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大河ドラマ 青天を衝け 第18回「一橋の懐」を見た感想とネタバレあらすじ

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NHKで放送中の吉沢亮さん主演の大河ドラマ『青天を衝け』。6月13日に第18回が放送されました。www.nhk.or.jp

前回、第17回の感想はこちら。↓

 

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おもな登場人物

  • 渋沢栄一(篤太夫):吉沢亮さん…渋沢家中の家(なかんち)の長男。剛情に自分の意思を通す強さがある。よくしゃべる。成長して商売の面白さを知り意欲的に働く一方で、百姓が武家に虐げられる社会の仕組みに疑問を持ち、世の中を変えたいと考えだす。長七郎から聞く江戸の話を聞いているうち、尊王攘夷の考えに目覚め、喜作も江戸に行った時かされたところで自分も江戸に行きたいと父に願い出て、江戸に出る。江戸で出会った志士たちに影響を受け、攘夷志士となる。惇忠が立てた横濱焼き討ち計画を長七郎に命がけで止められ中止。八州廻りから逃れるために喜作と旅立ち、以前知り合った一橋家家臣の平岡のおかげで無事京に入り長七郎に文を送って呼び寄せる。が、長七郎が上京途中で殺人事件を起こして捕らわれ、幕府に攘夷の思いを書いた文が幕府に渡ってしまう。栄一と喜作が上京の際に、平岡の家臣として上京したため幕府から一橋に問い合わせが来て、平岡から改めて一橋に仕官するかどうか?の決断を迫られる。長七郎を助ける手立てが見つかるかもしれないと思い、一橋家の仕官することになった。

渋沢家・中の家

  • 渋沢市郎右衛門:小林薫さん…栄一の父。中の家を立て直すために婿養子に入る。勤勉家で一日中働いている。栄一が幕府批判し出したことを何度も叱る。
  • 渋沢ゑい:和久井映見さん…栄一の母。「みんなが嬉しいのが一番」と栄一に教える。
  • 渋沢千代:橋本愛さん…栄一の従妹で惇忠、長七郎の妹。栄一の妻。口数少なく控えめだが芯は強い。
  • 吉岡なか:村川絵梨さん…栄一の姉。はっきりとした物言いをする。同じ村の人に嫁ぐ。
  • 渋沢てい:藤野涼子さん…栄一の年の離れた妹。お兄ちゃん子。

渋沢家・新屋敷

  • 渋沢よし:成海璃子さん…けんかの仲裁をした喜作に一目惚れし、自ら結婚を申し出る。結婚後は喜作を尻に敷き、栄一と喜作が上京してからは千代を支え夫の留守を守る。

渋沢家:東の家

  • 渋沢宗助:平泉成さん…栄一の伯父。東の家の当主。血洗島村の名主として市郎右衛門と共に村をまとめる。
  • 渋沢まさ:朝加真由美さん…栄一の伯母。一言多いが根はいい人。

尾高家

  • 尾高惇忠(新五郎):田辺誠一さん…栄一の従兄。尾高家の長男。従弟である栄一たちに剣術などを教える。水戸の斉昭の尊王攘夷の考えに傾倒。各地から来る若者らを受け入れて尊王攘夷の考えを広めている。老中安藤を討つ計画に走ろうとしていた弟・長七郎を引き留め、自分の計画に参加するよう説得した。その後、逆に長七郎に自分の計画を命がけで止められる。上京の途中で殺人事件を起こした長七郎を救おうと動いてる。水戸の騒乱に関わりがあると疑われ、岡谷の陣屋に捕らえられる。
  • 尾高やへ:手塚理美さん…栄一の伯母。惇忠、長七郎、千代、平九郎を育てた母。
  • 尾高長七郎:満島真之介さん…栄一の従兄。神道無念流の剣豪として名をはせるようになっていく。剣術修業しに来た真田に誘われ江戸に行き、尊王攘夷を掲げる若者たちと交流する。志士の河野と共に坂下門外の変に加わるつもりだったが、惇忠の説得により断念。上州に逃れたのち京へ逃れていたが故郷に帰ってきて惇忠らが立てた横濱焼き討ち計画を知り、命がけで中止させた。以後、情緒が安定しない様子。上京した栄一からの文で上京する際、気の迷いから人を斬ってしまい、幕府に捕らえられる。
  • 尾高平九郎:岡田健史さん…栄一の従弟。
  • 尾高きせ:手塚真生さん…惇忠の妻。
  • 尾高勇:和田葵さん…惇忠の娘。 

