毎週夜10時よりNHK総合で放送中の、岡田将生さん主演ドラマ「昭和元禄落語心中」。11月30日に第8回が放送されました。
私は、このドラマを初回だけ少し観て、ちゃんと観始めたのは第4回からなので、内容が間違っていたら申し訳ありません。
菊比古と助六の関係
菊比古(岡田将生さん)と助六(山崎育三郎さん)は、同じ日に七代目有楽亭八雲(平田満さん)に弟子入りし、兄弟弟子として育った仲です。特に助六は「八雲」の名を襲名したいと子供の頃からずっと言っていました。
2人とも成長した昭和30年代。助六と菊比古は若手落語家としてそれぞれ活躍していました。どちらが先に真打ちになるか?師匠の七代目八雲が菊比古と助六どちらに「八雲」を継がせるのか、話題になっていました。
助六はずっと恋焦がれてきた「八雲」を襲名したいと周りに言いまくり、師匠から疎まれていました。また、七代目八雲は菊比古には、真打ちになる為には、恋仲である芸者のみよ吉(大政絢さん)と別れるように。と言っていました。
菊比古にベタ惚れのみよ吉は別れるくらいなら殺して、と言う情熱的な人でした。
自由奔放で、落語界の決まりを守らない助六の態度に、堪忍袋の緒が切れた八雲は、「八雲」の名を継がせるどころか破門にしてしまいました。
菊比古と別れたみよ吉と、将来の夢を断たれた助六は、お互い菊比古に傷つけられた者同士自然と近づいていき、やがて子供も出来ます。妊娠をきっかけに、みよ吉と助六は、みよ吉の生まれ故郷である四国へ行ってしまい、菊比古は一人東京に残されました。
四国まで助六を追いかける
孤独を感じながらも菊比古は、独り耐えてきましたが、師匠の死をきっかけに「八雲」を継ぐ事になりました。その為には助六の落語が必要と四国まで助六に会いに行きました。
助六は相変わらず自堕落な生活をしており、みよ吉が家を出て芸者をして稼いでいました。家には娘の小夏と助六だけでした。
助六は、菊比古との再会に喜びましたが、落語の世界に戻るのは拒否します。それなのに娘の小夏には落語を教えており、複雑な気持ちを抱えていました。
小夏は父の落語が大好きで、うどん屋で小さな落語会を開き、助六直伝の落語を披露し、小遣いを稼ぐなどしていました。
菊比古は、助六の生活を立て直す為、まずは家の掃除、宿屋のお風呂掃除の仕事などをさせます。助六は八雲の迫力に押されて言う事を聞くのでした。
時間がある時には庭先で小夏相手に、助六と八雲二人で落語をし、楽しい時間を過ごしていました。
菊比古も東京で一人で背負ってやってきた落語から解放され、楽しく過ごす事が出来ていました。
助六の望み通り「八雲」を継ぐ事はさせられなかったが、落語界に復活させようと、旅館の座敷を借りて、菊比古と助六の二人会をすることになりました。
そこへ七代目八雲の付き人だった松田(篠井英介さん)が東京から駆け付けました。助六は松田との再会にも感激し、抱きしめて喜んびました。
その時に助六が披露したネタが「芝浜」。家を出ていたみよ吉も観に来ていました。
心中
二人会は成功に終わり、旅館が部屋に泊まることになりました。
菊比古の部屋にみよ吉が押しかけてきて、「やっと迎えに来てくれた。」と言って菊比古に迫り、菊比古も受け入れます。
別の部屋で小夏と寝ていた助六でしたが、予感がして菊比古とみよ吉がいる部屋に乗り込み、二人が心中しようと話しているのを聞きます。
そして助六と菊比古が話しているうちに、窓際にいたみよ吉が外へ転落。とっさに助六がみよ吉を抱きかかえて一緒に転落しました。
それを助けようと菊比古が助六の襟をつかんで引っぱり上げようとしましたが、助六が菊比古の手を離し、「すまん、坊。頼んだよ。」と言い残して二人は落ちていきました。
八雲となった菊比古は小夏を引き取り、東京の師匠の家で育てることになりました。松田さんも一緒に小夏を育てました。
小夏は、八雲が来たから大好きなお父さんが亡くなったと恨み、八雲に「殺してやる。」と宣言。八雲も「殺してくれ」と引きませんでした。
小夏の妊娠と結婚
昭和50年代。成長した小夏(成海璃子さん)、八雲に弟子入りしてきた刑務所帰りの与太郎(竜星涼さん)、松田と八雲という微妙なバランスで暮らしていました。
小夏は誰の子かも分からない子を妊娠。出産すると言い出しました。大好きな父、助六の血を受け継いだ子が欲しいと考えていた小夏。子どもの父の名を八雲にも明かしませんでした。
