BSプレミアムで放送中の『にっぽん縦断こころ旅』2019春。
火野正平さんと、NHKのチームこころ旅の皆さんの、2015年に発売された『人生下り坂最高!』という本を読みました。
この本は、火野正平さんが読者に話しかけてくれるような形で、『こころ旅』への思いや感想、度々話に出てくる大垣や大阪にいた頃のなど、生い立ちも含めて詳しく語られていました。
その語り口は、『こころ旅』で視聴者やチームこころ旅のみなさんに話している言葉そのままで、まるでその場にいて話してくれてるようで、とても読みやすかったです。
合間合間で、チームこころ旅のメカニック担当水崎さん、カメラマンの新井さんの話もあったり、これまでの旅を何か所か取り上げて、旅の写真と共に、担当した監督のコメントが載っていました。
おれには希薄なんだ、家族愛みたいなもんが
『こころ旅』に送られてくるお手紙の多くが、家族の話。
でもこの本では、
ーーーおれには希薄なんだ、家族愛みたいなもんが
と正平さん自身の事が書かれていました。
正平さんは、高校生で家を出て、お母さんに会いたいとかお父さんどうしてるだろうとか、思うことはなかったのだとか。
それよりも好きな女性の方がずっと大事だったそうです。
薄情かもしれないと振り返ってらっしゃってますが、高校生ぐらいなら家を出たいと思う気持ちが出てくる頃なんじゃないかと思います。
出来ない人の方が多いから、出てないだけで、家にいても心は離れてる家族なんて他にいくらでもいると思います。
正平さんがお手紙を読んでる時、とても情感がこもってるように思ってたので、ご自身で家族愛が希薄だと思ってることが意外だと思いました。
『こころ旅』を見ていたら、しょっちゅう娘さんの話とか奥さんの話とか出てくるし、家族愛が希薄ってことはないんじゃないかと思いますけどね~。
正平さんは気持ちを抑えているんでしょうけど、視聴者にはバレてると思います!
まぁ、ただ、二番目のお父さんに対する葛藤はあったようなので、正平さんが希薄って言ってる家族愛とは、育った家での家族愛ってことなんでしょう…。
昨年の土浦の時に話に出てきた、妹さんのこともチラッと本に書かれてました。
正平さんと自転車との付き合い
『こころ旅』を見ていて一番素晴らしいと思うのが、正平さんが自転車の乗りこなす姿です。
正平さんは、自転車を幼い頃から乗っていて、中学高校とサイクリングクラブにも入っていたそうです。
12歳からはじめた子役の頃のギャラは、全部自転車につぎ込んでいたほどで、六甲山に登ったり、琵琶湖を一周したこともあるそうです。
正平さんが長くチャリオに乗っていられる理由が、この本を読んで分かって、納得しました。
雨の日の道路にある鉄板の部分の通過の仕方や、体重移動など自転車に乗っていると自然と身についたらしいです。
お尻が痛くなったこともないんですって~。
この本では、正平さんの話に加えて、メカニックのミズさんがチャリオのパーツについて詳しく解説されてました。
ちゃんと正平さんの体に合ったものを選んで、組み合わせてるらしいですよ!!
私は自転車に詳しくないのでよく分かりませんでした…。
旅を続けていられるのは何故?
『こころ旅』がずっと続いてるのは嬉しいんですけど、しんどくないのかな?って思ってました。
けど、全然心配する必要がないのが分かりました。
この本によると正平さんは、もともと「帰る」という感覚があまりないーーーのだとか。
で、ここで出てくるのがこの記事のタイトルでも取り上げた言葉。
ずっと旅をしていても、おれ、たぶん平気なんじゃないか。
これってすごい言葉だなと思いました。そんな人いるんだな~と驚きました。
旅先でも、ドラマや映画の撮影現場でも、どこでもリラックスした空間になるってことなんでしょうか??
本当に『こころ旅』って番組が、正平さんに合ってると思いました。
この本では、正平さんがテレビでは話してない話もたくさんあって、読んでいるうちに、まるで正平さんが直接自分だけに話してくれてるみたいな感覚になりました。
番組をもっと面白くしてくれるいい本でした。
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