毎週火曜夜9時から放送中の「僕らは奇跡でできている」。11月27日に第8話が放送されました。
ギクシャクする一輝と山田さん
「僕は山田さんから生まれて来たんですよね?」と一輝(高橋一生さん)が山田さん(戸田恵子さん)に聞いた翌朝、朝食の時も話が噛み合わず、まともに話も出来ないまま大学へ出勤するなどして。ギクシャクしていました。
一方、料理教室をやめた育実(榮倉奈々さん)は、山田さんに料理を習う事になりました。
習うために家にいた育実に、一輝は「家族に言わなくてもいいこと言ってしまった時、どうするのか?」と聞き、育実は「家族なら何もしなくても普通にしていれば元に戻る。」と返しました。
その普通が分からず山田さんに対して変な態度を取り続ける一輝。育実も二人の様子を見て変化を感じ取っていました。
一輝は鮫島(小林薫さん)に相談。「家政婦であそこまで出来ないよな。」と鮫島は納得します。一輝は15年前の大学生の時に、鮫島の手伝いで海外にフィールドワークに出る為のパスポート申請で、戸籍を見て知ったようです。
一輝は当時、父と山田さんが離婚して、再婚してまた離婚したから戻って来たのかなど仮説を立てていたが、どうでもよくなっていた。
しかし結婚の予定もないのに勝手に出席者の話を始めた山田さんに、親の席に座るのかが気になって言ってしまったということでした。
その為に自然な態度が取れず、ギクシャクしています。
山田さんも鮫島に「本当のことを知ったら一輝さんが傷つくと思います。どうしたらいいか分からないんです。本当のこというべきがどうか。」と相談していました。
鮫島は「どっちでも一緒なんじゃないかな。本当のことを言っても言わなくても、うまくいかないと思いますよ。山田さん信じてないじゃない。自分のことも、一輝のことも。」と答えていました。
鮫島の言葉は深いなと思いました。
ビクビクしてる山田さんには、今のままでは真実を話してどんな結果になっても駄目だと思ってるってことを鮫島は見抜いていたわけです。信じろって言いたいわけです。
血のつながりがはっきりしてない時からずっとお世話になってきた人に、本当は親子だって分かったら嬉しいんじゃないのかな?
一輝自身が、おじいちゃん(田中泯さん)とおばあちゃんに育てられたことに対して嫌だったとか、お母さんがいなくて寂しいとかいう感情は、今までの経過を見て、なかったですし、満たされていない様子もなかったですからね。
ちゃんと理解してくれるおじいちゃんが守ってくれた世界で、伸び伸び生きて来られて、よかったと思ってますからね。
前回、虹一くん(川口和空さん)に「山田さんも家族」ってはっきり言ってましたし。
15年前に知っていても一輝がずっと変わらなかったのが答えだと思いましたけど…。
山田さんが真実を明かす
鮫島の言葉を受けて、食事を作りながら一輝との日々を思い出す山田さん。意を決して一輝に真実を話す事になりました。
山田さんは一輝を妊娠、出産した時までさかのぼって話し始めました。そして一輝が4歳の時に家を出たと言います。
「あの頃の私は、一輝さんの個性を欠点だと思い込んでいました。だから欠点を直そうとしました。自分の思い通りに思い描いた通りの子育てが出来なくて、自分はダメな母親だと思いました。周りからもダメな母親だと思われてるって思いました。だから余計に一輝さんのことをみんなと同じ事が出来るようにと必死になりました。」と言います。
そして一輝が3歳の時、一輝の父が亡くなって、もっと頑張らなくてはいけないと必死になり、一輝を苦しめてることに気付けなかった。
そしてある日、買い物に出かけたまま家に戻らず、温泉に行き、1泊したら帰るつもりが、「明日は帰ろう。」と思っていたが帰らなかった。
11年後、一輝が15歳の時にばったりおじいちゃんと会い、おばあちゃんが亡くなったことを聞かされ、「戻ってこないか。」と言われた山田さん。母親としてではなく、家政婦として戻ることになったのです。自分に与える罰として、一生母親と名乗らないと決めて。