 

一橋家

  • 徳川慶喜:草彅剛さん…水戸藩藩主・徳川斉昭の七男で徳川幕府最後の将軍となる。父・斉昭の期待を一身に受け、厳しい教育を施される。一橋家当主の後継が亡くなったことで、老中阿部正弘の推薦で一橋家に養子に入る。刑部卿となった自分を政界に復帰した父・斉昭が頼ってくるが将軍になる望みはないと言い切るが、いざ家茂が将軍となると寂しさを感じる。井伊直弼から隠居を言い渡され邸内の一室に籠る。謹慎中に父斉昭が亡くなり、親不孝をしたと泣いた。井伊大老が亡くなったことで政界復帰。将軍後見職に就き京に入ったが、攘夷ばかり口にする公家や天皇をどう説得すればよい分からない。自分を政界復帰に推してくれた島津久光とは合わない。栄一と出会ったことで徳川を守ると覚悟を決め、薩摩の政治介入を阻止しようと、中川宮の前で久光、春嶽、伊達を「天下の大愚物」と言って朝議参与を解散させてしまう。
  • 美賀君:川栄李奈さん…慶喜の正室。気性が激しい一面がある。
  • 徳信院:美村里江さん…一橋家当主・徳川慶寿の正室となるが死別。徳信院と名乗る。慶寿の後継が亡くなり、養子に来た慶喜にとっては養祖母となる。
  • 中根長十郎:長谷川公彦さん慶喜の側用人。
  • 平岡円四郎:堤真一さん…慶喜の側近。安政の大獄で甲府にやられたのち、一橋家に戻りたいと懇願。慶喜のもとに戻る。その後、川村が見つけてきた栄一と喜作を一橋家の家臣にスカウト。一度は断られたが、長七郎の事件をきっかけに再び誘い、一橋家に仕官させた。黒川と共に政で慶喜が有利になるよう働く。池田屋事件をきっかけに尊攘派弾圧をする慶喜をたぶらかす存在と恨まれ、水戸浪士に命を奪われる。
  • 平岡やす:木村佳乃さん…円四郎の妻。
  • よね:高野渚さん平岡家で働く女性。
  • 川村恵十郎:波岡一喜さん…一橋家の家臣。
  • 猪飼勝三郎:遠山俊也さん…代々続く一橋家家臣。
  • 黒川嘉兵衛:みのすけさん…慶喜の側近。平岡と一緒に慶喜が公家たちに動く。
  • 原市之進:尾上寛之さん…慶喜の側近。
  • 渋沢喜作(成一郎):高良健吾さん…栄一の2歳年上の従兄で幼馴染。渋沢一族「新屋敷」の長男。千代との結婚を望んでいたが、千代と栄一が思い合ってると知り身を引き、自分はよしと結婚。江戸に出て尊王攘夷の考えに触れ攘夷志士となる。惇忠が立てた横濱焼き討ち計画を長七郎に命がけで止められ中止。八州廻りから逃れるために栄一と京へ旅立つ。栄一共に一橋家に仕官する。
  • 伝蔵:萩原護さん…中の家の作男で、栄一らと共に勉学や武芸を学ぶ仲。のちに一橋家の家臣となった栄一と喜作に呼ばれ、一橋家家臣となる

水戸藩

  • 吉子(登美宮):原日出子さん…水戸藩の元藩主・斉昭の妻で慶喜の母。公家出身。
  • 徳川慶篤:中島歩さん…斉昭の跡を継いだ水戸藩藩主。慶喜の兄。
  • 武田耕雲斎:津田寛治さん…水戸藩の元家老。尊王攘夷派の水戸藩士。天狗党の乱を押さえる立場だったが、小四郎に懇願され総大将の立場に。悲惨な最期を遂げる。
  • 藤田小四郎:藤原季節さん…東湖の息子。のちに天狗党の乱を起こす。
  • 市川三左衛門:神農直隆さん…諸生党。天狗党討伐に名乗り出る。
  • 金井国之丞:山科圭太さん…天狗党の乱を成功させるために資金と兵の調達に惇忠のもとを訪れ断られる。
  • 田丸稲之衛門:木村靖司さん…天狗党首領。
  • 鳥居頼兵衛:小林幸彦さん…天狗党の乱では水戸の赴き戦う。
  • 榊原新左衛門:岡雅史さん…水戸藩家老。
  • 松平昭徳:板垣李光人さん…斉昭の十一男。慶喜の異母弟。将軍となった慶喜の代わりにパリ万博へ行き、随行する栄一と特別な絆を結ぶことになる。明治なると慶篤の急逝で水戸藩主になる。

