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大河ドラマ 青天を衝け 第14回「栄一と運命の主君」を見た感想とネタバレあらすじ

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NHKで放送中の吉沢亮さん主演の大河ドラマ『青天を衝け』。5月16日に第14回が放送されました。www.nhk.or.jp

前回、第13回の感想はこちら。↓

 

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おもな登場人物

  • 渋沢栄一(篤太夫):吉沢亮さん…渋沢家中の家(なかんち)の長男。剛情に自分の意思を通す強さがある。よくしゃべる。成長して商売の面白さを知り意欲的に働く一方で、百姓が武家に虐げられる社会の仕組みに疑問を持ち、世の中を変えたいと考えだす。長七郎から聞く江戸の話を聞いているうち、尊王攘夷の考えに目覚めていく。喜作も江戸に行った時かされたところで自分も江戸に行きたいと父に願い出て、江戸に出る。江戸で出会った志士たちに影響を受け、攘夷志士となる。惇忠が立てた横濱焼き討ち計画を長七郎に命がけで止められ中止。八州廻りから逃れるために喜作と京へ旅立つ。

渋沢家・中の家

  • 渋沢市郎右衛門:小林薫さん…栄一の父。中の家を立て直すために婿養子に入る。勤勉家で一日中働いている。栄一が幕府批判し出したことを何度も叱る。
  • 渋沢ゑい:和久井映見さん…栄一の母。「みんなが嬉しいのが一番」と栄一に教える。
  • 渋沢千代:橋本愛さん…栄一の従妹で惇忠、長七郎の妹。栄一の妻。口数少なく控えめだが芯は強い。
  • 吉岡なか:村川絵梨さん…栄一の姉。はっきりとした物言いをする。同じ村の人に嫁ぐ。
  • 渋沢てい:藤野涼子さん…栄一の年の離れた妹。お兄ちゃん子。

渋沢家に関わる人たち

  • 伝蔵:萩原護さ…中の家の作男で、栄一らと共に勉学や武芸を学ぶ仲。のちに一橋家の家臣となった栄一と喜作に呼ばれ、一橋家家臣となる。

 

渋沢家・新屋敷

  • 渋沢よし:成海璃子さん…けんかの仲裁をした喜作に一目惚れし、自ら結婚を申し出る。結婚後は喜作を尻に敷き、栄一と喜作が上京してからは千代を支え夫の留守を守る。

渋沢家:東の家

  • 渋沢宗助:平泉成さん…栄一の伯父。東の家の当主。血洗島村の名主として市郎右衛門と共に村をまとめる。
  • 渋沢まさ:朝加真由美さん…栄一の伯母。いつも一言多いが根はいい人。

尾高家

  • 尾高惇忠(新五郎):田辺誠一さん…栄一の従兄。尾高家の長男。従弟である栄一たちに剣術などを教える。水戸の斉昭の尊王攘夷の考えに傾倒。各地から来る若者らを受け入れて尊王攘夷の考えを広めている。老中安藤を討つ計画に走ろうとしていた弟・長七郎を引き留め、自分の計画に参加するよう説得した。
  • 尾高やへ:手塚理美さん…栄一の伯母。惇忠、長七郎、千代、平九郎を育てた母。
  • 尾高長七郎:満島真之介さん…栄一の従兄。神道無念流の剣豪として名をはせるようになっていく。剣術修業しに来た真田に誘われ江戸に行き、尊王攘夷を掲げる若者たちと交流する。志士の河野と共に坂下門外の変に加わるつもりだったが、惇忠の説得により断念。上州に逃れたのち京へ逃れていたが故郷に帰ってきて惇忠らが立てた横濱焼き討ち計画を知り、命がけで中止させた。以後、情緒が安定しない様子。
  • 尾高平九郎:岡田健史さん…栄一の従弟。
  • 尾高きせ:手塚真生さん…惇忠の妻。
  • 尾高勇:和田葵さん…惇忠の娘。 