「家政婦として一生ここにいると決めました。」と言って一輝に謝った山田さんでした。
「分かりました。」とだけ言って席を立ち、自室にこもった一輝でした。
いや~、前回の虹一くんの母親と同じ悩みを抱えていたんですね。だから前回虹一くんの母親に何か言いたそうな、申し訳なさそうな顔をずっとしていたのか。と納得しました。
他人事じゃなかったんですね、山田さんにとっては。
おじいちゃんの答え
一輝はおじいちゃんに山田さんとのことを話しに行きました。おじいちゃんは、一輝が4歳の頃の様子を話してくれました。好奇心、探求心の旺盛な子供で、アリの行列をずっとみていたり、ドングリを見つけたらずっと拾っていたそうです。
おじいちゃんと話しているうちに一輝は思い出します。「タコもだよね。まるごとのタコをどうしても見たいって言ったんだよね。何回も。それで買いに行ってそれっきり。帰って来なかった。」
「俺が2万円渡したんだよ。」と言うおじいちゃん。温泉にでも行って2,3日ゆっくりしたらいいと思って渡したと言います。
「2万円渡してなかったらどうなっていたのかな?2万円じゃなくて1万円だったらどうなってたのかな。5千円だったらどうなってたのかな。」と疑問は膨らむばかり。
けれど一番の疑問「どうして11年後に戻って来たのかな?」と口にする一輝。
「11年だからだよ。一輝とまた一緒に暮らす為に必要な時間が、11年だった。それだけのことだよ。」と答えてくれたおじいちゃんでした。
後日。
一輝は授業で動物の分類の表を学生さんたちに見せていました。
イヌはネコ目イヌ科。クマもネコ目。
青山さん(矢作穂香さん)と尾崎さん(北香那さん)は一輝の様子がおかしい事に気付いていました。須田くん(広田亮平さん)は気付いてませんでした。
新庄くん(西畑大吾さん)は、スマホで「コンチューバーN」の配信する謎の動画を観ていました。
このコンチューバー明らかに沼袋(児嶋一哉さん)です。来週も出るみたいです。
育実は彼氏と決着
育実は、やっと元彼に連絡し、山登りに誘いました。
「前は目の前のことしか見えてなくて余裕なかったから、こんなとこ来たいとも思わなかった。余裕がなかったのは自分がそうしてただけだったんだけどね。今なら分かる。」と素直な気持ちを話し始めました。
鳥飼(和田琢磨さん)のことも全然見えてなかったと反省します。
「俺は、頑張ってる育実が好きだったから。そのくせ育実は俺じゃ物足りないんじゃないかっていつも不安で。」と鳥飼も打ち明けました。
育実は、以前鳥飼のスマホに後輩がメッセージを送ってきているのを見てしまったことを打ち明け「素直に気持ちを表現できる子には敵わないなって思ってた。」と自分も不安に思っていたことを打ち明けました。
そして自分でぶち壊すようなことをしてしまい、自分が嫌になったとも話しました。今なら「そうやって自分を守るしかなかったんだね。」とあの頃の自分に言ってあげたいと言います。
鳥飼はそんな育美をみて「やっぱりすごいよ。育実は。良かった、最後にちゃんと話せて。」と笑顔で話しました。
よかった!と思いました。変な別れ方してましたからね。育実が、連絡なんて出来ないとかごちゃごちゃ言ってたんで、このまま終わってしまうのかと少々腹を立てながら観てました。もっとちゃんと彼氏との問題に向き合って欲しいなと思ってました。
今回笑顔で二人話していたし、よりを戻せばいいのに!と思いましたが、「最後に話せて。」と鳥飼が言っていたし、やっぱり別れは別れだったんですね。残念です。
まぁ、より戻すつもりなら彼氏も誕生日に連絡してきますわね。
お互いがお互いを思っていたからこそもったいない気がします。山田さんの狙い通り、育実と一輝をくっつけさせる予定なのかな??