江戸幕府

  • 徳川家茂(慶福):磯村勇斗さん…家定が次期将軍にと決めた14代将軍。
  • 天璋院:上白石萌音さん…家定の正室。薩摩藩主島津斉彬の養女として慶喜を将軍後継にする密命を持っていた。家定の急逝で天璋院と名乗る。
  • 歌橋:峯村リエさん…家定の乳母。家定から信頼が厚く、慶喜を後継にするのを反対し、紀州藩の慶福を推す。
  • 和宮:深川麻衣さん…公武合体の政策で14代将軍家茂に嫁いだ。
  • 川路聖謨:平田満さん…勘定奉行。師と慕う人の息子・平岡円四郎を慶喜の側近に推薦する。将軍継嗣問題で敗れ、西丸留守居役を命じられる。その後また外国奉行に復帰。
  • 永井尚志:中村靖日さん…ペリー来航後海防掛となる。海防参与となった徳川斉昭の過激さに振り回される。将軍継嗣問題で処分される。その後大目付となり慶喜を支える立場となる。
  • 土方歳三:町田啓太さん新撰組副長。栄一とはある任務で一緒になり、同じ百姓出身と言うこともあり意気投合。鳥羽伏見の戦いで敗れた後、各地へ転戦したのち、榎本武揚や喜作と共に箱館に渡り五稜郭を占領。新政府軍と戦って壮絶な戦死をする。
  • 栗本鋤雲:池内万作さん…奥医師から蝦夷地へ左選され、箱館奉行組頭となり功績が認められ目付となり、さらに外国奉行になる。
  • 阿部正外:眼鏡太郎さん…老中。
  • 小栗忠順:武田真治さん…勘定奉行。幕府の戦力増強を図る。
  • 田沼意尊:田中美央さん…天狗党征討総督。降伏していた天狗党を斬首にした。
  • 柴田剛中:江端英久さん…

 

朝廷

  • 孝明天皇:尾上右近さん…幕府より攘夷を訴える水戸を頼りにする。和宮を嫁がせる事で幕府に攘夷を要求する。
  • 中川宮:奥田洋平さん
  • 岩倉具視:山内圭哉さん…公武合体のメリットを孝明天皇に説く。
  • 三条実美:金井勇太さん…攘夷志士たちに押され、幕府に攘夷せよと言う。
  • 二条斉敬:森敬一朗さん
  • 准后夙子:辻本みず希さん
  • 祐宮:柴崎涼吏さん

長州藩

  • 井上聞多(馨):福士誠治さん…尊王攘夷派の長州藩士だったが、伊藤俊輔らとロンドンに渡り開国派に。維新後は大蔵省に入り、栄一はその右腕となる。
  • 伊藤俊輔(博文):山崎育三郎さん長州藩士。
  • 来島又兵衛:笠原竜司さん…

 

薩摩藩

  • 島津久光:池田成志さん薩摩藩の国父。公武合体を成すため軍を率いて上洛。雄藩による政治参画を実現するため「参与会議」を発足。慶喜とは横濱鎖港の件で対立する。政治の裏工作をことごとく一橋に潰され、次第に徳川打倒へと考えを変えていく。
  • 西郷吉之助(隆盛):博多華丸さん…薩摩藩士。公武合体実現のため、流罪を赦免されて藩政復帰。一橋家の命で大坂に来ていた栄一と出会う。
  • 大久保一蔵(利通):石丸幹二さん…久光の側近として公武合体のために上京。腹の内が読めない慶喜を警戒。明治の新政府では大蔵卿となり、部下となる栄一と意見が対立する。
  • 五代才助(友厚):ディーン・フジオカさん…薩摩藩士。長崎遊学の経験から世界情勢に精通。貿易による富国強兵を唱えてイギリスに留学中、フランス万博の情報をいち早く得て薩摩藩として参加を実現。幕府の威信を落とす。この時幕府側として参加していた栄一とは、のちに「西の五代、東の渋沢」と呼ばれる実業家となる。
  • 川村純義:日向丈さん…