 

一橋家

  • 徳川慶喜:草彅剛さん…水戸藩藩主・徳川斉昭の七男で徳川幕府最後の将軍となる。父・斉昭の期待を一身に受け、厳しい教育を施される。一橋家当主の後継が亡くなったことで、老中阿部正弘の推薦で一橋家に養子に入る。刑部卿となった自分を政界に復帰した父・斉昭が頼ってくるが将軍になる望みはないと言い切るが、いざ家茂が将軍となると寂しさを感じる。井伊直弼から隠居を言い渡され邸内の一室に籠る。謹慎中に父斉昭が亡くなり、親不孝をしたと泣いた。井伊大老が亡くなったことで政界復帰。将軍後見職に就き京に入ったが、攘夷ばかり口にする公家や天皇をどう説得すればよい分からない。自分を政界復帰に推してくれた島津久光とは合わない。
  • 美賀君:川栄李奈さん…慶喜の正室。気性が激しい一面がある。
  • 徳信院:美村里江さん…一橋家当主・徳川慶寿の正室となるが死別。徳信院と名乗る。慶寿の後継が亡くなり、養子に来た慶喜にとっては養祖母となる。
  • 中根長十郎:長谷川公彦さん慶喜の側用人。
  • 平岡円四郎:堤真一さん…慶喜の側近。安政の大獄で甲府にやられたのち、一橋家に戻りたいと懇願。慶喜のもとに戻る。
  • 平岡やす:木村佳乃さん…円四郎の妻。
  • よね:高野渚さん平岡家で働く女性。
  • 川村恵十郎:波岡一喜さん…一橋家の家臣。
  • 猪飼勝三郎:遠山俊也さん…一橋家家臣。
  • 黒川嘉兵衛:みのすけさん…慶喜の側近。
  • 原市之進:尾上寛之さん…慶喜の側近。
  • 渋沢喜作(成一郎):高良健吾さん…栄一の2歳年上の従兄で幼馴染。渋沢一族「新屋敷」の長男。千代との結婚を望んでいたが、千代と栄一が思い合ってると知り身を引き、自分はよしと結婚。江戸に出て尊王攘夷の考えに触れ攘夷志士となる。惇忠が立てた横濱焼き討ち計画を長七郎に命がけで止められ中止。八州廻りから逃れるために栄一と京へ旅立つ。

水戸藩

  • 吉子(登美宮):原日出子さん…水戸藩の元藩主・斉昭の妻で慶喜の母。公家出身。
  • 徳川慶篤:中島歩さん…斉昭の跡を継いだ水戸藩藩主。慶喜の兄。
  • 武田耕雲斎:津田寛治さん…水戸藩の元家老。尊王攘夷派の水戸藩士。天狗党の乱を押さえる立場だったが、小四郎に懇願され総大将の立場に。悲惨な最期を遂げる。
  • 藤田小四郎:藤原季節さん…東湖の息子。のちに天狗党の乱を起こす。

江戸幕府

  • 徳川家茂(慶福):磯村勇斗さん…家定が次期将軍にと決めた14代将軍。
  • 天璋院:上白石萌音さん…家定の正室。薩摩藩主島津斉彬の養女として慶喜を将軍後継にする密命を持っていた。家定の急逝で天璋院と名乗る。
  • 歌橋:峯村リエさん…家定の乳母。家定から信頼が厚く、慶喜を後継にするのを反対し、紀州藩の慶福を推す。
  • 和宮:深川麻衣さん…公武合体の政策で14代将軍家茂に嫁いだ。
  • 川路聖謨:平田満さん…勘定奉行。師と慕う人の息子・平岡円四郎を慶喜の側近に推薦する。将軍継嗣問題で敗れ、西丸留守居役を命じられる。その後また外国奉行に復帰。
  • 永井尚志:中村靖日さん…ペリー来航後海防掛となる。海防参与となった徳川斉昭の過激さに振り回される。将軍継嗣問題で処分される。その後大目付となり慶喜を支える立場となる。
  • 土方歳三:町田啓太さん新撰組副長。栄一とはある任務で一緒になり、同じ百姓出身と言うこともあり意気投合。鳥羽伏見の戦いで敗れた後、各地へ転戦したのち、榎本武揚や喜作と共に箱館に渡り五稜郭を占領。新政府軍と戦って壮絶な戦死をする。
  • 栗本鋤雲:池内万作さん…奥医師から蝦夷地へ左選され、箱館奉行組頭となり功績が認められ目付となり、さらに外国奉行になる。

