BSプレミアムで放送中の『にっぽん縦断こころ旅』。
『にっぽん縦断こころ旅』は、俳優の火野正平さんが視聴者の方のこころの風景を自転車でめぐる旅番組です。
11月4日~11月8日は岡山県です。
879日目、岡山県4日目は真庭市の旅
11月8日放送分、岡山県4日目は、真庭市の久世河川公園でオープニングでした。
お手紙の内容
今回のお手紙は、高知市の50歳男性から。
こころの風景は、真庭市樫西の山生(さんしょう)にある「足尾滝」です。
足尾滝は、岡山三大河川のひとつ、旭川の支流・目木川のそのまた支流・余川のそのまた支流(名前は不明)…を、流れに沿って3kmほど遡った場所にあります。
滝の入り口には鳥居があり、石段を上がっていくと落差20mほどの小さな滝があり、右手には「足の神様」としてご利益がある小さな祠が祀られているそうです。
お手紙の方が足尾滝を最後に訪れたのは、今から30年前。亡くなったおじいさんとでした。
真庭市の久世町に生まれ育ったお手紙の方は、当時高知の大学に通っていました。
在学中19歳で車の免許を取ったが、学生の身分で車が買えるわけがなく、当時付き合っていた彼女とドライブがしたい一心で、車を手に入れるのが念願だったというお手紙の方。
夏休みに帰省した際、自動車屋さんを経営している同級生のお父さんに相談すると、けしてカッコいいとは言えない軽四自動車を、格安で売ってくれることになったそうです。
諸費用込みで13万円!
厳格なお父さんに相談するのがなんとなく憚られ、お手紙の方が頼ったのは当時まだ元気だった91歳のおじいさんでした。
実家の近くで一人暮らししていたおじいさんを訪ね「車が欲しいので13万円貸してほしい。」と相談。
おじいさんは「そうか。」と言い13万円を貸してくれたといいます。
「ありがとう!絶対返すから。」とお礼を言い、その足で車を買い受けにいったお手紙の方。
すぐにおじいさんの家に取って返し、念願の車を見せると「よかったな。」と笑顔のおじいさん。
何か恩返しがしたくて、おじいさんを車に乗せてドライブに出かけたそう。向かった先が、おじいさんの家からおよそ10km離れた足尾滝です。
その時、おじいさんが足を痛めていて、「足が痛い。」が口癖になっていたからです。
おじいさんの脇を抱え、石段を上り、ひんやりとした空気に身を包まれとても爽やかな気分になったといいます。
一緒に祠に手を合わせると、おじいさんはお手紙の方の方を向いて「ワシの足もまた良うなる気がする。連れてきてくれてありがとう。」と言ってくれたそうです。
正平さんに、これから元気にペダルを漕ぎ続けられるよう、おじいさんとの思い出の滝を訪れてほしい。というお手紙でした。
旭川の支流をたどり、およそ12km先の「足尾滝」を目指してスタートしました。
ランチはカレーうどんのきつねつき
ランチは、手打ちうどん屋さんで取ることに。
正平さんは、カレーうどんにきつねを入れて欲しいと注文していました。
お店の方は「カレーのきつねいうのは初めてですね~。」とおっしゃっていました。
「そうですか?僕の国ではほぼ入ってるんですよ!」と得意げに返す正平さんでした。
きつねが2つも入っていて、満足そうな正平さん。「きつねはうまいわ!甘いですね。」と大喜びでした。
私は入れたことないですけど、おいしいんですか??
正平さんの様子を見てるとおいしいんだろうなぁ…。と予想します。
こういう注文の仕方、よくしてますよね。正平さん。
余川でカワセミ見つける
支流をたどっていると、目木川沿いに出ました。1個目の支流です。
樫西も、足尾滝の地名も出てきました。次は余川沿いに入りました。
川の水のきれいさを見ていた正平さんが突然「ああ!いたいた飛んだ!」と叫びました。カワセミが川の上を飛んだようです。
「ああ残念!あ~って言っちゃったからいけないんだな。カワセミだよ!ちょっと映った?」と後ろのカメラマンさんに言ったものの、映ってませんでした。
今度は声に出さず、腕を上げて合図すると言う正平さんでしたが、守れるのかなぁ??
今回の冒頭で正平さんが行っていましたが、初日はウリ坊、2日目はナマズ。3日目はたぬきが横切ったけど間に合わなかったそうです。今回はカワセミを見つけたのに、撮ることは出来ませんでした。
ウリ坊が出た!と言っていたのは月曜朝版で見ていましたが、たぬきも出てたんですね!
カメラ撮影が間に合わず、4日連続で幻の生き物になってしまいました。
岡山に入って、見つけた生き物が撮影できないことが続いています。
…と、ここまでが「朝版」でした。
3kmの上り坂に苦戦する
「とうちゃこ版」では、余川沿いをさらに進み、足尾滝の案内板が出た矢印通りに道を曲がりました。
そして余川の支流、山生川沿いの道に入りました。ここから足尾滝へは3㎞!