諸藩

  • 松平春嶽:要潤さん…前福井藩主。慶喜の優秀さを見抜き、将軍後継に推すために奔走したが敗れ、井伊に隠居、謹慎を命じられたのち、政界復帰。
  • 伊達宗城:菅原大吉さん…第8代宇和島藩主。将軍継嗣問題で慶喜を推して隠居謹慎に処されたが、久光の公武合体運動で政界復帰。朝議参与に任命される。久光や春嶽と共に開国を唱え、慶喜と対立。
  • 山内容堂:水上竜士さん…第15代土佐藩主。将軍継嗣問題で慶喜を推して隠居謹慎に処されたが、のちに朝議参与に任命される。慶喜に大政奉還を建白する。
  • 松平容保:小日向星一さん…会津藩主。幕府から命じられて攘夷派が多くいる京の治安維持のため、病をおして上京。京都守護職に就く。市中警護のため浪士隊「新選組」は容保のもとで活躍。
  • 松平定敬:小日向春平さん…桑名藩主。同い年だった家茂からの信頼され、家元と共に上洛。京都所司代となり、兄・容保共に京の警護にあたる。

 

海外

  • アーネスト・サトウ:カイル・カードさん…イギリスの通訳。
  • ハリー・パークス:イアン・ムーアさん…イギリス公使。

 

 その他

  • 阪谷朗盧:山崎一さん…備中の漢学者。
  • 阪谷シオ:ともさと衣さん…阪谷朗盧の妻。
  • 関根:辻本一樹さん…阪谷朗盧の塾で剣術を教えている。
  • 山本三四郎:興津正太郎さん…
  • 山本五六郎:平松來馬さん…
  • 菊池平八郎:町田悠宇さん…
  • 稲垣練造:おかやまはじめさん…備中一橋領の代官。
  • 庄左衛門:大滝寛さん備中一橋領内の庄屋。

第18回のあらすじ

武田耕雲斎を首領とする水戸天狗党は、京にいる慶喜を頼って、天皇に烈公の尊王攘夷の心を見せるためにと京へと向かっていた。

京を守る立場の慶喜としては、天狗党を擁護するわけにはいかず討伐することに決めた。

元治元年12月。

篤太夫は関東から集めてきた兵たちを連れて、黒川について出兵する事に。天狗党討伐へ行く一橋慶喜とその弟・松平昭徳(板垣李光人さん)に随行した。

篤太夫らとは別に成一郎は、越前敦賀にいた天狗党陣営に到着。幕府追討軍との戦いで疲れ果て、空腹と寒さに震えた天狗党の姿を目にする。

成一郎は耕雲斎に慶喜からの密書を手渡す。

密書には「武器を手に京へ入ることは天子様の御心に背く行いである。」と書かれており、上洛を諦めて国元に落ちるようにと書かれてあった。

「烈公の意思を踏みにじるのか。日和見の小者。」と言う小四郎に対して、耕雲斎は

「我らがこれほどまでに一橋様を追い詰めてしまった。」と、主君と等しい慶喜と昭徳に敵対することは出来ないと幕府に降伏すると決めた。

天狗党が降伏することはすぐに慶喜に伝わり、急ぎ未だ不穏な京に戻ることに。篤太夫は天狗党と戦わずに済んだ。

 

篤太夫は妻の千代に文を書き、小十人並という役職をもらって元気で奉公していることを報告。

一橋家の付き合いで宴会のお供をするようにもなり、黒川から女性を当てがわれようとしたが、きっぱり断って真面目だと感心されたと自慢げに語る。

しかし着物がたくさんいるようになって困ってるので、衣類と織紺を送るからたびに仕立てて欲しいとお願い。千代とよし、母のゑいに妹のていはせっせと仕立ててくれた。

惇忠の娘・勇は糸繰りが出来るようになっており、平九郎は剣術の稽古に励むのだった。

 

慶喜は二条城で、幕府の天狗党征討総督の田沼意尊(田中美央さん)と会い、天狗党の反乱は水戸の身内の戦いだから、武田耕雲斎らを引き受けたいと申し出た。

しかし田沼は幕府で公平な処置をすると言って拒否。

公平な処置ならばと慶喜も引き下がったが、実際は耕雲斎や小四郎、幹部、下々の志士まで352人が斬首となった。耕雲斎と小四郎の首は塩漬けにされ水戸で晒された。

斬首となったことは篤太夫らにも伝わり、成一郎は、一橋家は満足な兵がない。しかし天狗党を生かしておけばいずれ慶喜がそれらを取り込み幕府を倒す火種になると考え皆殺しにしたのだろうと推測。