 

朝廷

  • 孝明天皇:尾上右近さん…幕府より攘夷を訴える水戸を頼りにする。和宮を嫁がせる事で幕府に攘夷を要求する。
  • 中川宮:奥田洋平さん
  • 岩倉具視:山内圭哉さん…公武合体のメリットを孝明天皇に説く。
  • 三条実美:金井勇太さん…攘夷志士たちに押され、幕府に攘夷せよと言う。

長州藩

  • 井上聞多(馨):福士誠治さん…尊王攘夷派の長州藩士だったが、伊藤俊輔らとロンドンに渡り開国派に。維新後は大蔵省に入り、栄一はその右腕となる。

 

薩摩藩

  • 島津久光:池田成志さん薩摩藩の国父。公武合体を成すため軍を率いて上洛。雄藩による政治参画を実現するため「参与会議」を発足。慶喜とは横濱鎖港の件で対立する。
  • 西郷吉之助(隆盛):博多華丸さん…薩摩藩士。公武合体実現のため、流罪を赦免されて藩政復帰。一橋家の命で大坂に来ていた栄一と出会う。
  • 大久保一蔵(利通):石丸幹二さん…久光の側近として公武合体のために上京。腹の内が読めない慶喜を警戒。明治の新政府では大蔵卿となり、部下となる栄一と意見が対立する。
  • 五代才助(友厚):ディーン・フジオカさん…薩摩藩士。長崎遊学の経験から世界情勢に精通。貿易による富国強兵を唱えてイギリスに留学中、フランス万博の情報をいち早く得て薩摩藩として参加を実現。幕府の威信を落とす。この時幕府側として参加していた栄一とは、のちに「西の五代、東の渋沢」と呼ばれる実業家となる。

諸藩

  • 松平春嶽:要潤さん…前福井藩主。慶喜の優秀さを見抜き、将軍後継に推すために奔走したが敗れ、井伊に隠居、謹慎を命じられたのち、政界復帰。
  • 伊達宗城:菅原大吉さん…第8代宇和島藩主。将軍継嗣問題で慶喜を推して隠居謹慎に処されたが、久光の公武合体運動で政界復帰。朝議参与に任命される。久光や春嶽と共に開国を唱え、慶喜と対立。
  • 山内容堂:水上竜士さん…第15代土佐藩主。将軍継嗣問題で慶喜を推して隠居謹慎に処されたが、のちに朝議参与に任命される。慶喜に大政奉還を建白する。
  • 松平容保:小日向星一さん…会津藩主。幕府から命じられて攘夷派が多くいる京の治安維持のため、病をおして上京。京都守護職に就く。市中警護のため浪士隊「新選組」は容保のもとで活躍。
  • 松平定敬:小日向春平さん…桑名藩主。同い年だった家茂からの信頼され、家元と共に上洛。京都所司代となり、兄・容保共に京の警護にあたる。

 

 

