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石原さとみ主演『高嶺の花』最終回観た感想

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2018年7月11日~9月12日まで水曜夜10時に放送されていた石原さとみさん主演ドラマ『高嶺の花』、今週最終回を迎えました。

私は7月の放送開始当初の4回は、観ていませんでしたが、8月のお盆前に実家に帰った時、母が石原さとみさんが好きだという事で観ていたので、一緒に観ました。

第一印象は「韓流ドラマみたいだな。」でした。名門の家、キレイな衣装、権力争い、そして身分違いの恋。

 

www.ntv.co.jp

 

 

もくじ

 

古い言葉遣いに心掴まれた

観始めて引っかかったのが、石原さとみさん演じる月島ももが話す言葉。今の若い子が話す言葉とはちょっと違い、センチメンタルのことを「おセンチ」と言っていて、古い!と思いました。

 

「おセンチ」という言葉で思い出した少女小説

私が小中学生の時、講談社ティーンズハート文庫という10代の女の子向けの小説が大ヒットしていて、漫画家である折原みとさんや、小説家の青山えりかさんらの作品が、私の周りではよく読まれていました。

しかし、私は倉橋燿子さんという作家が好きで、他の作家さんは漫画から抜け出したようなファンタジーや、恋の1冊完結の小説が多かったのに対して、倉橋燿子さんは一味違う作風であり、ひとつの作品を長く書くタイプの人でした。

どんな作品を書いていたかと言えば、1巻でまず、10代の女の子がこれまでの人生をひっくり返される逆境に見舞われます。

打ちのめされる主人公が、逆境によって知った自分自身と周りの人たちの心の闇に傷つき、やがて受け入れて、家族、友達、恋する相手との関係を築いていきます。

そしてその中で自分自身の夢も見つけていく、といった成長物語を描くという作品が多かったです。

倉橋燿子さんの作品で私が好きなもの

・風を道しるべに…(全10巻+続編5巻+完結編3巻)

・さようならこんにちは(全20巻)

・女ともだち(全8巻)

これらは長編で面白かったです。読みながら泣き、怒り、笑いました。

 


さようなら こんにちは〈1〉 (講談社X文庫―ティーンズハート)

何故、倉橋燿子さんの話をしたかというと、石原さとみさんが『高嶺の花』で言っていた「おセンチ」という言葉が、上記の『さようならこんにちは』ででも、出ていたんです。

その時点(80年代後半から90年代はじめ)でも古い言葉だったのに、21世紀の若くて人気のある女優さんが言った事に衝撃が走りました。

もしかしたら、私が観ていなかった最初の4回までで、何か伏線がある言葉だったのかもしれませんが、懐かしく思ったのと同時に「何故今?」と思い、がっちりと心掴まれてしまいました。

そしてもっと色々出てくるのでは?と思い、それから最終回まで欠かさずに観てしまいました。

 

 

やはりメインは、ぷーさんとの恋

峯田和伸さん演じるぷーさん(風間)は、芸術家であるももを理解する為、図書館でたくさん本を借りて読み漁るシーンが何度も出てきました。

本で得た知識と、十朱幸代さん演じる母が言っていた、恋愛に関する言葉を織り交ぜて考えて、とんでもない行動をするももを、包み込むように寄り添っていました。

 

聖人ぷーさんが人間に

私は、傷つけられまくっているのに、どうしてそんな聖人でいられるんだろう?こんな人、現実的じゃない!と思っていました。

しかし、今回の最終回で、ぷーさんがももから決定的な別れを告げられたシーンを見て、今までの疑問が解決しました。

最終回になって初めて、ぷーさんはとんでもなくみっともないすがり方をしてみせたのです。

今までどれだけ傷つけても、全て自分の言う通りに動いてくれたぷーさんが、全力で拒否してくるのを見て、ももは戸惑いながらも決意は揺るがず、去っていきました。

ぷーさんは、商店街の仲間たちの前で大泣きして悲しみます。そして英雄になると言って、危険な崖の上に咲く、一輪の百合を摘みに山へと出かけ、怪我をしながらも見事摘んできたのです。

 

私はこのぷーさんの変化を見て、とても安心しました。ぷーさんも人間だったんだ、と思って。

今までただ、色んな知識も得て、お母さんの言葉も思い出していたのはただ、ももを振り向かせる為に動いてきたんだと。カッコいい事を言えたのも、傷つけられた時の微笑みも、いつかももを振り向かせたいと思っていたから。

「生きていてくれてさえいればいい。」とかいう言葉も作戦だったのでは?なんだ、なりふり構わずカッコ悪くやってただけなんだ、と思いました。だって、振られた相手をまるで神様のように崇める事なんて出来ます?

やっぱり「生きていてくれさえいればいい。」って言いながらも、どっかあわよくばって気持ちは人間にはありますよ。

 

ももはぷーさんの熱意で自分自身を取り戻し、さらに進化させて華道家として大きく成長を遂げます。家元である父、月島市松(小日向文世さん)の思う通りにはいかなかったけれど。

ぷーさんへの愛も隠さず、正面からぶつかっていく事にしたのです。

ぷーさんは、ももを振り向かせることが出来たのです。

 

 

終わり方はスッキリ

最終回で家族間の歪みも、家元問題、そして恋愛も全て綺麗に話がつながって美しく話が終わったと思います。心を取り戻したももは、本当に美しかった。

途中からでしたが、観てよかったと思いました。とんでもない設定だと思ってましたけど、皆収まるところに収まったし。

 ちなみに私は、なな役の芳根京子さんがとても好きです。策略にハマり、闇を持った時の演技には度肝抜かれました!あんな演技が出来る女優さんだったなんて!これから期待の女優さんだと思いました。

 再放送があるなら、観てなかった4回までも観ようかなと思います。

 

 

『高嶺の花』と同じ野島伸司さん脚本ドラマ『101回目のプロポーズ』の感想も書いてます。よかったらこちらもご覧ください。

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