あんまり望まない展開です。あ、前にも同じこと書いた気がします。
虹一くんとお母さんにも変化
虹一くんが「魔法のめがね」を着けていました。光を避けるめがねです。
そのおかげで本を読む時頭が痛くなったと喜んでいました。さらに塾にもちゃんと通うようになっていました。
お母さんも一緒にめがねをかけるようになったと喜んでいた虹一くんでした。
虹一くんのお母さん、変わりましたね!
子供と同じくめがねをかけるところに優しさを感じました。一人じゃないよって見せてあげてるんですね。
一輝の答え
一輝は山田さんより早く起きて出かけました。夕食の時間、ご飯を作って待っていた山田さんはそわそわして帰りを待っていました。
一輝はクーラーボックスを抱えて帰って来て、「話があります。」と言いました。
一輝は授業でもやっていた、イヌがネコ目だという話をし始めました。そしてイヌとネコがどちらも肉食で共通の祖先から枝分かれしている生き物であると説明し、分類上の呼び方は全く重要でないと言います。
「家政婦か母親かも全く重要ではないってことです。 重要なのは、山田さんが存在していることです。山田さんがいなかったら僕は存在していません。僕が存在している確率を計算しようとしましたが、全く出来ませんでした。」と言い、精子のところまでさかのぼって確率の話をし、山田さんの性別、山田さんと父と出会ったこと、一輝を生むまで山田さんが生きていることまで考えると本当に奇跡的だと断言します。
「とにかく先祖代々奇跡的な事が起こり続けてきたから、僕が存在しているわけです。それってすごいです。山田さんから生まれてきてよかったです。」と結論を述べました。
そして自分が先送りが得意なのは、今まで山田さんが先送りが得意だって言ってきたからだと思っていたが、山田さんが家に戻るのを11年先送りした話を聞いて、山田さんの方が先送りにするのが得意だったのだと知ったと言う一輝。
「嬉しかったです。僕の先送りは山田さんに似たってことですから。」と戻ってこなかったことまで嬉しそうに語りました。
そしてタコが食べられない謎も「僕がタコをまるごと食べたいって言ったから、山田さんがいなくなったと思って食べられなくなったんです。それから僕のとってタコは、嫌な事の象徴でした。でも僕にとってタコは、嫌な事の象徴ではなく、大好きの象徴だったんです。タコが食べられなくなるほど、あの頃の僕も、山田さんが大好きだったってことですから。」と言い、クーラーボックスに入れていたタコを見せながら説明しました。
山田さんは、作っていた料理に加えて、一輝が捕ってきたタコで刺身や煮物などの料理を作り、二人で仲良く食べました。
山田さんの過去についての感想
ずっと謎だった山田さんの過去。私はずっと離婚した説を唱えていましたが、一輝自身もそう考えていたことに驚きました。
離婚したわけでもなく、死別だったんですね。失踪だとは思いませんでした。今の山田さんを見ていると、子育てに悩んだ過去があったことも想像できませんでした。
一輝を受け入れて、愛しているのは見えていましたから。
でも、そうなるのに11年かかっていたんですね。そのあいだおじいちゃんとおばあちゃんが大切に育ててきてくれたわけですし、一輝が一輝のままで育っていけたのだから結果オーライなような気もします。
お母さんがいなかったからよかったって虹一くんに話しているシーンもありましたしね。11年かかってまた一緒に暮らして今があるわけですし。
この山田さんが母親だったっという問題の解決の仕方が、このドラマらしくてよかったです。一輝らしく理解していて、観ているこっちも納得しました。
第8話、いい話だったと思います。
以上、僕らは奇跡でできている第8話を観た感想でした。