第14回のあらすじ

平岡円四郎から一橋家に仕官しないか?と誘われた栄一と喜作は、攘夷志士である自分たちの立場ではすぐに答えられないと、一旦答えを保留して宿に帰った。

昨日まで幕府を潰すと言っていたのに、今日徳川方の一橋に仕官するなんて、命が惜しくなったのか?と後ろ指さされる。と言う喜作。

しかし栄一は、潔く死ぬことに疑問を持ち、気位だけ高くて何の世の役にも立たないうちに死にたくない。世のために利を出さなければ何もならない。

「生きてさえいれば、今卑怯と言われようが志を曲げたと後ろ指さされようが、この先の己のやることでいくらでもまことの心を示すことが出来る。」と生きる道を選ぶと言い出す。

惇忠に顔向けできないと言う喜作に、栄一は、平岡の提案は幕府からの嫌疑も消え長七郎も救う手立ても見つかるかもしれない一挙両得の上策だと説得。

「あの方の言葉を借りれば、おかしれえ。おかしれえって気持ちだ。」と気持ちが高揚する栄一だった。

 

栄一と喜作は平岡に自分たちが考えた意見を一橋に直接建白して、天下に事あれば自分たちを役立てたいと思ってもらえるなら召し抱えてもらいたい。と条件を出した。

栄一たちが持ってきた建白書を渡すだけで済まそうと思っていた平岡は、無理な話だと突っぱねようとしたが、栄一たちも譲らなかった。

 

この頃、薩摩の島津久光(池田成志さん)が提案した朝議参与が、政に意見するようになっていた。

参与のメンバーは、慶喜、越前の松平春嶽、会津の松平容保(小日向星一さん)や徳川方の他に、島津久光、宇和島の伊達宗城(菅原大吉さん)、土佐の山内容堂(水上竜士さん)ら外様がいて、島津久光をはじめとした外様が幕府に対抗する力を持ち始めていた。

将軍・家茂と幕府の老中たちが勝手をさせてはならないと江戸からやって来て、朝議参与であり将軍後見職でもある慶喜は、板挟みになっていた。

 

朝廷が望んでいた横浜の鎖港だが、イギリスと戦をした薩摩がようやく攘夷の無謀さを思い知り、引き下げようと意見してきた。

しかし幕府は、既に西洋に鎖港をするよう使節を送っており、薩摩の意見に振り回されるのも一定の見識を持たないと思われるようで具合が悪い。

薩摩が港を「閉じるな。」というなら、幕府は「閉じよ。」だと主張していたのだ。

 

その意見を聞いた朝議参与たちは、松平春嶽も含めて反対。

島津久光に至っては、幕府が朝廷に気に入られるために「舌先三寸でうそぶくだけのまさに姑息なご処置。」と鼻で笑った。

その言葉に慶喜は「半年前までは攘夷と言っていた姑息な男は誰であったか。」と言い返すのだった。

 

そんな大変な慶喜に見ず知らずの栄一たちを会わせるわけにはいかない。と悩む平岡。

そこで平岡は、慶喜が遠乗りする時に栄一たちに待ち伏せをさせ、自分が何者であるか名乗るよう提案した。

後日。

平岡の言われた通りに、遠乗りで出てきた慶喜一行に「某は渋沢栄一でございます。」「渋沢喜作と申します。」と名乗り慶喜が馬で走り去るのを一生懸命追いかけた二人。

しかし慶喜は止まってくれない。

「今既に徳川のお命は尽きてございます。いかに取り繕うとも既にお命は…。」と言いかけて転んだ栄一。

慶喜は止まり、栄一に話をさせた。

「あなた様は賢明なる水戸烈公の御子。もしもし天下に事があった時あなた様がその大事なお役目を果たされたいと思いならば、どうかどうかこの渋沢をお取立てくださいませ!」と言い切った栄一。