篤太夫は国を思う者を無駄死にさせるとはと憤り、かつて小四郎に事を起こせとたきつけた自分のせいだと感じる。

しかし成一郎は、うぬぼれだと一蹴。誇り高き水戸の兵が飢えと寒さに震えている現場を見て、自分達が信じた攘夷の成れの果てだと感じたと言う。

そして「もう攘夷などどうでもいい。この先は殿を、一橋を守るために生きる。」と決めたのだった。

 

幕府では勘定奉行の小栗忠順(武田真治さん)が、フランス公使と横須賀に造船所、製鉄所を造るために実地検分を行っていると将軍・家茂に報告。

フランスは、もし幕府の軍を強化したいと望めば、陸軍講師を本国から呼ぶとも言っていると言う。

家茂は頼みたいと言ったが、幕府は軍備だけではなく薩摩長州の賠償金までが重くのしかかり財政難。

勘定奉行である小栗は、フランスとコンパニー設立の策を練っており、幕府の懐を富ませようと動き、長州や薩摩。京の朝廷の動きを封じてしまおうと考えていたのだ。

小栗は、軍事だけでなく、財政や経済こそが重要だといち早く気づいていて幕府に提言していたのだった。

 

一方。京の一橋家でも篤太夫が慶喜に新たな歩兵の組み立てとその兵を集める役目を与えてほしいと提言をしていた。

篤太夫自身も百姓から平岡に拾われ今の身分となった。一橋家の西の領地8万石を丁寧に回れば、自分のように天下の役に立ちたいと思う百姓が100、200~300人はいるはず。

薩摩や幕府にも侮られない歩兵隊を作りたい。と熱く語った。

慶喜は篤太夫に『軍制御用掛歩兵取立御用掛』に任命。篤太夫は伝蔵と、まず備中の一橋領へと向かった。

備中の一橋陣屋で、代官の稲垣練造(おかはじめさん)をはじめとした庄屋の人たちに、領地内にいる村々の次男三男で志ある者を連れて来てほしいとお願いした。

集められた男たちに篤太夫が国のために働こうと連日演説をしても、質問してくる者もいなければついていきたいと言い出す者もいなかった。

篤太夫は伝蔵に「一橋家の家臣としての威厳がないのか?時がないのに…。」と言うと、伝蔵が、嵐の前の藍葉の刈り取りの時の話を持ち出す。

それとこれとは話が違うと言いつつ、自分もかつて藍葉の刈り取りで忙しい時に父たちが代官から呼び出されて大変だったことを思い出す。

この地の百姓たちも暮らしがあり、自分だけが大変ではないことに気付いた。そして、時間をかけて村々を回ろうと思い直したのだった。

 

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同じ頃。

横浜に新しい公使・ハリー・パークス(イアン・ムーアさん)が来日。幕府がフランスと手を組もうとしている情報を入手していた。

幕府では長州がイギリスに近づき、幕府を盾突こうとしていることを察知。

小栗は長州を叩き潰すしかないと将軍・家茂にもちかけ、幕府は、2度目の長州征伐に向かうことになり、家茂は妻の和宮との別れを惜しむ。

家茂が土産は何がいいか?と和宮に聞き、和宮は西陣織をお願いした。

 

そして長州征伐に出陣する前に家茂は、天璋院に対してもし自分が帰ってこれなかったときのことをお願いして旅立った。

 

備中・寺戸村にいた篤太夫は、漢学者・阪谷朗盧の塾で塾生と一緒に学んでいた。

篤太夫は恐縮する阪谷に、自分も武州の元百姓で同じように小さな塾で漢学や水戸の攘夷を学んだと話す。

阪谷朗盧は、異国の者が来ているのは互いの利の為であって、異国の魂を広めるためではないと教えているという。異国を無下に払うのは人の道に外れるだけでなく、世界のの流れにも反していることになる。と話した。