上り坂ずっと続きます。
出発前に監督がこの最後の3kmを「足が頭を使って…」と言っていましたが、軽トラどころか、車の1台も通りません。
「軽トラでも通ったら、頭使うのに、何も通らん!!」とキレる正平さん。
仕方なく上り坂を上っていると、正平さんが「軽トラが落ちてる!」と言いました。道路の端に軽トラが1台止まっていたのです。
チャリオを降りてここで休憩。
息を整えながら、川を挟んだところでこちらにずっと背を向けて草引きをしている男性がいました。
黙って男性が振り返ってくれるのを待っていた正平さんでしたが「あのお父さんね、一回もこっち向かんのよ。一心不乱。」と言います。
カメラさんが男性の後ろ姿を映しましたが、本当に一向にこちらに気づく様子もなく、草引きをしていました。
軽トラは諦めて、再びチャリオで坂を上る正平さん。
傾斜はそれほどキツくありませんが、なんせ距離が長い!!
「あかん!」と言って立ち止まり、息を整える正平さん。
「みんなコースを選んだ人たち…。お手紙の人たち…。70になって自転車でここ来て、しんどかったんやろなって思え!ボケ!ホンマに。」と下を向きながらつぶやく正平さん。
スタッフさんが「小さい声が一番怖いですよ。」と笑います。
これは大変そうでした!!
カーブがあって先が見えないし、いつまでも坂が続くし…。
正平さんは「これはだな。わしゃもう本当に、お金も要らん。仕事ももう要らん。マージャンももうしません。女はちょっと…だけど…。平らにしてくれ~!!たのむ~!ぐわんとかなって真っ平にならへんかなぁ…。」と、低いトーンで続けて言いました。
でもこれですっきりしたのか「はぁ!楽になった。ようおし!皆の者!あと7、800であるぞ!」と言ってまた走り出しました。
しかし、その後また立ち止まり「何遍も言うけど、お手紙は車で上がったんやんな?」と確認し、「エライ山ん中入ってきたな…。車で初めて運転していくのも、おっかなかったやろうな。」と、自分も今苦しいのに、お手紙の方の当時のことを想像して思いやってくれる正平さんの優しい言葉に感動しました。
こうやって正平さんが、お手紙の方のこころの風景に寄り添う気持ちが見えるのが、この番組の人気がある一つの理由だと思います。
愛があるんです!正平さんには。
愛がある正平さんが走る旅だからこそ、『こころ旅』も愛されるんです!
…なんて、いち視聴者は勝手に解釈して喜んでます。
正平さんにとってはいい迷惑でしょう!きっと。
こころの風景
その後も立ち止まって休憩し、グチりながら鳥居を発見!
足尾神社にとうちゃこ。
「チャリオよう来たな。この上に滝があるねんて。めまいするわ。」とチャリオとスタッフさんたちをねぎらう正平さん。
よろけながら神社の階段を上り、滝の前に着きました。
「かわいらしい滝や!ここに祠がある。上がってきたよ!」と言う正平さん。
祠に手を合わし「もうちょっと旅があるんで、足が無事でありますように、お願いします。ただ言いたいことは、ここへ上がってくるまでにだいぶ足痛なった。」と報告していました。
滝は小さい滝でしたが、途中で流れが曲がっていたりして、キレイな形をしていました。
正平さんは、滝の前に座りお手紙を読みました。
「朝版」では放送されていませんでしたが、おじいさんとお手紙の方のその後が、お手紙に書かれていました。
お手紙の方は大学卒業後そのまま高知で就職し、おじいさんはその年94歳で亡くなったそうです。
結局借りたお金は返さないままだったとのこと。
「いやホンマに、滝も全然大きくないけど、かわいい滝だけど、なかなかええもんやでこれ。なんか癒された気分になる。」と言ってしんどかった岡山最後の日を終えた正平さんでした。
めまいもしていたみたいです。
岡山県最終日。足尾滝。
滝の前で祠を見てお手紙の内容を聞いてると、涙が止まりませんでした。
連れてきてくれてありがとう。なんて、お金を貸してくれただけでも嬉しいのに、連れてきてくれてありがとう、まで言ってくれるなんて…。
優しいおじいさんだったんですね。
亡くなるまでに足は治ったのかな?痛みなく過ごせたのかな?
正平さんもここに来るまでにとてもしんどうそうだったし、この周辺で暮らすには足腰が強くないと大変だったんじゃないのかな?と色々想像を膨らませてしまいました。
いい旅でした。
来週は広島県の旅です。
『こころ旅』の放送時間は?
朝版は、月~金の朝7時45分から15分。月曜はその週のダイジェスト。本番の旅は火~金に放送です。
とうちゃこ版は、夜7時から30分。火~金の放送です。
再放送は?
朝版の再放送は、同じ日の朝11時45分から。
とうちゃこ版は、土日の朝11時から2日分ずつ放送。
土日の再放送の時間は、変更されることがあるのでご注意ください。