すぐに円四郎に仕業だと察した慶喜は、明日邸に呼ぶよう指示して去っていった。

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数日後。

栄一と喜作は、慶喜の宿舎である若州屋敷に呼ばれ、拝謁を許された。

慶喜に、幕府が潰れれば御三卿の一橋も潰れてしまうから。幕府を取り繕うと考えないよう方がいいと話し出した栄一。

続いて喜作が、まずはこの一橋家そのものの勢いを盛り上げるべき。と言うと、栄一が、自分達のような志士を集めることが急務と言い、そうすると天下を乱そうとする志士が出てくるが、そのような乱そうとするほど力のあり余った者をことごとく家臣にすれば乱すものがいなくなる。と意見。

天下の志士が集まれば、この一橋が生き生きとするに違いない。しかしこのことで一橋は何を考えてる?と警戒されるかもしれない。その時は「やっちまいましょう!」と言う栄一。

もしそれで戦になって幕府を倒すことになっても、それは日本を盛り上げるいいきっかけとなる。その時こそ一橋が天下を治める時だ。「やっちまいましょう」という建白をやり切った。

そしてさらに「臆病風に吹かれ天子様の勅命を斥けたり、大名たちに背中を見せるのではなく、私どもがこの一橋に仕えるにあたり、あなた様に水戸烈公の御子である一橋様に是非大きくなっていただきたい!」とダメ押しした。

 

慶喜は、意見を一通り聞いてすぐ老中たちが待つ二条城へと向かうため席を立った。

栄一たちがいた部屋を出てから「特に聞くべき目新しい意見もなかった。」と感想を漏らす慶喜。無知で不作法だと言う平岡に慶喜は、平岡との出会いを思い出したという。

出会った頃の平岡はご飯を茶わんによそおうことすらできず、一から慶喜に教わっていた。

 

栄一たちがいる部屋に戻った平岡は、栄一たちに話をし始めた。

平岡自身はじめは攘夷を唱えていたが、古い攘夷という考えは消えると断言。

攘夷攘夷と言って異人を殺して勝手なことをした者たちの尻拭いをしながら必死に国を守ろうとしてるのが栄一たちが憎んでいる幕府だと説明。

「徳川の直参なめんなよ、この野郎。我が殿も臆病風が吹くどころか朝廷や公方様や老中や薩摩や越前やら、毎日一切合財を相手にしながら一歩も後へ退かねえ剛情もんだ。力を持ちすぎると疑われ、今じゃ身動きも取れねえ。」と、慶喜に意見を言った栄一たちを叱り飛ばしながら、慶喜のスゴさを伝えた平岡。

圧倒された渋沢の二人は、刀を一振りずつ与えられ一橋家へ仕官することになった。

 

栄一は、平岡の話に圧倒された。

「今まで思い浮かべていただけのもんが目の前で本当に動いてんだ。」と政が行われている場所・京を実感したのだった。

 

一橋家で働くことになった栄一たち。

墨擦りや製本などの仕事を終えたのち、猪飼勝三郎(遠山俊也さん)に住まいを案内された二人だったが、道具一つ買うお金も残っておらず、早速猪飼に借金をして鍋や布団、食材などを調達した。

初めて自分たちでご飯を炊いた二人は米を炊くのに失敗。おかゆのようになってしまった。

 

一方、板橋宿に捕らえられていた長七郎を救うため、惇忠が番人に何度も掛け合っても長七郎に会うことも出来なかった。

連絡のない栄一と喜作を心配する家族だった。

 

横浜鎖港を取り下げるつもりのない幕府にしびれを切らした薩摩は、天皇からの信頼が厚い中川宮(奥田洋平さん)に取り入り、朝廷への影響力を強めようと画策。参与たちは天皇から幕府の政への参加を認められた。

しかし慶喜は薩摩に対して不信感を強めていた。

参与たちが集まるところに将軍・家茂が現れ挨拶し、慶喜、春嶽と酒を注ぎ、続いて伊達に注ごうとした時に慶喜が慌てて「征夷大将軍ともあろうあなた様が外様に酌などされては、徳川に威信に関わりますぞ。」と小声で助言。