与太郎は自分の子として育てたいと小夏に言っていましたが、断られていました。そして、小夏の子の父が、与太郎がかつて所属していたヤクザの親分だと分かります。
与太郎は親分のもとへ乗り込み、啖呵を切って自分が父親になると宣言。緊迫した場面ではありましたが、その啖呵があまりに流暢で聞き入ってしまった親分は、無礼な態度を取った与太郎を許します。
そして真打ちとなって三代目助六の名を継いだ与太郎は、子どもを出産した小夏と結婚する事になりました。
…というのが、第8話までのざっとした流れです。
聞き入ってしまう落語
このドラマは落語のお話なので、当然落語のシーンが出てきます。
私は「死神」という落語を、真打ちに上がる為に菊比古が練習するところから聞き入ってしまいました。
「おせえてやろうか。」とか「ほぉら、消える。」というセリフがゾクゾクきました。
本物の落語をちゃんと見た事はありませんが、八雲役の岡田将生さんの落語に入り込んでしまいました。もっと観たいと思いました。
「死神」は、柳家喬太郎さん演じる落語家に直接教えてもらってたんですが、その柳家喬太郎さんの指導シーンもぞくぞくしました。
演出だとは思うんですが、薄暗い部屋でひたすら稽古。「死神」というネタの気味悪さを際立てていたように思いました。
って、落語のことを何も知らない私が言う感想なんて、落語をよく知ってる人からしたら、ちゃんちゃらおかしい話だとは思いましたが、感じるものがあったので書かせていただきました…すみません。
あと、山崎育三郎さん演じる二代目助六の「芝浜」も、軽快な語り口でとても聞きやすく、情景が浮かぶようでした。
落語って、聞いている人間に想像させる芸なんですね。ドラマの中なので、ほんの一部分だったとは思いますが、入り込んみました。
もちろん、第8話で三代目助六を継いだ与太郎の「芝浜」も聞き入りました。
このドラマ、メインの落語が面白いです!
みよ吉が美しい!
今回何といっても、みよ吉役の大政絢さんがとても美しいです。岡田将生さんとのラブシーンは生々しかったです。
もともとお綺麗な方だと思ってましたけど、今回芸者の役で、口紅も強い赤だったりして、とても色気がありました。
目の動かした方とか、手の動きとか、顔の美しさだけじゃないんですよね!みよ吉が出てくると構えてしまっている自分に気付きました。
とても菊比古を愛していて、命がけというのも魅力でした。
これまで私は、大政絢さんが出演するドラマをあまり観ていなくて、注目もしていなかったんですけど、「昭和元禄落語心中」でグッと掴まれました。いい女優さんだったんですね~!
知らなかったです。菜々緒さんとは違った悪女も演じられるのでは?
期待の女優さんだと思いました。
若手俳優さんたち演技に引き込まれる
落語が引き込まれるのも、色気に引き込まれるのも、出演してる若い俳優さんたちが素晴らしいからだと思います。
正直、これまで主演作も多いのに、岡田将生さんをあまり見て来てはいませんでした。
しかし、今回の言葉遣いとか落語シーンとか、とても魅力的でビックリしました。
山崎育三郎さんの自由奔放だけれど繊細な人の演技も素晴らしかったです。
二人とも、失礼ながらこれまであまり注目してきてなかったので、とても驚きました。
第4回からしっかり観始めましたが、なんで最初からちゃんと観なかったんだろうと後悔しています。
主題歌はゆずの「マボロシ」
助六は死んでいるので、幻で出てきます。山崎育三郎さんが黙って八雲の側に出てきます。その黙ってるだけの演技をする山崎さんもいいです。
ちなみに主題歌も「マボロシ」というタイトルでゆずが歌ってます。歌番組で北川悠仁んが、いつもの元気なゆずとは違う感じの曲と言ってました。
でも私はゆずの曲は、元気な曲よりも「逢いたい」とか今回の「マボロシ」とかの方が好きです。二人の声に合ってると思います。
「マボロシ」はこのドラマの内容に合っていて、いつもドラマの終わりにかかると涙が出そうになります。
あまりこのドラマは注目されていませんが、それではもったいないですよ!
「昭和元禄落語心中」もいいドラマですよ!!というのを伝えたいです。
皆さん、是非こちらもご覧になってください!!!
もうあと少ししか放送が残ってません!!
ちなみに、このドラマは漫画が原作だそうです。↓