篤太夫は攘夷の心を持ってはいるものの、阪谷朗盧の話を「おかしれえ。」と感じ何日も塾に通い、塾生たちと畑や海に一緒に働き、交流を深めた。

そして山本三四郎、山本五六郎たち塾生が次々と京に連れて行って欲しいと名乗り出て来てくれた。

篤太夫はその志を書面にまとめて欲しいとお願い。

それを持って、庄屋たちに、志願したいものがいても誰かが邪魔してるのでは?と問い詰めた。

すると庄屋たちが、代官が成り上がりの一橋の代官が面倒を言ってきているが、嫌だ一人も志願する者がいないと言えばそれで済むと言っていたと白状した。

そこで篤太夫は代官を呼び出し、一橋の殿が禁裏御守衛総督でその役割をするには兵がいることも分かっているか?と問い、その兵を集める役目が果たせなければ生きては戻れない。村人たちの中から兵を集えない代官も自分と同罪だと脅した。

翌日。

代官が再び庄屋たちに話を持ちかけると、志を書面に持った男たちが殺到。「どこの国も代官というのは厄介だのう。」と篤太夫はため息をついた。

 

無事役目を果たした篤太夫は、慶喜から褒美のお金をもらった。

しかし篤太夫は、兵を集めるなら兵を賄うお金も要ると言い出す。

黒川が「武士なら賄いを案じるではない。」と言い、猪飼も幕府に借りようと口をはさんだが、篤太夫は「借りた金では懐は豊かになりません。」とバッサリ。

武士だってお金は必要。水戸天狗党もそこを怠ったからの結果だったのでは?と言う。

いくら高尚な忠義を掲げても戦に出れば腹が減る。腹が減って食べ物や金を奪えば盗賊となる。小四郎たちは忠義だけを尊び、懐を整えることを怠った。両方なければダメ。

「某は一橋の懐具合を整えたいのでございます。」と申し出た。

そして、一橋領を回ってる中でいくつか利益になりそうなものを見つけてきたと言う。

1つめは、摂津・播磨と言った土がいいところのお米。価値のわかる者により高く買ってもらう。そうすれば5千両ほどの利を得ることが出来る。

2つ目は播磨の木綿。売り方次第で相当の利を得ることが出来る。

3つ目に備中の硝石。備中では古い家の下の土から硝石を作り出せる。火薬の材料はこれから一番必要な品。必ず求められるだろうと断言した。

そして篤太夫は、最初は腰かけのつもりで一橋に仕官したと告白。

そして「今改めてこの壊れかけた日の本を再びまとめ、お守りいただけるのは殿しかおらぬと。そのためにこの一橋のお家をもっと強くしたい。」そう言って慶喜の前に算盤を差し出す。

「懐を豊かにし、その土台を頑丈にする。軍事よりはむしろそのような御用にこそ、己の長所でございまする。」と言った。

慶喜は篤太夫の話を聞いて、父・斉昭を思い出していた。斉昭も林やガラスや茶畑を作らせて、蜂蜜を集めさせていた。百姓のことも必ず「お百姓様」と呼び、尊んでいた。

篤太夫は、斉昭のことを風神雷神のような石頭の人だと思っていたと言い、猪飼に叱られる。

すると慶喜は「耐えきれぬ。雷神となった父を思い浮かべてしまった。円四郎め、まことに不思議な者を押し付けおった。」と大笑い。

そして篤太夫に「そこまで申したのだ。お主の腕を見せてみよ。」と言って任せてくれることになった。

篤太夫は、平岡に言われた「おめえはおめえのまま生き抜け。必ずだ。」という言葉を思い出していた。

 

…というお話でした。

 

武田耕雲斎が優しかった

先週の終わり、集めてきた兵を連れて天狗党を討ちに行かなければならなくなり、篤太夫はどう気持ちに折り合いをつけて戦うんだろう?と思っていました。

しかし、成一郎が密使となって武田耕雲斎と小四郎に慶喜を密書を届けさせて上洛を思い留まらせ、戦うことなく天狗党の乱をおさめていました。

篤太夫は以前、酒を飲んだくれていた小四郎をけしかけていたことがあったし、天狗党の軍を逃がしたりするのかな?と思ってたので、戦わずに済んだと聞いた時はホッとしました。

 