しかし家茂は「朝廷より参与諸侯を入れて国事を話し合えと促されたのです。仕方があるまい。」と返した。

将軍が席を立った後、山内容堂が「葵の御威光も失われた。」と笑った。

 

島津は、朝廷が横浜鎖港の覚悟を明言していないと疑っているという話を撤回すると中川宮から聞いたと慶喜に話し、参与の中ではやっと朝廷が攘夷は無謀と分かってくれた。と喜んでいた。

しかし慶喜は、撤回する話は中川宮から聞いたので間違いないか?と島津に確認。春嶽、島津、伊達を連れて直接中川宮邸に出向き、事実かどうかを確認することになった。

慌ててついてくる島津の前で、中川宮は確かに薩摩の方と会ったが、覚えていないと言った。

慶喜は「朝廷の意見が薩摩の工作ごときでこうもころころと変化し、人を欺くのであれば、もう誰が朝廷の言うことなど聞くものか。公儀は横浜の鎖港を断固やる。港は断固閉じる。」と断言。

薩摩の顔色を伺って慌てる中川宮に、暴言だと諫める春嶽。

慶喜は「暴論ついでに宮様にいまひとつ暴論を申し上げましょう。ここにおります3名は天下の大愚物。天下の大悪党にてございます。」と言い、参与と将軍後見職の自分とは違うことを見せつけた。

 

島津久光は誰のおかげで後見職になれたのか?と憤慨。

席を立った慶喜は廊下で栄一が言った「やっちまいましょう!」と言う言葉を思い出して大笑いし、平岡も「とうとうやっちまいましたな。」と笑った。

春嶽は「あなたはなんという剛情公だ。」と非難。

しかし慶喜は「私はようやく決心がつきましたぞ。私はあくまで徳川を公方様をお守りします。二百余年ものあいだ日本を守ってきた徳川に政権の返上など決してさせませぬ。」と決意を語った。

 

屋敷の戻った慶喜は家臣たちに酒を振るまい、水戸から来た原市之進は「烈公の魂が乗り移られたかと。」と言って泣いた。

慶喜はお酒が入った升を高らかと上にあげ「快なり!」と父・斉昭の口癖を言った。

家臣たちは「おお!」と言って慶喜に応え、笑顔で酒を飲んだ。

お酒は、栄一と喜作にも配られた。

 

この日をきっかけに参与会議は解散。

京での政治の主導権は、幕府の戻ったのだったーー。

 

…というお話でした。

 

 

まことの心を示すことが出来る

前回の終わり、長七郎が捕まって平岡から仕官しないか?と改めて誘われていた栄一と喜作。

もう仕官するしかないでしょう?と思っていたんですが、即答はせずに二人で話し合っていました。

幕府を潰そうと言っていた人間が、幕府方の人間になることに強い抵抗感を示す喜作に対して「気位だけ高くて、少しも世の役に立たねえうちに一身を終えるなんて俺はけっしてそんなことしたくねえ!世のために利を出さなければ何にもなんねえ。」とあくまで実益を優先する栄一が面白かったです。

『龍馬伝』の龍馬も、海の向こうに渡って商売がしたい。幕府も外様も関係なくみんなで政治をしたらいいという考えはあっても、利を出さないと何にもならない。という商売人目線はなかったと思います。

命が大事なのは違いないけれど、この命を世のためにどう役立てるか?という視点は面白いです。

栄一の考えは幕府や外様など全く関係ない。自分がどう役に立つ存在になれるか?

誰が政治の主導権を握るかなんて、本当のところは興味がないのでは?

