、もっと食べてるシーンも見てみたい!!
書道の作品を書くために島に来てるんだから、食は二の次かな?
もっと見たい!!
なるちゃんの言葉で学ぶ
清舟が住む家に、勝手に上がり込んで隠れていたなるちゃん。
最初見た時は、ありえない!信じられない!と思いましたが、追い出しても追い出してもどこにでも現れるなるちゃんに慣れてきました。
防波堤をよじ登っていく姿はハラハラしましたが、あのくらい小さい時ってあういう無茶するよな~と、自分の小さい時を思い出しました。
防波堤を上ってまで見る夕日を、どこでも同じと言い切る清舟になるちゃんが言っていた言葉。
「のぼってみないと分からない。見ようとしないと見られない。」なんて、大人びた言葉、子どもが言うかな~~?
受け止める大人の方が、色々迷ってるから意味があるように聞こえるだけ?
テレビの前で見てる私には、なるちゃんが棒読み気味なセリフ回しだからか、あんまり入ってこない。
でも、悩んでる清舟の心には響いているらしい。
なるちゃんの言葉と、清舟の悩みが今後もリンクしていくのでしょう。
あと。
なるちゃんの、服を着たまま海に入って沈まないようにする技なんか、豆知識として広めるのにもいいな~と思いました。
なるちゃんの言葉で、清舟も視聴者も何かしらを学んでいくドラマ。
夜8時くらいから放送すれば、なるちゃんの同年代の子どもも一緒に学べるのに。
子どもと大人が一緒に見た方がいいドラマだと思いました。
プライドが高い清舟が、なるちゃんだけじゃなく島の人の感覚に振り回されながらも、徐々に順応していくのが面白い。
清舟が成長していくのを見守っていきましょう!!
今週の字
なるちゃんと夕日を見て、家に帰った清舟。
館長や鷹生に言われた言葉、なると一緒に見た美しい夕日を思い出す。
そして、書き上げた文字が「楽」でした。
なんだよ、楽しかったんじゃねーか!
素直じゃない清舟に笑ってしまいます。
こうやって毎週何か1作品を仕上げていくのでしょうか??
2話は、島の伝統行事のお話みたいです。
伝統行事と書道。
どう絡んでいくのか楽しみです。
以上、ドラマ『ばらかもん』1話を見たネタバレ感想でした。