しかし、密書を受け取った武田耕雲斎の姿は泣けました。

自分達が慶喜を追い詰めてしまったと察し、慶喜を「小者。」だと罵る小四郎を叱りつけて、自分だって追い詰められてるのに慶喜を思いやれるなんて優しいなと思いました。

天狗党の乱がなければ、一橋家に兵を送って慶喜と一緒に国のために働くつもりだったはず。

残念だと思いました。

 

成一郎が武士化していく

篤太夫も兵を集める役目をもらってスゴイですが、成一郎も密書を武田耕雲斎に届けるなんて、とても重要な役割を任されてます。

もしかしたら斬られてしまうかもしれないのに、成一郎もよく引き受けましたよね…。

この天狗党の乱に関わって、篤太夫は、商売人の気持ちを忘れず自分の得意分野を生かして一橋を富ませる道を選び、成一郎は武士としてもうきっぱり攘夷の気持ちは捨てて一橋のために生きると宣言。

天狗党の姿を実際見たか見なかったかで、だいぶ考えが変わったように思います。

 

一緒に一橋家に仕官をした二人ですが、天狗党の乱で道が分かれていくのがよく分かる回でした。

 

天狗党への仕打ちがヒドイ

天狗党への仕打ちがヒドかったです。

幕府に抵抗したらこんな目に遭うんだぞって見せしめにして黙らせるのが目的だったんでしょうけど、そんなことしたら、余計幕府への反発が強くなりそう…。

天狗党征討総督の田沼も、光り輝く慶喜が怖かったのかな?

 

田沼意尊役の田中美央さんは『おんな城主 直虎』では、直虎を支える奥山六左衛門役をされていました。

『直虎』では、鎖かたびらを着て虎松を守るいい人だったのに。

今回の田沼役では悪い顔しててビックリ!!

俳優さんて役柄によって本当、ガラッとイメージが変わりますよね~。

憎らしかったです。

 

どこの国も代官が厄介

今回、篤太夫が備中の一橋領で兵を集めていました。

自分が百姓から領を抜ける時にいざこざがあったからか、ちゃんと代官に話を通してから人集めをしていた篤太夫。

でも。そんな篤太夫を成り上がりと陰で言って、適当にあしらおうとしていたお代官様。

またもや代官に邪魔される篤太夫。

百姓だった人に命令されるのがそんなに嫌かね~~。これには呆れました。

  

慶喜は素敵な上司

今回の最後、一橋家の懐を整えたいと慶喜にお願いしていた篤太夫。

西での兵集めの時に、任された仕事だけじゃなく商売になりそうな品物をいくつかチェックして売り出し方までプレゼンしてました。

なんて優秀な人なんだ、篤太夫は!!

任された仕事以上のことをやってきて、それ以上のことを提案する。

そんな篤太夫の話をちゃんと聞いてくれて、本当に任せてくれる慶喜ももっとスゴイ!!

平岡がいなくなって、取り立ててくれる人がいなくなったら篤太夫はどうなるんだろう?と思ってましたが、そんなこと心配する必要はありませんでした!!

平岡を受け入れてきたのは何を隠そう、一橋慶喜!!

慶喜が篤太夫を受け入れないはずがなかった。

平岡が惚れこんだ人は、器の大きな人だった。

 

カッとなって剛情に何者も受け入れないという態度を取る慶喜ですが、ちゃんと説明して納得してくれれば受け入れてくれる。

強い者には強い態度に出て、弱い、下の立場の人たちには柔軟に対応してくれる。

人によっては嫌な人でしょうけど、篤太夫にとってはいい上司。素敵な上司です!!

 

CHAGE&ASKAの『どのくらい"I Love You"』の「悪い男だけど いい恋人 きっと君なら そう答えるさ I Love You」という歌詞を思い出しました。

 

次回は?

次回は、幕府が2度目の長州征伐に出て、家茂が大坂城で倒れるところをやるみたいです。

西陣織だけが帰ってくるのを想像すると今から切ないです。

あと、家茂が江戸城を出る前に天璋院に何を耳打ちしていたのか、明かされるのでしょうか?

 

予告映像では、なんとあの五代様が再登場してました。

まだまだ篤太夫とは会わないみたいですが、もう洋装姿になっていて、どんな五代様が描かれるのか楽しみです。

 

一橋家の懐を整えると言っていた篤太夫の腕も次回見られると思います。

どうやって富ませていくのか?これも楽しみです。

 

以上、『青天を衝け』第18回の感想でした。

 

 

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本ページの情報は2021年6月時点のものです。 

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