今卑怯と思われても生きてさえいれば、この先のやることでいくらでもまことの心を示すことが出来る。って。

本当その通りです。

これに気付ければ、幕末の優秀な人たちが死なずに済んだんじゃないか?と目が覚める思いがしました。

あとで何とでも説明すればいい。と思えれば、生きていられたのにな~と思います。

 

 

栄一は、気位だけ高くて何もせずに死んでしまった人が周りにいたからこそ、命がけで計画を止めてくれた長七郎の命が懸かってるからこそ、出せた結論じゃないかなと思います。

自分だってちょっと前までは命を捨てる覚悟でいたくせに、そんな考えはもう過去のものにしてる。

自分の考え方はダメだとすぐに改められる、栄一の柔軟な物の考え方がなせる業だなと思いました。

 

慶喜の立場

朝廷が横浜を鎖港せよと言ってたのを、慶喜は最初、攘夷は無謀と何故分からないのか?と言っていたはず。

けれど、老中たちが薩長の言うことに振り回されたくない。と言い出して、将軍が外様にお酌までしたことに怒りを覚え、薩摩が朝廷の意見を変える工作までして考えが変わってしまった。

慶喜個人の意見では、鎖港はするべきじゃないと思ってたはずなのに。

松平春嶽とも意見一致してたはず。

天下の大愚物」だと言って参与を解散してしまった。

 

松平春嶽にとっては、意見が変わってるのは慶喜だって同じじゃないかって思ったでしょうね。

慶喜は徳川を守りたい。薩摩に一泡吹かせたい一心だけで、意見を変えてしまった。

今回の話の最後、晴れ晴れとした表情で家臣たちにお酒をふるまってましたけど、なんだかな~と思いました。

将軍が外様にお酌をしてるのがよっぽどショックだったのか。

外様たちが徳川を下に見てるのが腹立ったのか。

金に物言わせて政治を意のままに操ろうとしてる久光に腹立ったのか。

 

まぁ、もう鎖港するために西洋に使節を送った後に今さら取り下げると言われても出来ないという意見も分かるし、コロコロ方針を変えてもおかしいという老中たちの意見も分かります。

今までの大河ドラマでも散々慶喜の意見が変わるのを見てきてイライラしてましたけど、『青天を衝け』を見て、難しい立場だったんだな。と慶喜の立場を初めて知りました。

 

でも、「天下の大愚物」と言ったのはマズかったですね!!

異人と戦して散々迷惑をかけてきた薩摩が、今さら港を閉じるな開国しろって言ってきたことに腹が立つのは分かるけど、もっと言い方があったのでは?と思いました。

よっぽど腹が立ったのかな?

仕方ないのかな?

裏で動く薩摩の事を利用して朝廷を操って、何かマズいことあったら全部薩摩のせいにするとか、そういうことは出来なかったのかな?

薩摩にリードされてる状態が嫌なのか…。

 

今回の慶喜の言葉は残念でした。

 

慶喜に期待する栄一たち

平岡から、慶喜が、公家、朝廷、薩摩らに一歩も退かないでいる剛情ものだと聞かされ、慶喜という人がどんな人なのか?期待が高まる栄一と喜作の気持ちがよく伝わってきました。

幕府に疑われることがあれば、幕府を潰して一橋家が天下を取りましょう!と栄一が意見してました。

志士として幕府は潰せないけど、違う角度で潰そうとしてる栄一。

でも慶喜が決断したのは、徳川を守ること。

栄一はそんな殿の気持ちを知らず、これから一橋家に仕えることになるんですねー。

慶喜の本心を知ったら栄一はどうするんだろう?

次回は西郷吉之助初登場!

次回の栄一は、一橋と対立する薩摩をさぐる仕事を任されるようです。

博多華丸さん演じる西郷吉之助が初登場!!

どんな西郷さんなのか楽しみです。

 

栄一と喜作が出てくるシーンは、本当は大変な場所にいてるのにどこか楽しそうで好きです。

今回のご飯炊きや布団を取りあうシーンもクスッと笑えて面白かったです。

政治の事も絡んでくるんでしょうけど、西郷さんとのシーンも笑える部分があったらいいのにな。と期待してます。

 

以上、『青天を衝け』第14回の感想でした。

 

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